猫が嫌いな植物を猫よけ対策に使うメリット
キレイに手入れした庭を荒らされるのは困りますよね。猫は環境の変化を嫌うため、気に入った場所を見つけると、その場所をトイレに使ったり、寝床に使ったりします。
猫よけ対策はさまざまありますが、ここでは猫の嫌いな植物を猫よけ対策に使うメリットを紹介します。
栽培に手がかからず簡単に育てられるものが多い
猫が嫌う植物として広く知られているのがハーブです。ハーブは繁殖力が非常に強く、放置気味に育てても失敗することはほとんどありません。
また、根が生きていれば翌年も新芽がでてくるため、葉が茂っているあいだは猫よけの効果が続くのも嬉しいポイントです。
猫に危害を加えず安全に猫よけ対策ができる
猫は愛護動物のため、傷つけたりケガをさせようとしてはいけません。もしこれを破ると、法律で罰せられ、懲役や罰金が課せられます。猫に危害を加えず安全に追い払うには、猫の嫌がる植物を植えるのが効果的です。
猫よけと同時に虫除けの効果も期待できる
柑橘系の匂いは、猫だけでなく虫も嫌がる匂いです。特にペパーミントやハッカにはメントールが多く含まれているため、高い虫除け効果が期待できます。猫よけと同時に虫除けもできるのは大きなメリットです。
猫が嫌いな植物の種類6選!
猫は柑橘系の匂いが苦手です。その理由は「酸っぱい=腐っている」と認識しているからで、酸っぱいものを食べるとお腹を壊すことを本能で知っているのです。
ここでは、猫よけに効果があるとされている6つの植物を紹介します。初心者でも育てやすいものばかりなので、ぜひ参考にしてくださいね。
ローズマリー
- フレッシュで爽やかな香り
- ハーブティーや食用としても使える
- 開花期間が長く、目でも楽しめる
猫が嫌いなハーブとして知られているのがローズマリーです。フレッシュで爽やかな香りが特徴で、猫よけ以外にも虫除けの効果が期待できます。
上に伸びる「木立性」や、横に伸びる「ほふく性」があり、グランドカバーとして使う場合は「ほふく性」のローズマリーを選ぶと良いでしょう。
ゼラニウム
- ミント系柑橘系スパイス系など、多くの品種がある
- 蚊が寄りつかない植物
- 初心者でも育てやすい
猫が嫌いな酸っぱい匂いが特徴的で、蚊が寄りつかない植物としても知られています。
特に香りの強いゼラニウムを「センテッドゼラニウム」と呼び、猫よけとして使う場合はセンテッドゼラニウムの使用がおすすめです。栽培は簡単ですが、少し寒さに弱いため、冬は軒下に移し防寒してあげましょう。
レモングラス
- レモンのような爽やかな香り
- 虫除けにも効果がある
- 料理の香りづけに使える
レモンとショウガを合わせたような香りが特徴的な品種です。シトラールというレモンと同じ成分が、虫除けにも効果を発揮します。
寒さに弱いため冬の気温が5℃以下になる地域では、地植えでの栽培は難しいでしょう。草丈は100cm〜150cmになります。
タンジー
- 甘さと苦さを足したような香り
- 病害虫に強い
- 暑さや寒さに強く育てやすい
直径1cmほどの小さな花が咲き、見た目も美しい品種です。病害虫に強く生育は簡単ですが、草丈が120cmほどになるので、庭一面に植えるというよりも、花壇の後景植物として活躍してくれるでしょう。
ヘンルーダ
- 柑橘系の爽やかな香り
- 花壇の害虫よけに使える
- 寒さに強く越冬も可能
柑橘系の香りが特徴で、猫が嫌がる植物として「ネコヨラズ」や「猫よけの木」という名前でも販売されています。草丈は30cm〜50cm、弱い毒性があり肌の弱い人が素手で触れるとかぶれることがあるので注意が必要です。
ハッカ
- 清涼感のある強い香り
- 繁殖力が旺盛
- 病害虫に強く初心者でも安心
メントールの含有量が非常に多く、猫よけのほかにも、虫除け・消臭・芳香剤など、さまざまな使い方ができます。
繁殖力が旺盛で、地植えにするとどこまでも広がっていくため、あまり増やしたくない場合はプランター栽培が良いでしょう。暑さと寒さへの耐性もあり、初心者でも育てやすい植物です。
猫が嫌いな植物の上手な活用方法
猫が快適な場所と感じるのには以下の条件があります。
- 静か
- 安心して過ごせる
- 柔らかい土
- エサが簡単に手に入る
この猫にとって快適な場所を、不快な場所に変えることができれば猫は寄りつかなくなります。ここでは、猫よけに使う植物の上手な活用方法を紹介します。また植物以外の猫よけ対策についても紹介しますので、参考にしてくださいね。
猫の移動ルートや排泄場所を狙って猫が嫌う植物を置く
猫の行動範囲は半径500mほどと言われており、気に入った場所を繰り返し訪れる習性があります。
そのため、植物はピンポイントで配置する必要があります。猫が決まっておしっこをする場所には猫が嫌がる匂いの植物を植える。猫の通り道にはトゲトゲの植物を置いて猫の侵入を防ぐ、などの対策をしましょう。
複数種類の植物を組み合わせて植える
猫は個体差によって苦手な匂いが違います。そのため同じ種類の植物だけではすべての猫への対策にはなりません。
スパイスの香りをもつセンテッドゼラニウムや、柑橘系の匂いをもつヘンルーダ、メントールを多く含んだハッカなど、植物の特性を生かし、さまざまな組み合わせを試してみると良いでしょう。
植物以外の猫よけ対策も併せて行う
植物以外の対策も併せて行うことで、より高い猫よけ効果が期待できます。例えば、超音波を使う方法です。猫は聴覚が優れているため、人間には聞こえない周波数の音を聞くことができます。
猫が不快だと感じる超音波を流し続けることで、猫を追い払うのが目的です。また、超音波と光(フラッシュ)で猫を驚かせる方法もあり、猫以外にもネズミや鳥にも効果を発揮します。
猫が嫌いな植物を使う時の注意点
植物で猫よけ対策をする場合は、いくつか注意点があります。注意点を守らないと、猫よけの効果がないだけでなく、猫の健康にも被害を与えかねません。
植物が最大限の効果を発揮できるよう、また猫に危険がおよばないよう、植物の使用には十分注意しましょう。
植物に対する反応は猫によって個体差がある
猫の植物への反応は個体差によって大きな差があります。すぐに効果が出る場合もあれば、まったく効果がない場合もあります。すべての猫に効果がある植物は存在しないということを覚えておきましょう。
猫が植物に慣れるにつれて猫よけ効果が落ちることがある
猫は同じ匂いに慣れる習性があります。そのため、嫌いな植物でも時間の経過とともに効果が少なくなっていきます。また、トゲのある植物を配置してもルートを変更して庭に侵入することもあるでしょう。
猫よけとして重要なのは、同じものを長く使うのではなく、違う匂いのする植物をローテーションして、猫に慣れさせないのがポイントです。
猫の健康面に危険が及びやすい植物は避ける
猫が誤食すると中毒を引き起こす植物があります。例えば、ラベンダーです。ラベンダーには猫の肝臓や腎臓機能に悪影響をおよぼす成分が入っていて、誤って食べるとめまいや嘔吐が起こり、最悪の場合死亡することもあります。
また、ポトスやモンステラ、アイビーなどの観葉植物も危険です。口内炎や皮膚炎の原因となり、下痢や嘔吐の症状が出ることもあります。猫よけとして植物を使う場合は、猫の健康に害を与えるものは使わないようにしましょう。
虫が集まりやすかったり育ちが良すぎる植物の種類もある
猫よけとして使う植物は強い香りが特徴ですが、その香りを好んで寄ってくる虫もいます。ヨトウムシやアブラムシ、ハダニなどです。
これらの虫は風通しや日当たりが悪いと増殖する傾向にあるため、こまめに剪定を行い、清潔な株を保つよう心がけましょう。
また、猫よけの植物には育ちが良すぎる種類が多くあります。特にミントやハッカなどハーブ系には注意が必要です。強い生命力と繁殖力で、庭一面がハーブになってしまうことも珍しくありません。
他の植物の養分を奪って枯れさせてしまうこともあります。グランドカバーとしては有能ですが、あまり広げたくない場合は、地植えは避けたほうが良いでしょう。
まとめ
この記事では、猫の嫌いな植物6選と効果的な猫よけ対策の方法をご紹介しました。要点は以下の通りです。
<猫が嫌いな植物6選>
- ローズマリー
- センテッドゼラニウム
- レモングラス
- タンジー
- ヘンルーダ
- ハッカ
<猫よけに植物を使う方法>
- 猫の移動ルートにピンポイントで植物を配置する
- 複数種類の植物を合わせて植える
- 植物以外の方法も組み合わせて行う
<猫よけに植物を使う時の注意点>
- 猫には個体差があり、すべての猫に効果があるわけではない
- 猫が植物の匂いに慣れると効果が落ちる
- 猫の健康に害を与える植物は使用しない
お家の庭が猫のトイレになったら嬉しくないですよね。1日でも早くやめさせたいと思うかもしれませんが、猫よけは根気強く続けることが重要です。効果が出るまでは時間がかかりますが、さまざまなやり方を試して猫よけを成功させましょう。