猫の慢性腎不全の早期発見!SDMAって知ってる?

【獣医師監修】猫の慢性腎不全の早期発見!SDMAって知ってる?

高齢猫の死因の原因として上位にあがる慢性腎不全。再生機能がない腎臓の疾患だからこそ、早くに病気を発見し適切な処置をしてあげたいとは思いませんか?今回は、慢性腎不全の早期発見に役立つSDMAの検査について説明したいと思います。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫の慢性腎不全とは?

猫の横顔アップ

猫ちゃんの慢性腎不全の原因はよくわかっていません。しかしながら多くの高齢猫ちゃんがわずらってしまう病気です。

腎臓は血液のろ過をする大事な臓器です。いらないものは尿として体外に出し、必要なものは体に留めてくれます。そんな腎臓がうまく機能してくれなくなるのが腎不全です。

慢性腎不全と診断するための一般的な検査

病院で診察を受ける猫

BUN(尿素窒素)Cre(クレアチニン)の上昇による評価

腎不全は血液検査で知ることができ、猫ちゃんの血液中にどれだけ毒素がたまっているのか知ることができます。

BUN(尿素窒素) >50 は、人で言う二日酔いの気持ち悪さを猫ちゃんは持っています。
しかしながらBUNは、腎機能だけでなく、脱水やタンパク質の取り過ぎでも上がってしまうため、正確に腎臓機能を評価することができません。そのため、慢性腎不全の血液検査上での評価はCre(クレアチニン)で行います。

残念なことにCreの数値が上昇する頃には、猫の腎臓の75%がダメになってしまっているため、治療は残りの25%以下の腎臓をいかに負担をかけず、維持することが重要になってきます。

尿比重検査

尿比重検査はおしっこの重さを調べる検査です。
腎機能が落ちてくると身体の毒素をだすために、腎臓は頑張っておしっこの量を増やすことで身体の健康を維持しようとします。

腎機能が落ちてるため、濃縮した尿が出せず薄いおっしこになります。そのため尿比重が軽くなります。この検査は血液検査より慢性腎不全を早期に発見することができます。

しかしながら、尿比重検査は一度だけでなく何度も計測することで信憑性を得る必要があります。また発見時もBUN 、Creの数値の上昇よりは早期に検出することができますが、猫の65%の腎臓は機能を失っています。

SDMA検査

二人の獣医師と長毛猫

SDMAとは対称性ジメチルアルギニンのことであり、他の要因に左右されず、腎臓の機能の評価に優れています。SDMAの値を知ることの大きなメリットは、腎機能が40%喪失した時点で数値が上昇します。猫ではCreの検査での評価と比較し、平均17か月も腎臓病を早期発見できる可能性があることがわかっています。

SDMAは、まだ新しい検査なので認知度が低いことと、検査自体は業者に依頼するため、その日のうちに結果をえることができないことがデメリットです。しかしながら、猫の腎臓病の早期発見に関しては非常に優れています。

まとめ

頭を撫でられて嬉しそうな猫

高齢猫ちゃんに多い慢性腎不全、治療や腎臓に負担をかけないためのご飯の切替えは早いにこしたことはありません。健康診断の際、一般的な血液検査だけでなく、SDMAの検査も一緒に行ってみてはいかがでしょうか。

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