全盲の猫「ルパン」目が見えないハンデがあっても幸せを勝ち取った猫

全盲の猫「ルパン」目が見えないハンデがあっても幸せを勝ち取った猫

昨年、全盲の猫「ルパン」と出会いました。保護してからの数か月の出来事ですがお話ししたいと思います。

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全盲の猫「ルパン」

保護される猫の中にはいろんな猫がいて生まれつき手足がない子(事故で無くしてしまった子)最初からウィルス(白血病・エイズ)の病気にかかっている子など保護される状況によって様々です。

保護猫活動をしている私が預かった子の中でとても短い時間でしたがその後の保護活動に多大な影響を与えた全盲の「ルパン」という猫と里親さんになってくださった方のお話をしたいと思います。

猫を保護して欲しいという電話

忘れもしません。毎日毎日朝から晩まで猫の保護依頼の電話が鳴りやまなかった5月。その日も午前中4匹の仔猫を地下室で保護したばかりでした。電話が鳴り出てみると女子高校生でした。

「仔猫を保護したんですけど、預かってもらえないでしょうか?」

連れてこられた猫

保護時のルパン

翌日の譲渡会中に女子高生とお父さん・弟さんが猫を抱っこをして連れてきました。

目が見えていない可能性が…

しかし「仔猫」と聞いていたのに見るとかなり大きい子でした。猫を保護した経緯を聞くと、数日前、自分の家の周りでウロウロして鳴いていたので保護した。数日間は自分で面倒見ていた。というのです。

「(迷い猫かもしれないから)近所には聞いてみた?」と聞くと「はいっ、でも 誰も「知らない」って。この子、目があんまり見えないみたいなんです」

こんなにきれいな瞳なのに?でも、確かに瞳孔が開いている。

ルパンをシェルターで預かる事に

預かるケージが無い

けれど、預かるにしてもケージがない。仔猫ならMケージくらいでも預かることはできるけど、この大きさではMサイズのケージでは小さくてかわいそうだと思い

「今、猫がいっぱいでせっかく連れてきてもらったんだけど(今いっぱいで)入るケージがないのね。仔猫だって聞いてたからこんなに大きいと思わなくて少しの間、○○さんのおうちで預かれないかな?」

というとすかさず、お父さんが
「そんなのダメだ、飼えないんだから元いたところに捨ててこい!」と言ったのです。

捨てるって犯罪だし!その瞬間不安げだった女子高生が泣きだしました。猫を抱いて泣きじゃくる姿に、こちらがほろっとしてしまい、「預かります!」と言ってました。

預かるとは言ったもののどこへ?とりあえず、シェルターのケージをなんとかひとつ空けて検診やワクチン・手術までそこにいてもらうことにしました。

名前

目は見えなくても匂いで猫がたくさんいるのがわかるのでしょう。その猫ちゃんはとても不安そうにしていました。ボランティアさんたちに「ルパン」と名付けてもらいました。

全盲であることが判明

ルパン

ルパンはボランティアさんたちが掃除とかをしてると、動くものの方に手を出すと言うので全盲ではなくうっすら見えているのではないかと思い、体調が優れなかったため獣医さんに診てもらいました。

光を当てたり視力の検査をしてもらったりCTで見てもらったりしましたが「目の血管が切れてる。全然見えてないよ」と言われました。「光と影くらいは認知できてるとは思うけど、物は見えてない」全く見えてなかったんだね、ルパン。

シェルターから我が家へ

シェルターでは無理だなと思いました。常時スタッフがいるわけではなく、具合悪くなったりもし、高いところへ登ってしまうようなことがあったら対応できない。

我家も他に子猫がいるけど何かあればすぐ対応ができると思い、シェルターではなくルパンを我家に連れて帰ることにしました。

先住猫ぽんちゃんとの出会い

緊張しているのか、ここ数日で 環境が目まぐるしく変わるので対応できないのかルパンは、確かにご飯を食べたがりません。なので数日間、a/d缶をシリンジで口に入れて少しでもご飯を食べてもらおうと思いました。

仔猫のほかにその当時、多頭飼育崩壊現場から連れてきた”ぽんちゃん”という大きな猫もいましたがこの子は本当に優しい子で、いつも仔猫の面倒をみてくれるような子でした。

ごはんを食べるのも、子猫達が食べ終わるのを待って食べたり食べた後、仔猫たちの毛づくろいをしてくれたりぽんちゃんの長い尻尾をおもちゃにして遊ぶ仔猫の相手をしてくれたり、ぽんちゃんがルパンに危害を加えることは絶対ないと思ったのでぽんちゃんにお願いすることにしました。

仔猫たちとの生活でどんどん元気に

目が見えない分、音にとても敏感でした。ちょっとの音でもビクッとします。

特に掃除機の音は最初の頃「ひ~ひ~」と言って怖がるので掃除機がいかないところに避難させ、掃除が終わるとまた元の場所に戻していました。(卒園する頃には掃除機も余裕でしたが)

日が経つにつれぽんちゃんはもちろん、一緒に暮らす仔猫たちとも本当に仲良くなってきました。

凄いなと思ったのは食欲旺盛な仔猫達それに影響されるようにルパンはごはんをたくさん食べるようになりました。仔猫たちに交じって、ご飯を催促するようにもなりました。保護した時より少しふっくらして、毛並みもどんどん良くなってきました。

ルパンの里親募集をすることに

仔猫がたくさんいるときは、成猫は里親募集をしていてもなかなか貰い手がつきません。愛くるしい仔猫の仕草をみてしまうと寝てることが多い成猫よりそちらを選ぶ人が多いのです。

ましてや「目が見えない」というハンデがルパンにはあります。でも、もし、ゆっくりのんびり過ごせるおうちに行ける可能性があるとしたら年中子猫の出入りがありバタバタしてる我家より全然いい環境で過ごせるなら。と思い、募集をかけはじめました。

万が一の可能性にかけてみようと思いました。

ルパンとぽんちゃんの里親希望のメールが届く

里親募集から数日たって受信メールに「ルパンとぽんちゃんの里親希望」というメールが入ってました。ルパンだけでもぽんちゃんだけでもうれしいのに、2匹いっぺんに家族にしてくれるなんて。

返信のメールでルパンの目は全く見えていないと言うことをもう一度確認させてもらいました。譲渡会にいらしてくださった時もしつこいほど確認させていただいて「だいじょうぶです」とおっしゃっていただきました。

おうちでお仕事をされているので目が届くのでたとえ目が見えていなくても大丈夫です。と言っていただきました。こんなラッキーを引き寄せるんだから ルパンは「運」をもってるんだねと言ってました。

ましてや仲良しのぽんちゃんもいっしょに行けるなんて嬉しい限りです。ルパンに里親さんが見つかったことは保護してくれた女子高生にも伝えました。

ぽんちゃんとルパン卒園の時

ルパンが保護されてから卒園までは1か月ちょっとでした。でも、ルパンとぽんちゃんとは仔猫の世話の間に話し相手になってもらったりしてましたので、ずっと一緒に居たような気がしました。

ぽんちゃんに見習うかのようにルパンもよく仔猫と遊んでくれました。毎日慌ただしい私を労わってくれてた2匹の卒園はうれしいけど寂しくて、連れていく朝は「泣いちゃいけない」「泣いちゃいけない」と自分に言い聞かせでも涙が出てきてしまいます。

ぽんちゃんとルパン

保護した猫が卒園するときは毎回思い出が走馬灯のように蘇るので寂しくなってしまいます。でも、この2匹はずっと一緒に居ると思っていたので いつもの何倍も寂しかったです。

お別れは突然に

新しいお家で慣れないうちはトイレに行って迷子になるルパンを迎えに行ったり探したりしていつもルパンのことを気にかけていてくれたと聞いてます。しあわせな日々がやっと始まりました。

ルパンの腎臓が悪くなり、天国へ

しかし新しいおうちへ行って半年過ぎたころルパンの腎臓が悪いことがわかりました。やたらお風呂場(水のあるところ)に行きたがるので気になって検査に行ってくださったら「腎臓の働きが悪い」と言われたそうです。

せっかく幸せになったのに。神様は残酷だなと思ってしまいました。でも、最期まで十分な医療を受けさせていただき、ぽんちゃんたちに見守られながらルパンは息を引き取りました。

しばらくぽんちゃんはルパンを探していたと聞きました。2匹の間には友情とも家族ともいえる絆があったように思えます。今でも里親さんとは連絡を取り合っています。

「ルパンは今でも私の王子様です。でも、今度はこんなイケメンにゃんこじゃなくていいから元気に生まれ変わってきてほしいです。」と言ってくださってます。

ルパンのことはなにか障害がある猫でもしあわせになれるということを改めて私に教えてくれる出来事になりました。そして、もちろん家族に迎えてくださる方がいてこそですが、1匹でも多くの猫をしあわせにしてあげることこそ保護活動の本来の意味だと思いました。

20代 女性 めろんぱん

私は昨年9月、とても不思議な体験をしました。
9月19日、7年前にFIPで命を落とした猫(アンという名の雌猫)の写真から「もうすぐ会えるよ」という声が聞こえました。そしてその4日後、新たな家族が増えました。出会いはペットショップです。
家族になった猫は生後2ヶ月半頃に猫風邪をひき、その後肺炎となり回復したものの、左肺が無気肺となった猫でした。このような事情から家族が見つかりにくいという状況だったそうです。
私たち家族は不安もありましたが、不思議と猫のほうが私たちを選んでくれたように思え、数時間お店の方とも話し合い家族に迎えることにしました。猫種は雌のラガマフィンでミルクと名付けました。
実はそのミルク、7年前に虹の橋へと旅立ったアンに声や仕草がとても似ています。我が家に来てからも初めての場所とは思えないほど馴染んでいます。
そして後で知ったのですが、9月19日というのはミルクの退院報告書が作成された日だったのです。
とても信じ難い話ではありますが、私の身に起きた本当の話です。ミルクがアンの生まれ変わりだと思っているわけではありません。ただ、アンが引き合わせてくれてミルクのことを守ってくれているのではないかと思っています。
アンとはたったの2ヶ月しか一緒に過ごすことが出来ませんでした。生後5ヶ月という幼い命を亡くしとても辛かったです。
ミルクとは多くの時間を楽しく過ごしていきたいと思います。
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