猫はシソを食べても大丈夫です!
飼い主さんが自宅でシソを育てていたり、シソが自然にお庭などに生えていたりする場合に、猫が食べたがることがあると思います。そんな時、「猫はシソを食べても大丈夫かな?」と心配になる飼い主さんもいるかと思います。
結果から言えば、猫はシソを食べても大丈夫です。
まず、シソは漢字だと「紫蘇」と表記されます。シソとはシソ科シソ属の総称で、赤シソと青シソの両方のことをいいます。では、シソと同じように使われている大葉とはどう違うのでしょうか。
シソと同じ意味と思われがちな大葉は、実は青シソの葉のことをいいます。大葉という言葉は、青シソの芽と葉を区別するためにつけられた言葉だと言われています。
そのため、赤シソは大葉ではないですし、青シソの葉以外の部分も大葉とは言わないのです。
シソは猫にとって、身体に良い栄養素であるビタミンや食物繊維などがたくさん含まれています。シソから摂取できる栄養素や健康効果については、後ほど詳しくご説明します。
シソには栄養素がたくさん含まれている反面、与え方には注意が必要な部分もあります。まず、与えすぎには気をつけてください。
猫はもともとは肉食の動物であるため、野菜や植物はあまり食べず消化もしづらく、与えすぎると消化をうまくできずに嘔吐や下痢など体調が悪くなる恐れがありす。
与える場合には、猫が消化しやすいように細かく切って少量を与えるようにしましょう。そうすると猫も食べやすく消化にも良いです。
また、猫はシソ科の他の食物も食べて良いものがあり、同じシソ科であるバジルも猫が食べても大丈夫です。
猫がシソを食べることで期待できる効果
人間がシソを食べる場合、基本的には何かに添えたりトッピングしたりすることが多いため、どのぐらいの栄養素があって健康効果がどの程度あるのかなどは、あまり意識したことがない飼い主さんも多いと思います。
ですが、実はシソにはたくさんの栄養素が含まれており、とても身体によく、猫が食べた場合にもその栄養素は猫にとって健康状態を良くするものばかりなのです。
猫にシソを与えること自体考えたことがない飼い主さんも多いかと思いますが、下記で猫がシソを食べることにより、シソに含まれる栄養素から得られる健康効果やメリットをご紹介しますので、シソを与えることを考える参考にしてみてください。
豊富なβカロテンにより皮膚や粘膜を正常に保つ
シソにはβカロテンがとても豊富に含まれています。βカロテンは猫の身体全体の健康を保つ効果があり、その中でも皮膚や粘膜を正常に保つ効果に優れています。
皮膚の健康は猫の被毛の艶にもつながりますし、皮膚が強くなることによって寒さや暑さにも対応できます。
粘膜を正常に保つことは、鼻や喉、目の粘膜の抵抗力を強くし、粘膜が強くなればウイルスや菌にも対応でき、猫風邪などの体調不良を起こすことが少なくなります。
猫は繊細で、少しの埃であったりでも鼻がムズムズしたり、目が痒くなってかきすぎてしまったりします。シソからβカロテンを多く摂取することで、皮膚や粘膜を強くし、痒みを抑え、被毛をきれいに保ち、猫が快適に過ごせるようにしていきましょう。
αリノレン酸でアレルギーを抑制する
シソに含まれているαリノレン酸は、あまり聞いたことがない方も多いと思いますが、アレルギー症状を抑制する効果があります。
猫は食べ物や花粉、ノミ、ダニ、カビ、ハウスダストなど様々なものに反応してアレルギーが出ることがあります。
アレルギー反応が出ると皮膚や目をかきむしってしまい、毛が抜けてしまったり皮膚が赤くなったり、身体をたくさんなめたりするようになってしまいます。猫は痒みが出てしまうと、ずっと掻いてしまうので止めるのは難しいです。
アレルギーの場合は、アレルギー源に触れさせないことが一番ですが原因の特定が難しい場合が多いです。
そのためシソを与えることにより、シソに含まれるαリノレン酸でアレルギー症状を抑制し、少しでもアレルギーから猫の負担を減らしてあげることができます。
猫のアレルギーは多くの飼い主さんが悩んでいると思います。少しでも猫を楽にしてあげられるように、シソによってアレルギー症状を緩和してあげましょう。
食物繊維で腸内環境を整える
食物繊維は猫の腸内環境を整える効果があります。食物繊維は市販されているフードに含まれていることも多く、猫にとって食物繊維は必要不可欠なものです。
食物繊維を与えすぎるのは良くないことですが、シソを少量与えて適度な食物繊維を摂取させてもいいでしょう。
また、猫はフードの変化などによって、お腹の調子が悪くなってしまうことが多いです。猫は腸内環境が乱れていると、下痢や軟便、便秘、嘔吐などの症状を繰り返すことがあり、症状が酷くなると食欲がなくなって体力が落ちてしまいます。
たまにおやつやトッピングなどで与えて、シソから食物繊維を摂取するのも良いでしょう。
ビタミンCで筋肉や骨を丈夫にする
シソにはビタミンが多く含まれていますが、その中でもビタミンCは血管や骨、筋肉などを丈夫にする効果があります。
猫にとって、骨や筋肉を健康的に維持するのはとても大事なことです。猫は高いところにジャンプすることもあるため、筋肉を使いますし、高いところから降りるときには降り方が悪ければ骨折につながることもあります。
猫は筋肉や骨が丈夫でないと、走ることや高いところにジャンプすることも難しく、太りやすくなり健康にも良くない影響を及ぼします。
猫は体内でビタミンCを合成することができますが、高齢になると体内で合成できるビタミンCの量が少なくなってくるといわれているため、食べ物からビタミンCを摂取することも必要です。
ペリルアルデヒドは食欲増進や殺菌の効果がある
シソに含まれる「ペリルアルデヒド」は香りを発する成分で、シソのハーブ類特有の香りを発することで食欲増進の効果があります。
猫がいつものフードに飽きてしまったりして、あまり食欲がなくなってしまったときに、通常のフードに少しふりかけて与えたりすると、ハーブ類特有の香りで食べてくれることがあります。
猫は元気がなくなってしまったり、食欲が低下してしまったりしたときに、シソを少し与えてみてもいいかもしれません。また、ペリルアルデヒドは食欲増進のほかに強い抗菌・殺菌作用があります。
よくお刺身などの生ものにシソが添えられていることがありますが、これはシソに殺菌作用があり鮮度を保つために添えられています。
猫は菌に弱い部分もあり、食中毒になることもあるため、シソの殺菌や防菌効果により食中毒などの予防のためにもシソは良いでしょう。
まとめ
シソは私たち人間の食生活の中には、お刺身に添えてあったりパスタに入っていたり、よく考えてみるといろいろなところに含まれています。
自然と食べていることが多いですが、その栄養素などについては知らない部分が多かったと思いますし、猫が食べても大丈夫なものなのかな?と思う飼い主さんも多かったのではないでしょうか。
シソをお家で育てている飼い主さんは、猫がシソを食べたがったら、少量であれば与えてみても大丈夫です。小さな葉の中にたくさんの栄養素が含まれていて、猫の健康を促進するのにとても良いです。
食欲が低下している猫にも効果がありますので、トッピングとして与えてもいいかもしれませんね。
シソは猫の身体全体の健康に良い効果を与えます。猫が健康で元気に過ごすために、シソを猫の食生活に少しプラスしてみるのもいいですね。