12歳の猫を飼う時に気をつける事やかかりやすい病気

12歳の猫を飼う時に気をつける事やかかりやすい病気

猫が12歳になると、嬉しいだけではなく気にしなければならない部分が増えるという事にもなりますね。12歳の猫との生活をより充実した日々にするために気をつける事をお伝えしたいと思います。

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監修:獣医師 平松育子先生

(ふくふく動物病院)

12歳の猫を飼う時気をつける事

寝転がる白猫

12歳の猫からのシグナルに注意を向ける

  • 12歳の猫は毛繕いの回数が目に見えて減ってくる
  • 12歳の猫は毛並みや毛艶が良くなくなり毛量が減る
  • 12歳の猫は動きが少なくなり、寝てばかりになる
  • 12歳の猫は高い所へのジャンプ失敗が多くなるなど筋力が低下する
  • 12歳の猫は痩せて身体のたるみが目立つ
  • 12歳の猫は歯の黄ばみ、歯の抜け、口臭がする
  • 12歳の猫は聴力や視力が低下してくる
  • 12歳の猫は爪がしまえなくなり出っぱなしの状態になる
  • 12歳の猫は口の周りのヒゲが白くなる

猫は綺麗好きですから、毛繕いは日々の仕事です。しかし12歳という年齢から気力の低下へと繋がり毛繕いもしなくなります。それに伴い、毛並みが綺麗にそろわなくなったり艶もなくなったり、薄毛になってくることもあります。

また12歳の猫は寝ている事が多くなります。棚の上やキャットタワーなど上下運動が減り、運動をしていても昇りきれなくなります。目に見えて骨が出てくるようになり痩せたと感じられます。

そして名前を呼んでも来ない、窓の外のカラスや玄関のチャイムへの反応が少なくなる等、感覚機能の低下も目立ちます。

12歳の猫の食事や給水にに関する注意点

  • 12歳の猫は体重の増減を少なくする
  • 12歳の猫の水を飲む回数に気を配る
  • 12歳の猫のフードの見直しをする

高齢になると、人間は栄養の摂取が少なくなります。

猫でも同様に高齢になれば必要になる栄養素やカロリーも少なくなります。12歳を超えれば高齢ネコに適したフードに切り替えていくほうがよいでしょう。10歳までの猫は体重増加に注意し、脂肪が過剰につかず筋肉量を維持できるようにし、11歳以降からは脂肪量・筋肉量両方の値ともに、増えたり減ったりしないように注意が必要です。

12歳の猫に与える餌も、歯の状態や咀嚼力によりドライフードからウエットフードへの切り替え、療法食の選択等も必要となるでしょう。ご飯を与える量や回数、水を飲む回数も観察し見直す事が大切です。

12歳の猫の生活環境を整える

  • 段差の少ない環境作り
  • トイレの選択(おむつやトイレの段差を無くす)
  • グルーミングの手伝い
  • 耳掃除や肛門の周りを拭く
  • 爪切りの回数を増やす
  • 体温調節を手伝う

若い時の猫は、好んで高い所にジャンプしたり走り回ったりしましたが、12歳の猫になると動作も緩慢になり筋力も低下します。今までのようにはジャンプも出来なくなり、ケガをしてしまう事があります。

トイレも同じで、段差がある場合は段差を無くします。そして猫の粗相が増えた場合はおむつを検討する事も必要です。

グルーミングも弾力性のある若い猫の肌とは違い、12歳の猫の肌には今までの力加減では傷をつけてしまう事があります。優しくブラッシングをしたりブラシを柔らかいものに変更したりしましょう。

耳あかもたまりやすくなったり、肛門周りの便を舐めなくなりますから、観察しながら優しく拭いてあげましょう。爪切りの回数も多くし、爪をしまい忘れてもケガをしないようにします。

12歳になると猫自身体温調節が上手に出来なくなりますから、ベッドを暖かくしてあげたり、エアコンの調節もまめに行います。

猫の12歳は老齢期のスタート

女性に抱かれる猫

猫の年齢の見方は?

  • 猫の6ヶ月→人間の約12歳
  • 猫の1歳→人間の約15歳
  • 猫の2歳→人間の約24歳
  • 猫の12歳→人間の約64歳

猫の年齢の見方は環境省の公開資料から、幼齢期に早く成長する事がわかります。その後は緩やかに成長し、猫の1歳分は人間の約4歳分と言われています。その方法で計算をすると、猫の12歳は人間の年齢に換算すると約64歳となります。

室内飼いの猫の平均寿命は約15歳です。およそ寿命の8割に達した猫には「高齢猫のシグナル」が出始めます。猫の行動範囲が室内外半々の場合は、約10歳からが老齢期のめやすとなります。

猫からのシグナルを見逃さないように、飼い主も様々に予想をしながら12歳の猫との生活を送る必要が出てきます。室内飼いの猫にとって12歳は「老齢期のスタート」と飼い主も自覚する事が必要でしょう。

誕生日の分からない猫の年齢の見分け方は?12歳の猫の特徴

  • 猫の12歳は歯の状態から見分ける
  • 猫の12歳は目の水晶体の反射光から見分ける

ペットショップやブリーダーより購入したり、知り合いの出産した猫を譲ってもらうなど誕生についてはっきりしている場合は見分ける必要はないですよね。しかし、迷い猫や野良猫をひきとったり、保護された猫を家族に迎えたりする場合、おおよその年齢を知る事が猫の健康を管理する上でも大切になると考えられます。

12歳という老齢になると歯に特徴が出てきます。歯のすり減り度が多く、歯が抜けている事、歯の黄ばみなど色素の沈着、歯垢や歯石などの付着があり口臭もきつくなります。

目にペンライトを当て反射の光で年齢を調べる方法もありますが、新しい環境で怖い上に目に光を当てられて怯えてしまう事が考えられますので、獣医師にお任せする事が良いと思います。

ただし、個体差もあり専門的な獣医師でもなかなか分かりにくいのが猫の年齢です。おおよそを知るという位に考えてくださいね。

12歳の猫に多い病気

獣医と白猫

猫の12歳は加齢による疾病が多い

  • 皮膚病
  • 白内障
  • 消化不良や便秘
  • 関節炎
  • 腎臓病
  • 心臓病
  • 糖尿病
  • 肥満
  • 甲状腺機能亢進症
  • 歯石、歯周病
  • 肥大性心筋症
  • 老齢性痴呆

やはり加齢による猫の疾病は人間と似ています。生活習慣病の占める割合が高くなっています。

12歳以降の猫に見られる問題行動

  • 夜鳴きなど過剰な鳴き声
  • 排泄の失敗
  • 徘徊が多くなる
  • 恐怖心が増加
  • 攻撃的になる
  • 落ち着きが無い
  • 愛情表現が過剰
  • 食事量の異常
  • 睡眠の障害

猫の問題行動の多くは、痴呆による事が多いようです。

猫が12歳以降も元気でいられる要因

  • ワクチン接種
  • 栄養状態の向上
  • 猫の医療の発展
  • 猫の保険の充実
  • 室内飼いの増加

寄生虫や病気を予防するワクチン接種の徹底、体質に合うキャットフードが増えた事により猫の栄養状態が良くなりました。例え病気に罹患しても高度な医療により治療効果も高まり、保険の充実から様々な治療を飼い主が選択できるなど、死を回避出来る要因が多くなりました。

室内飼いの猫が増えたために交通事故や感染症に罹患する率、危険に遭遇する割合が減った事も12歳以降の猫が元気で過ごせる大きな要因となっています。

12歳の高齢になった猫は甘えん坊

人間の肩に乗る猫
  • 12歳の猫は孤独より人間と一緒にいたがるようになる
  • 12歳の猫は人間とコミュニケーションを取りたがる

猫も「お年寄りになると甘える」傾向は強くなるようです。12歳になると猫の気力も体力も落ちてくるために今までのように行動出来なくなると、野生である猫はちゃんと分かっているようです。

まとめ

寝る白猫

12歳の猫を飼う時に気をつける事やかかりやすい病気についてお話をさせていただきました。医療の向上により猫の平均寿命も伸び、人間と同じく介護が必要になる事が多くなってきました。

若いときの猫とは違いますが、大切な家族である猫の一生を見届けられるのは本当に幸せなことだと思います。

猫との素晴らしい日々もあっという間です。かけがえのない時を大切に、後悔のないように過ごしていきたいですね!

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