猫が血便をしたけど元気がある6つの原因と注意すべき病気

猫が血便をしたけど元気がある6つの原因と注意すべき病気

猫の血便、とってもびっくりしますよね。ぐったりしているならすぐに病院に連れて行こうとなりますが、元気に走り回っている場合は判断に迷ってしまいます。猫が血便をしたのに元気な時、飼い主さんはどうしたら良いのでしょうか?

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫が血便をしても元気な理由

元気な猫

猫は身体の調子が悪くても周りに悟られまいと必死に元気なふりをします。それは、外敵から身を守るためにする防衛本能からきているものです。なので、たとえ猫が元気そうに走り回ったりしていたとしても安心してはいけません。見た目は元気でも、猫に血便が出た時点でなにか悪い病気にかかっている可能性もあります。猫に血便がでたら速やかに動物病院に連れていき、血便の原因はなんなのかを見つけてあげましょう。病院に行くときは、出た血便も一緒に持っていくと検査がすぐできて良いですよ。

猫に元気があって血便をしていた時の対処法

元気ではない猫

一口に血便と言っても原因は様々です。

  • ストレス
  • 寄生虫や感染症
  • 生まれつき
  • アレルギー
  • 誤飲

など、原因によって対処の仕方も異なります。

ストレスが原因の場合

猫はストレスに弱く、ちょっとしたストレスでも体調に変化が現れたりします。血便もそのうちの一つで、ストレスから猫が血便になる場合もあるのです。最近多頭飼いを始めた、飼い主さんの外出が多い、来客があった、引っ越しした、餌を替えたなど、なにか思い当たることがないか一度探してみましょう。改善できることであれば改善し、引っ越しや多頭飼いといった改善が難しい場合はストレスの発散が出来るよう安心できる場所を設けてあげたりすると良いでしょう。

寄生虫や感染症が原因の場合

血便のほかに下痢もみられるならば寄生虫や感染症が原因の可能性もあります。一度も検査をしたことがない猫や、外にも遊びに行く猫はまず検査を受けてみましょう。

生まれつきお腹が弱い場合

生まれつき腸が弱く、血便をしやすい猫もいます。フードの消化が苦手だったり、ごはんを食べ過ぎた、といった事だけで猫に血便がでてしまったりします。そういう子にはサプリメントや乳酸菌、専用フードなどで様子をみます。

アレルギーが原因の場合

食物アレルギーが原因で猫が血便になることもあります。エサを替えてから猫に血便や下痢、嘔吐、痒がるなどの症状が見られたらアレルギーの可能性があるので一度フードの見直しを検討してみて下さい。

痔が原因の場合

便秘ぎみの猫は痔になってしまった可能性があります。排泄時にも痛みを伴いますし、放っておくとさらに悪化してしまうこともあるので、病院に行き治療をしてもらいましょう。

誤飲が原因の場合

ホッチキスの芯のようなとがったものを誤飲してしまった場合、腸内を傷つけてしまいそこから出血し猫の血便に繋がっていることがあります。少しでも思い当たることがあればすぐに動物病院に行き、誤飲してしまった可動かを確認してもらいましょう。誤飲したものが確認できれば開腹手術になることがほとんどです。

猫が元気でも血便をしていたら注意する事

血便をしている猫

猫が元気な場合でも、血便が出たらどの部分からの出血なのか探るためにしっかり観察します。

  • 全体的に黒い場合

出血箇所→口内~小腸

  • 鮮血が混じっている場合

出血箇所→小腸~大腸前半

  • 表面に鮮血が付着している場合

出血箇所→大腸後半~肛門

  • 血の下痢

出血箇所→胃や腸

といった具合に猫の血便の様子で出血箇所は異なります。

出血部位ごとに考えられる病気

全体的に黒い場合

  • 腫瘍
  • 胃潰瘍
  • 胃の炎症
  • 猫汎白血球減少症

鮮血が混じる、付着している場合

  • 大腸炎
  • 腫瘍
  • 誤飲
  • 鉤虫症
  • 猫汎白血球減少症

があり、特に小腸にできる腫瘍は悪性のことが多く、また転移もしやすいです。

まとめ

血便をしても元気な猫

猫に血便が出たら病院で原因を探っていくことになりますが、中には検査しても原因が分からず「原因不明」で終わることもあります。この場合、おやつをあげた、トイレの位置をかえたなど本当に些細なことが猫の血便の原因になっていた場合が多く、普段からの飼い主さんの観察力が非常に重要になってきます。原因不明と診断されても、猫の様子をこまめにチェックし、メモをとるなどしておくのが良いでしょう。飼い主さんの目が早期発見の鍵になるのです。

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