猫の先祖はどんな生物だったの?
猫の先祖はどんな生き物だったのでしょう?ネコ科の進化は、恐竜が絶滅した後の6500万年以降に始まったといわれています。
猫の先祖はミアキスです。その後、プロアイルルス、プセウダエルルス、シザイルルスへと変化していき、現在の猫の姿になりました。
猫の先祖1.ミアキス
猫の一番古い先祖だとされているミアキスは、約6500万前 ~4800万年前に生息していました。体長は20~30cmで、ほっそりとした体つきはイタチや現在マダガスカルに生息していてネコよりも原始的な体のつくりを持つジャコウネコ類の生物、フォッサに似ていたそうです。猫の先祖は主に鳥類や爬虫類などを捕食していたと言われています。
猫の先祖2.プロアイルルス
猫の先祖であるプロアイルルスは、およそ2500万年前に生息していた小柄な生物です。体重も10キロ前後で、猫の先祖であるだけに、長いしっぽや大きな目は猫にそっくり。今の猫より少し大きめサイズといったところでしょうか。
猫の先祖3.プセウダエルルス
プロアイルルスの子孫、プセウダエルルスは1000万~2000万年前に生息していた猫の先祖です。この猫の祖先は体が細く木登りが得意で、現在で言うチーターやヒョウなどの大型の肉食獣だとされています。ちなみにこの猫の祖先プセウダエルルスから、ネコは様々な形に進化していき、世界中に広がりだしたのだそうです。
猫の先祖4.シザイルルス
その後プセウダエルルスは2種類に分かれ、その内の一つがシザイルルスだとされています。シザイルルスは1800万年前に生息していた生き物で、その後更に枝分かれし、およそ1200万年前に登場したアッティカネコという生き物がイエネコに1番近い祖先になったと言われています。 2種類の内のもう一つ、マカイロドゥスは、やがて絶滅してしまいます。
猫の先祖と犬の関係
猫の先祖の始まりはミアキスという生き物だと紹介しましたが、みなさんは犬の先祖をご存知ですか?実は、犬の先祖もこのミアキスという生き物だったとされています。
森の外の草原へと住処を移した猫の先祖ミアキスは、広い草原を速く走る必要がありました。草原は見晴らしがよく、ミアキスにとって隠れる場所や逃げるところも少ないため、集団で行動するようになったと言われています。
ミアキスにとって集団行動は獲物を捕まえやすく、また襲われた時に反撃ができるなどの利点がありました。さらに、集団行動するにあたって、チームをまとめるリーダーが必要になり、主従関係も生まれました。これがのちに、犬になります。
森の中に残ったミアキスは、木や草の中にまぎれ、獲物を捕り、敵から逃げたりする必要があります。そのため、猫の先祖としてひっそりと生活するべく、単独行動を好んだのです。また、体は小さく、何かあった時にはすぐに逃げられるよう、瞬発力を求められます。
ミアキスが沢山の木を登るためには鋭い爪が必要で、獲物の音を聞き分けられる聴覚も欠かせません。猫の先祖にとって、見晴らしが悪く、木や草が生い茂り決して明るいとは言えない場所で頼りになるのは、目より音だったのです。こうして猫の先祖は超音波まで聞き分けられる耳を持つようになりました。
森に残ったミアキスは、外敵に狙われないよう夜中、獲物が寝静まる時間をめがけて狩りにでます。ミアキスは小さな体ですばしっこさと体力を夜中の狩りに生かすために、昼間はじっとして体力を温存する生活になりました。
その後猫の先祖は森から出て、砂漠で暮らし始めた結果、リビア猫へと進化を遂げ、家畜にされて今の猫へと進化していったのです。
全く別の生き物として見ていた猫と犬でも、先祖まで辿ってみると繋がりがあることがわかります。
猫の先祖から小型、大型に分岐した時期
今から900万年程前に地球上の海面の高さが低くなった頃にネコ科の動物たちは、様々な場所に散らばります。アフリカや北アメリカへ移動し、その後更に大きな移動が起こったのは、海抜が低くなった100万~400万年程前だと言われています。
猫の先祖はミアキスですが、のちに様々な種類に分かれます。その後猫の先祖がライオンやヒョウ、ジャガーや虎等の大型肉食動物に分岐したのは今から1080万年前だと言われています。猫の先祖が更にピューマやチーターへと分岐したのは、今から670万年のことでした。
あちこちに散らばった猫の先祖であるネコ科の動物の中でも、北アメリカから出戻りし中近東あたりに生息していた小型の肉食動物が、イエネコの祖先になったと言われています。このイエネコの先祖はリビアヤマネコで、およそ17万3000年前にヤマネコ種から分かれ、13万1,000年前に中東の砂漠などに生息していたことが分かっています。
ちなみに、リビアヤマネコが人に飼われるようになったのは4000~5000年頃前で、ネズミなどの駆除係として家畜し始めたとされています。ここから更に様々な進化を遂げ、現在私たちに飼われるイエネコになったのですね。
まとめ
今回は猫の先祖について、調べてみました。私たちの身近なイエネコはどのような流れで進化を遂げてきたのかをまとめましたが、いかがでしたか?猫の先祖について調べてみると、ヤマネコ種の中でもイエネコへと進化したのはリビアヤマネコだけだと言うことが分かります。
ちなみに日本では平安時代から猫が飼われ始めたと言われていますね。猫の先祖をたどってみると、思っていたよりもずっと深い歴史があるのです。
30代 女性 しおり
獲物を捕まえるために何匹かでとらえに行くのは賢いですね。
どんなに強い相手でも獲物をとらえるためには頑張ったのでしょうね。
今現在の、猫ちゃんにもそういう、名残がまだ残っていて、猫じゃらしなどを追いかけるときには本気を出されると怖いときがあります。
50代以上 男性 箱入り老人
まあ、ヤマネコという種族はみんなそうみたいですが…。
となると、なんで、なつきにくいリビアヤマネコが人間に飼われるようになったのか不思議です。
今でも、イエネコ(飼われてる猫+野良猫)を始めとするネコ科動物は、時々、育児放棄をする事がありますね。食料が少ない時や、育つ見込みのなさそうな子等、子供を捨てちゃうんです。
あるいは、初産でたまにあるらしいのですが、世話の仕方が判らないみたいで、全然、子供の世話をしない母親とか。
もしかしたら、そういう天然の捨て猫❓を、人間が拾って飼い始めたのがイエネコの始まりだったかもしれません。
人間が穀物を貯蔵しはじめて、ネズミに食い荒らされて困っていた頃には、ネズミを求めて、人間の近くにいた事は確かなようなので。