猫にかさぶたがある時の対処法や考えられる病気

猫にかさぶたがある時の対処法や考えられる病気

猫にかさぶたが出来ていたら、飼い主はどうしたら良いのでしょうか?猫にかさぶたがあるのを発見した時の対処法や、かさぶたから考えられる病気についてご紹介します。

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監修:獣医師 平松育子先生

(ふくふく動物病院)

猫にかさぶたがある時の対処法

顔にかさぶたができた猫

猫にかさぶたが出来ているのをみつけた時の対処法は以下が挙げられます。

猫のかさぶたが自然にはがれて治るのを待つ

かさぶたは、皮膚が損傷した時に、表面から分泌される滲出液が乾燥して固まったもので、傷を治療する成分が含まれています。

猫が怪我をして血が出ると、出血量を少なくするために血管が収縮して、血液が凝集し、血小板が怪我の部位に集まることで傷口をふさぎます。傷が出来た時には、猫にかさぶたがあっても自然なことです。
傷が浅ければ、猫の持つ自然な治癒力で傷が修復されて、かさぶたも取れます。

ただし、傷が深かったり、病気のために出来たかさぶたであったりする可能性があり、飼い主でも判断が難しい場合もあります。

猫のかさぶたの具合をよく観察して、出血がさらにあったり、膿が出てきたり、腫れたりなどの症状があれば、早めに動物病院に連れて行きましょう。

動物病院で猫のかさぶたをはがす

かさぶたがあると、飼い主がはがす場合があるかも知れません。
人間の創傷治癒では、かさぶたをはがしてさらに出来ないようにして、傷口を乾燥させずに自然治癒をめざす、湿潤療法と言われる治療法が有効であると言われています。

ただ、猫の場合には、飼い主がはがすことで傷口が広がったり、化膿したりするなどのトラブルが考えられます。さらに、かさぶたをはがす行為は痛みも感じますから、素人が行うのは良くありません。

飼い主がかさぶたをはがすのではなく、動物病院で獣医さんに診てもらった上で、必要であれば、はがしてもらうようにしましょう。

猫にかさぶたができる病気

耳の後ろにかさぶたができた猫

猫にかさぶたができる病気としては、以下が考えられます。

爪ダニ症

爪ダニが寄生した部位に、多くのフケが出たり、毛が抜けたり、かさぶたができたりします。症状の多くは猫の頭や背中に見られます。

爪ダニの寄生は、他の動物との直接的な接触や、ノミ、ハエといった外部寄生虫や、靴やシーツなどを介しての間接的な接触をすることよって感染します。このダニは人にうつりますので要注意です。

疥癬

猫の疥癬は、猫ヒゼンダニというダニが寄生して、皮膚炎を引き起こす病気で、強いかゆみを感じます。感染した最初の頃は、顔面や耳の皮膚にかさぶたができ、皮膚が厚くなってくるためにシワができるようになって、歳をとったような見た目になります。

猫ヒゼンダニは時間がたつにつれて、体の他の場所にも寄生しますので、背中や手足、腹部にまで皮膚炎やかさぶたが広がってしまうこともあります。かゆみの感じる度合いは猫によって違い、かさぶたができるほどかきむしる強いかゆみを感じる猫もいれば、それほど強くない場合もあります。

猫の疥癬の治療は、ダニ駆除剤を投与することになります。また、猫ベッドや毛布などを消毒や洗濯して清潔にして、再発防止に努めます。このダニも人にうつるので要注意です。

日光皮膚炎

日光に含まれる強い紫外線を繰り返し受けることで、脱毛したり、かさぶたができたりする症状です。
猫の耳の先端、鼻先といった毛の薄い部分や、白い毛色の猫など色素の薄い部分に症状が出始めますが、目やあごなど、口の周りにもできることがあります。

耳の症状がひどいと、先端や辺縁に黒いかさぶたができたり、耳が変形してしまったりします。歳をとった猫が日光皮膚炎になり、慢性的に紫外線にさらされると、皮膚炎を起こしている部分が、がん化してしまうこともあります。

白癬

猫の背中のかさぶた

猫の白癬は、皮膚糸状菌症とも言われ、皮膚糸状菌に感染することで、皮膚に脱毛が見られたり、フケやかさぶたができたりするなどの症状が出る病気です。

フケやかさぶたが見られるのは、猫の顔や耳、手足など広い範囲です。
老猫や子猫や免疫力が低下している猫は、皮膚糸状菌症を発症しやすくなっています。
皮膚糸状菌症の予防としては、すでに感染している他の猫などとの接触を避けることです。

アレルギー

猫のノミアレルギー性皮膚炎によって、かさぶたができることがあります。
猫がノミに寄生されると、ノミの唾液中にあるたんぱく質などにアレルギー反応を起こしてしまうことで発症します。ノミアレルギーになると、首や背中やお尻に発疹ができて、脱毛が見られ、かゆみがあるためにかくことでかさぶたになります。

また食べ物によっても猫にアレルギーが起こることがあり、皮膚炎になって、顔や四肢や全身に脱毛が見られたり、かゆみのためにかさぶたができたりすることがあります。

フードに含まれている牛乳、牛肉、豚肉、鶏肉、卵といったたんぱく質や、小麦、大豆、トウモロコシなどが、猫の食物アレルギーの原因物質として考えられています。

猫ニキビ症

猫ニキビ症は唇からあごあたりに黒いポツポツとしたものができてしまうものです。皮膚の乾燥を防ぐための皮脂が原因になっています。猫ニキビ症になると黒いポツポツがでたり、あご周辺が腫れたり毛が抜けたりします。また、かゆみによって引っ掻いてしまいかさぶたにもなってしまいます。たくさん引っ掻いてしまうと別の感染症にもなってしまうこともあるので注意が必要です。

粟粒性湿疹

猫の背なかにかさぶたができやすい症状として「粟粒性湿疹」が原因のこともあります。こちらもアレルギーが原因でできてしまうものなのですが、詳しい原因はわかっていません。細菌や食べ物、ストレスによってもこの粟粒性湿疹になりやすく発祥をすると猫はかゆみを伴います。ノミアレルギーの際にもこの皮膚炎が見られます。

猫のけんかによるもの

猫の多頭飼いをしている場合などにかさぶたになっていること、ありませんか。猫同士がじゃれあっていたり、けんかをしてしまったときに相手の爪が体を傷つけてしまっていることがあります。

まとめ

アレルギーでかさぶたのある猫

猫にかさぶたができていて、なかなか治らなかったり化膿してきたりなど異常が見られれば、軽く考えずに、動物病院で診てもらうことをおすすめします。

喧嘩や事故などによる外傷が原因のかさぶたであれば、傷やかさぶたが小さくても、他の部分にも何らかの影響があるかも知れません。

また、かさぶたが治る過程で、猫がかきむしって、傷口がさらに広がるかも知れません。
かさぶたに人間用の軟膏などを塗ることも、猫が舐めてしまうことを考えると、良くありません。

飼い主がかさぶたを処置することは適切とは言えないので、動物病院で獣医さんに診察してもらったうえで、処置してもらうようにしましょう。

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