猫は留守番できる?
猫は留守番のときどうしている?
猫は1日のうち、14時間から20時間は寝ていると言われます。ですから、飼い主がいない間の大部分は眠っていると言えるでしょう。
特に室内飼いで、一人暮らししている人の家の猫は、毎日長い時間留守番しているということになります。野良猫と違って獲物を探す時間も必要ないため、のんびりと暮らしているのです。
ご飯を食べ、眠る。少し遊んで、また眠る。トイレに行って、陽の当たる場所に移動して、また眠る。といったような生活をしていると想像されます。
猫が留守番できる日数は
猫は比較的孤独に耐えられる習性がありますので、半日〜1日程度の留守番は問題ないと言えるでしょう。
旅行などで留守にする場合も、1泊2日であれば猫に留守番させることが可能だと言われています。まる2日以上家を開けるような時には、猫だけを家で留守番させることはやめたほうが良いでしょう。
理由として、餌や水の問題、トイレの問題、安全性の問題があげられます。
餌と水
餌と水については、自動給餌器がありますが、日数が経てば衛生的に管理できるかどうかという問題があります。こぼれたり、食べ残しがあったりしてもそのまま放置されるということになります。
トイレ
トイレについては、普段その日のうちに排泄物を処理していることを考えると、数日の間そのまま放置すれば、衛生的な問題が発生します。汚れていると排泄しない猫も多くいますので、トイレ以外に粗相してしまうことにもつながります。
猫の安全性の問題
留守にしている間には、猫がどのような行動をしても対処することができません。放置している時間が長ければ長いほど、危険度は高まります。
おもちゃで遊んでいて、からまったり誤飲したり、普段は行かないところへ入り込んで怪我をしてしまうなどです。
このような事から、1泊2日を超えるような外出の場合には、猫に留守番をさせずに別の方法を取ることをおすすめします。
猫は寂しがり屋?
猫は孤独に耐えられるの?
猫は群れをつくることがなく、単独で行動することが多い動物です。仲間がいなくては生きていけない、ということはあまりないと言えるでしょう。
マイペースで餌を食べ、休んだり遊んだり眠ったりして、孤独でいることをそれほど気にかけないと考えられます。
飼い猫は孤独に耐えられないかも
ただし、飼い猫となっていると、生まれてからずっと飼い主さんから餌をもらい、トイレの世話をしてもらうのが当たり前で生きています。
田舎での放し飼いならともかく、完全室内飼いの猫は特に、餌なしでは生きていくことが出来ません。トイレも掃除をしないでいれば、数日でその機能を果たさなくなってしまうでしょう。
また、小さな頃から人間と暮らして、人間に相手をしてもらって生きてきた猫は、留守番で1匹だけになると、寂しさを感じることもあります。
猫の分離不安症
飼い主との結びつきを強く感じている猫の中には、飼い主と離れると、分離不安症に陥るものもいます。
分離不安症とは、飼い主がいないことで不安になり、ずっと鳴き続けたり暴れたりという問題行動をしてしまうことです。分離不安症の猫を留守番させることは、とても難しいことです。
猫に留守番させる時に飼い主がしておくこと
必要な物をそろえる
- 餌、水の給餌器、給水器
- トイレ、予備トイレ
- おもちゃ
- 飼い主の匂いがついた物
1日のうちの留守番であれば、置き餌と置き水でも大丈夫ですが、長時間になるときは給餌器や給水機を使う方法があります。
餌、水の給餌器、給水器
特に水は、器が倒れたりしてこぼしてしまうと、ずっと水が飲めないということにもなりかねません。給水器を使うか、複数の水を違う場所に置いておくと良いでしょう。
トイレ、予備トイレ
トイレは幾つか多めに置いておきましょう。猫は汚れたトイレをなかなか使いませんので、その予備として置いておきます。
おもちゃ
普段使っているおもちゃを置いておけば、留守番させる時には寂しさが紛れます。ただし、紐状のものや、飲み込みそうなもの、壊れてしまいそうなものは避けましょう。
飼い主の匂いがついた物
飼い主さんがいないので、タオルや毛布など飼い主さんの匂いがするものを置いておくと、安心できます。
猫を留守番させる時家の中で気をつけること
戸締りをしっかりしておく
防犯の目的はもちろんですが、猫が脱走することを防ぐためにもしっかり戸締りをしましょう。留守の間に脱走してしまったら、すぐに探してあげることもできません。
また家の中でも、入ってほしくない場所の戸締りを必ずしましょう。台所やお風呂場など、猫が入ると危険な場所もあります。
部屋を片付けて、怪我や誤飲の防止をする
猫が遊んでいるうちに高い所から落ちたり、置いてある物にぶつかったりしないように、できるだけ部屋を片付けておきます。猫の口に入りそうな小さなものも片付けておきましょう。
隠れ場所を作る
猫ベッドやキャットタワーなど、猫が落ち着けるような場所を作っておきましょう。ただし、猫キャリーで蓋が勝手にしまるようなものは閉じ込められることがありますので、使わないようにしましょう。
ケージを使う時
ケージを使うのは、数時間にとどめておきましょう。ケージに入れておけば安全と思うかもしれませんが、1日でもずっとケージに猫を入れておくのは、大変なストレスをかけることになります。
ケージは留守番させるためのものではなく、掃除の時や窓をあけ放ちたい時、来客で大人しくさせたい時など、限定的に猫に入ってもらうような使い方をしたほうが良いでしょう。
猫を置いて長期間、家を開ける時には
家族、友人、知人にお世話を頼む
家族に猫の様子を見に来てもらうのが一番です。遠方だったり、家族の都合が合わなかったりすれば、友人や知人に頼むという方法もあります。
ただ、留守中の家にあげることになるので、信用できる人、出来れば猫好きの人が好ましいですよね。
ペットホテルなどに預ける
どうしても頼める人がいない場合には、ペットホテルや預かりをしている動物病院に預けるという方法があります。
この場合には費用もかかりますし、猫にストレスを感じさせることになります。こちらも、信頼の置けるペットホテルや病院であることが必須です。
ペットシッターを頼む
ペットシッターは、ペット専門のお世話代行サービスをしてくれる人です。家で留守番をさせても、様子を見に来てくれて、餌やトイレの世話などをしてくれます。
こちらは資格があるところを選ぶのはもちろんです。信頼関係も大切になってきますし、もちろん費用もかかります。
まとめ
孤独で過ごす習性のある猫なので、留守番はどちらかといえば苦にならないでしょう。
ただし、留守番時間が長い場合には、期間や状況に応じて、猫が快適に過ごせるようにしていく必要があります。生きているのですから、当然のことですよね。
しっかり準備しておけば、猫には1泊2日程度の時間は留守番が可能です。それでも完璧ということはありませんので、家族や友人など、確認してくれる誰かがいると安心出来るものです。
猫は環境の変化に弱いですが、環境がいつもと変わらなければ、あまりストレスを感じないでいられます。留守番させる時にも、出来る限り普段過ごしているのと変わらない生活が出来ると、問題なく留守番してもらうことが出来るでしょう。
ただ、猫と暮らすということは、猫の命を預かることです。猫がいることで飼い主さんの生活が制限されることはありますが、それは一緒に暮らす以上、仕方のないこと。猫に留守番させても全く問題ないというわけではないので、猫のことをよく考えて行動しましょう。