猫もアトピーになる!
猫もアトピーになります。皮膚のバリア機能の低下やアレルゲンが皮膚に侵入することで、アトピーの症状が引き起こされるのです。
猫のアトピーがよく出る場所
- 口元
- 目の周囲
- 結膜
- 耳
- 指の間
- 足首付近
- 脇の下
- 大腿の付け根
- 下腹部
- 肛門付近など
猫のアトピーは、口元や目の周囲、結膜、耳、指の間、足首付近、脇の下、大腿の付け根、下腹部、肛門付近に起こりやすいです。生後3ヶ月位から症状が出始めることがあり、成長と共に徐々に悪化していきます。
猫のアトピーの症状
- 粟粒性皮膚炎
- 好酸球性プラーク
- 蚊刺咬性過敏症
- 無痛性潰瘍
- 線状肉芽腫
アトピーの症状としては、かゆみや皮膚の乾燥、ただれ、膿皮症、外耳炎や結膜炎が挙げられます。愛猫が同じ所を何度も掻いたり舐めたりしていたら、もしかするとアトピーが出ているのかもしれません。
粟粒性皮膚炎
粟粒程の小さなかさぶたのある発疹が、頸部や背中、腰、尻尾の付け根などに出来ます。
好酸球性プラーク
首やお腹、太ももなどに、ただれや潰瘍が見られます。
蚊刺咬性過敏症
小さな発疹やただれが、鼻周辺や耳などにできる症状です。
無痛性潰瘍
口の上側に、潰瘍ができます。口腔内にも出来ることがあります。
線状肉芽腫
赤く線状になった病変が、太ももの後ろ側に見られます。
猫のアトピーの原因とは
猫はなぜ、アトピーになるのでしょうか?その原因は、大きく分けて2種類あります。
皮膚のバリア機能低下がアトピーの原因
皮膚には、体内の水分が蒸発しないようにする機能があります。健康な皮膚ではそのバリア機能が強固に働いていますが、アトピーの場合は何かしらの理由でバリア機能が失われてしまいます。その為、皮膚の乾燥や異物が侵入し、炎症が起きてしまうのです。
バリア機能が失われる原因はまだはっきりと分かっていませんが、アトピーの犬では皮膚にブドウ球菌の異常増殖が見られることが分かりました。
これは、遺伝子の異常によるそうです。アトピーによる全てのバリア機能の低下が遺伝子の異常による訳ではありませんが、このような一因もあると考えられています。
アレルゲンがアトピーの原因
ダニや花粉、ほこり、フケや化学薬品などのアレルゲンによって、アレルギー反応が起きる事を、アトピー性皮膚炎と呼んでいます。食事やノミなどで解決がつかないときには、花粉やハウスダストなどによるアトピーを考慮します。
アレルゲンが体内に入り、それを排除しようとする反応が強過ぎて、逆に自分自身の皮膚を傷つけてしまうのです。
まずはアレルゲンを特定することが大切なのですが、どのような時にアレルギー反応が起きるか、見極めましょう。
例えば、季節によって症状が増減するとか、特定の場所にいる時だけ症状が出る、などです。獣医師と相談した上で、アレルゲンを特定していきましょう。
猫のアトピーの治療法
猫のアトピーを治すには、どのような方法があるのでしょうか?
投薬
アトピーによる皮膚の炎症を抑える為、ステロイド剤や免疫抑制剤、 抗ヒスタミン薬を投与します。副作用が出ることがありますので、投薬量や期間は必ず、獣医師の指示に従ってください。
抗ヒスタミン薬は大きな副作用は起こりにくいですが、痒みが治まらないことがほとんどです。
基礎疾患を治療する
膿皮症や疥癬、ノミ皮膚炎などによってアトピーが悪化することがあります。その場合はまず、悪化させる原因となっている疾患の治療を行ないます。
保湿剤を塗る
アトピーによる皮膚の乾燥により発生するかゆみを防ぐ為、保湿剤を塗ることがあります。ワセリンを塗るだけでもかゆみが和らぐ事も。
ただ猫は、毛づくろいによって塗ったものを舐めてしまいますので、何を塗るかの選定は重要です。もしくは、エリザベスカラーを使って、体を舐めるのを防ぐ必要があります。
シャンプーをする
シャンプーをして、猫の体についたアレルゲンを取り除きます。体が水に濡れるのを嫌がる猫は多い為、難しい場合もあるでしょう。
無理矢理にシャンプーすることは避けたいところです。ただ、ごっそりアレルゲンを落とす方法として、有効なのは確かです。
徹底的な掃除
アトピーの原因となっているダニやホコリなどのアレルゲンを取り除く為、部屋を徹底的に掃除することも有効です。なるべくマメに、室内環境をキレイにしましょう。
食事の変更
アトピーなどアレルギー体質用のキャットフードがありますので、そちらに変えてみても良いでしょう。もし与える場合は、必ず獣医師に相談してからにしましょう。
まとめ
今回は猫がアトピーになるのかどうか?その症状と治療方法についてご紹介しました。
猫にもアトピーは発症し、人と同様、かゆみが出るため、とても辛い思いをする症状です。飼い主は愛猫がアトピーにならないように予防する事もできますので日頃から愛猫の体調を気遣い、なるべく早く辛さを緩和してあげる為、日頃から愛猫の様子を良く観察し、早期発見に務めましょう。
40代 女性 ねこ太