猫が急に走り出す4つの理由と注意したい事

猫が急に走り出す4つの理由と注意したい事

猫が急に走り出す走り出して、驚かされたことのある飼い主さんも多いのではないでしょうか?大運動会とも呼ばれる、猫の不思議な行動のひとつです。猫がどうして突然走ることがあるのか、その理由と、猫が急に走り出す時に飼い主さんが注意するべき事についてご紹介します。

猫が急に走り出す理由

芝生を走るグレーの子猫

静かにしていた猫が急に走り出すのはなぜなのでしょう。猫が猫が急に走り出す理由は、次のようなものが考えられます。

猫が急に走り出すは、運動不足・年齢が若い

野良猫や、外に出ている猫は、実際に狩りをしていますので、何もないのに突然走るといった行動はほぼしません。突然走るという行動は、まだ若い猫運動不足気味の室内飼いの猫に多く見られると言われています。

実際に、生後3週ごろをすぎた子猫はよく想像上で相手がいるようにして一人遊びをします。猫が突然走る時には、逃げた獲物や遊び相手を追いかけているつもりなのかも知れません。

野生時代の名残

野生の猫は明け方や夕方、また夜中といった時間帯に狩りをします。これは、獲物が捕まえやすい時間帯によって、猫が活動しているということです。

飼い主さんが困るような時間帯の、明け方や夕方や夜中に突然走るといった行動も、この習性の名残から来ていると考えられます。

野生の猫は、狩をして獲物を捕まえて生きていました。ただ、飼い猫は必ずご飯が貰えるため、狩りをする必要がありません。

それでも、野生の頃から受け継がれてきた本能の習性として、狩りをしているように突然走るといった行動をしてしまうと考えられます。

猫同士じゃれあい中で急に走り出す

猫が遊びの行動の中で突然走る、という場合があります。

多頭飼いであれば、お互いに遊んでいるので走り回っているのです。猫からすると、じゃれあったり、相手を獲物に見立ててこっそり忍び寄っていって襲ったりして遊んでいるのですが、瞬発力が高いため、飼い主さんにとっては猫が突然走るように感じるのでしょう。

猫が急に走り出すのは狩りの妄想中

よく猫を観察していると、ちゃんと走り出す前にじーっと物陰に隠れていたり、止まっていても走り出す準備をしていたりします。また、一匹で飼っていても突然走ることがあるのは、想像上の狩りと同じく、狩りをする想像で遊んでいると考えられます。

トイレハイで猫が急に走り出す

猫は、排便した後に、突然走り出して部屋中を動き回ったり、大声で鳴きだしたり、爪研ぎを始めたり、キャットタワーを登ったり降りたりするものがいます。

これは、排便という無防備な行為を無事に終えられて安心したために、気持ちが高揚する=ハイになるからだと考えられています。トイレに入っていた猫が、終わった後に突然走るようなことがあれば、ホッとしてトイレハイになっている時なので、しばらく見守ってあげましょう。

体調の変化から急に走り出す

猫が何か違和感や痛みなどを感じた時に、逃げようとして、突然走るということがあります。たとえば背中などに痒みが走った時に、逃れようとしたり驚いたりして走り出す、という場合が考えられます。

皮膚炎やアレルギー、蚊に刺された、ノミの寄生など、猫が痒みを感じる状況はたくさんあります。痒みだけではなく、急にお腹が痛いと感じた時や吐き気がするなど、体調に何か違和感があった時に突然走る、といったこともあります。

猫が突然走る時に注意したい事

走って何かを追いかけている猫

走っている猫を無理に止めたりしない

猫は全速力で走ると、時速48kmの速さで走れるという記録があります。猫が突然走る場合には、獲物を追いかけている場合を想定すると、時速48kmとは行かないまでも、相当なスピードで走っていると考えられます。

そんな走っている状態の猫を止めようとすれば、飼い主さんが猫の爪で引っかかれたり、蹴られたりするかも知れませんし、ぶつかったことで猫が怪我をしたりするかも知れません。

猫が急に走り出すことで始まる大運動会は一時的なものなので、激しくても5分前後でおさまります。

止めようとしたり、追いかけようとしたりせずに、少しの間我慢して、猫が落ち着くのを待った方が良いでしょう。

猫の体調を観察する

突然走り出す大運動会がしずまった後には、猫の体調に問題がないか観察してください。走った後なので、猫はハァハァと口呼吸をしているかも知れません。

しばらくして口呼吸がおさまっていれば問題ありませんが、もしずっと舌を出してハァハァと息をしていたら、あまり良い状態ではないと言えます。

猫は犬と違い、普段はほとんど舌を出して息をするということがありません。舌を出して息をしている時には、上がりすぎた体温を必死で下げようとしている時であり、長く続く時には、熱中症になりかけている可能性もあります。

また、走った後にぐったりとして元気がなかったり、手や足をどこかにぶつけていたりしないかも注意して見てみましょう。

どこか痒いところがあって逃げようとして走っている場合もありますので、走った後に体を気にしているようであれば、皮膚をよく観察してあげてください。

猫にとって部屋の危険なものを片付けておく

猫が急に走り出す時には、花瓶やガラス製品、ハサミやカッターや工具など、ぶつかって壊されたり、怪我をしたりするようなものがあると大変危険ですね。突然走り出した猫が、思いもかけないところへ入ったり登ったりすることもあり得ます。

危険なものや壊されて困るものは片付けておき、入って欲しくない部屋はドアを閉めるなどして、猫が怪我をしないようにしましょう。さらに倒れそうなグラグラする家具は置かないようにして、事故が起きないようにしてください。

また、油断していると、突然走る猫を止められずに、脱走につながることがあるかも知れません。

網戸や少し空いたドアなど、猫が勢いで出て行ってしまう可能性もあるので、猫が急に走り出すことがあっても、普段から脱走しないような対策をしておきましょう。

猫が急に走り出すのをやめさせたい時は

うずくまり上を見上げる猫

早朝や深夜に猫が突然走ることがあるのでうるさくて困っている、という場合には、次の方法を試してみましょう。

  • 日中や夕方に猫と遊んでおく
  • 寝室に猫が入れないようにする
  • キャットタワーなど運動出来る場所をつくる

1日に数分からでも遊んであげると、猫は満足して、欲求不満から暴れることはなくなることが多いものです。猫にとっては、飼い主さんがかまってくれた、という満足感も感じられることでしょう。

猫じゃらしやボールなどで5分〜10分ほど遊ぶようにして、その後は静かに行動し、夜は寝る、という習慣づけをしていくと良いでしょう。さらに日中に猫が運動できるようにして、運動不足にならないようにしておくことも大切です。

キャットタワーやキャットウォークなど高低差がある場所を用意しておきましょう。明け方や夜中に猫が鳴くとか、暴れてうるさいという時には、一時的にケージに入れる、飼い主さんの寝室には猫を入れない、などという方法もあります。

トイレハイで突然走る場合には、本能からくる行動なので、なかなかやめさせることはできません。

飼い主さんの寝室やリビングなど静かに過ごしたい部屋には、猫トイレを置かないようにすると良いでしょう。

まとめ

草むらを走る白い猫

猫が突然走り出すのは、たくさんの飼い主さんが経験していることです。

ただ、猫が走り回るのは数分ほどで、その後は急に静かになって、落ち着くことがほとんどです。突然走る原因の多くは、猫の本能から来る行動なので、心配することはありません。

うるさくて困る場合には、日中に猫と遊んで運動させておくことで、夜中や早朝にできるだけ走り出さないようにするという方法があります。走った後に猫がいつもと違う行動や仕草をしていないか、ということには気をつけて、病気や怪我をしていないか確認してくださいね。

猫が突然走ることをやめさせるのは難しいことですが、危険なものや大切なものを片付けておいて、突然走り出したとしても問題がないようにしておきましょう。

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