猫にカーネーションは大丈夫?
猫にカーネーションは危険!
猫がカーネーションを食べてしまうと、次のような症状が起きることがあります。
- 胃腸障害
- 皮膚炎
- 中毒症状
猫にカーネーションが危険な理由
カーネーションは、ナデシコ科ナデシコ属の多年草で、母の日に贈られることでも知られています。ナデシコ科のカーネーションは、猫が食べてしまうと、胃腸障害で吐いたり下痢をしたり、皮膚が炎症を起こしたりする場合があります。
どちらの症状が出ても、一般的には軽度であるとされていますが、猫によっては症状が重く出ることもあり、命に関わることも考えられます。
猫がカーネーションで中毒を起こしている時の症状
猫がカーネーションを食べて中毒を起こしているのを発見するには、よだれをたくさん垂らしていたり、口の周りに泡が見られたりしないか、確認してください。
他には、じっとしている、またはぐったりしている時にも、カーネーションで中毒を起こしている可能性があります。カーネーションと接触することでも皮膚炎が起こることがあり、口周りなどが赤くなったり、痒がったりすることがあります。
カーネーションと同じナデシコ科の植物は?
カーネーションを家に飾る時には、猫が食べたり触ったりしないように気をつけなければなりません。カーネーションと同じナデシコ科の植物には、ナデシコ、ハコベ、かすみ草があり、これらも猫にとって害がありますので、注意が必要です。
猫がカーネーションを食べた時の対処法
猫がカーネーションを食べたらまずは病院へ
猫がカーネーションを食べてしまったことがわかったら、できるだけ早めに動物病院へ連れていき、カーネーションを食べたことを伝えて、診察してもらいましょう。猫の体にカーネーションの中毒症状が現れてからでは手遅れになることもありますので、迅速な処置が必要です。
猫がカーネーションを食べた時の治療
猫がカーネーションを食べた時の治療の方法は、まず中毒の原因がカーネーションなのか?を特定し、中毒物質を猫の体外に出させたり、毒性を弱める処置をしたりすることになります。
ですから、カーネーションをいつ、どのくらい食べてしまったのかを詳しく獣医さんに伝えることが大切です。
猫がカーネーションを食べた時の処置の方法
猫がカーネーションを食べた時の具体的な処置としては、胃の内容物を吐かせたり活性炭を投与したり、胃洗浄を行ったりします。他には、猫に嘔吐や下痢などの消化器症状、脱水症状や痙攣といった神経症状が見られた場合、それに応じた対症療法を行います。
猫がカーネーションを食べて中毒になっても軽度で済む、という説もありますが、個体によっては症状が重くなるものがあるかも知れません。猫の中毒を軽く考えずに、必ず動物病院に連れて行きましょう。
カーネーション以外の植物は?
猫がもし食べると体に害のある危険な植物は、カーネーション以外にもたくさんあります。ユリ科、バラ科、アジサイ科などの植物は、どれも基本的に猫にとって危険な植物です。
猫にとって危険なユリ科の植物
- スズラン
- ユリ
- チューリップ
猫がユリ科の植物を食べると、口腔や咽に痛みなど違和感を感じ、嘔吐や下痢を起こします。元気がなくなり、脱水症状になることもあり、腎臓や視力の障害、呼吸困難、手足のしびれが見られて体が麻痺してしまうこともあります。
ユリの中毒になってしまうと、治療をしても治ったり助かったりする猫は少なく、大多数の猫が死亡しています。特に子猫は致死率が高くなりますし、中毒から回復しても、慢性腎不全や膵炎などの病気になってしまうことも多くあります。
猫にとって危険なバラ科の植物
- アンズ
- モモ
- びわ
バラ科は猫の体内で加水分解されると、青酸を発生して、中毒を起こします。呼吸困難を起こしたり、痙攣を起こしたりして、ひどい時には死亡することもあります。
猫にとって危険なアジサイ科の植物
- アジサイ
- ヤマアジサイ
- ウツギ
猫がアジサイ科を食べた時の症状は、元気がなくなり、嘔吐したり、痙攣を起こしたりします。大量に摂取すると呼吸困難に陥り、死亡することもあります。
猫にとって危険なその他の植物
上記でご紹介した植物以外にも、猫にとって害のある植物はたくさんあり、ネギ科、ナス科、キンポウゲ科、ツツジ科、トウダイグサ科などがあげられます。
猫がネギ科の植物を食べた時の症状
猫がネギ科の植物を食べると、心臓の鼓動が速くなったり、ふらついたり、嘔吐や下痢、血尿や黄疸、口内粘膜蒼白等が見られたりして、最悪の場合には、死亡してしまうこともあります。
ネギや玉ねぎ、にんにく、ニラなど、普段の食事に使われる食材が、猫にとって、とても危険なものになります。
猫がナス科の植物を食べた時の症状
猫がナス科の植物を食べると、口腔や咽に痛みや違和感を感じ、よだれが増え、嘔吐や下痢が見られます。腹痛や発熱もあり、呼吸困難になることもあります。瞳孔が散大し、知覚障害を起こしてしびれを感じたりします。
血圧上昇して、心拍が異常になり、運動失調になってうまく動けなくなり、痙攣を起こしてしまうこともあります。血圧は上がることもありますが、下がることもありますし、死亡につながることもあります。
さらに、猫の皮膚にナス科の植物が接触すると皮膚がかぶれることもあり、結膜炎になることもあります。ナス科の代表的なものは、ジャガイモの芽やナス、トマトなど、こちらも普段の食事に使われることが多いものばかりです。
猫にとって危険な観葉植物
他には、ポトスや、アイビー、ドラセナ、ベンジャミンといった葉っぱを楽しむ観葉植物も猫は中毒を起こします。観葉植物の葉っぱは揺れたりぎざぎざしていたりして、猫が興味を持ってかじってしまいやすく、危険です。
その他にも、水仙、朝顔、ツツジ、ポインセチア、ヒヤシンス、シクラメン、ジャスミン、ベゴニア、アネモネなど、よく好まれ飾られている有名な植物も、猫にとっては害のある危険なものになります。
猫にカーネーションは危険?食べた時の対処法や注意点のまとめ
猫は、植物を見た時に、じゃれついてかじったり、匂いや食感にひかれて食べてしまったりすることがあります。部屋に飾られているカーネーションといった花も、花びらがまるで猫じゃらしのようで、猫が興味を持ってしまいやすいものです。
花を楽しみたい飼い主さんにとっては、植物を部屋に飾ることには、細心の注意が必要です。
贈り物でカーネーションを貰った時には、猫が触れない所に飾るようにしてください。
猫との共同生活の中では、猫に害のある植物をできるだけ置かないように、猫が接触しないように注意して、安全な環境を作ってあげてくださいね。
30代 女性 みつえ
すごく、焦りました。すぐに獣医師に診ていただきました。すると、子猫で体も小さいので危険ということで、胃洗浄をすることになりました。そのあとは、ケロリとして元気になっていきました。一回だけ下痢をしましたが、それも整腸剤ですぐに治りました。
それからは、花を生けることをやめまして、庭で花を育てることにしています。
うちの、猫ちゃんが2匹になり高齢になったいま、特に誤飲や誤食に気を付けています。