1. 不安や恐怖
まず考えられる原因として「強い恐怖の対象がある」ということが考えられます。
- 大きな音や声
- 知らない人の訪問
- 飼い主さんの異変
など、急に怖がりになる前に何か変わったことがなかったかを思い返してみましょう。
猫は音に敏感で、物音に恐怖を感じて警戒モードになりやすいです。工事や物が落下する音などの大きな音だけでなく、猫は耳が良いので私たちには聴こえない些細な音である可能性もあります。
もともと臆病さが強い猫ちゃんの場合、自宅に知らない人が来た時にも強い恐怖を感じ、お客さんが帰った後でもしばらく怯えたり隠れたりすることがあります。
そして、飼い主さんがいつもと違う行動…たとえばせわしなく歩き回っていたり怒鳴っていたという場合にも猫は怖がってしまいます。
恐怖の対象を遮断してあげる
怖がっている対象がはっきりしている場合には、猫ちゃんを恐怖の対象から遮断してあげましょう。
- 窓を閉める
- お客さんと会わせない
- 穏やかな行動を心がける
などで状況を改善し、猫ちゃんが落ち着くまで様子を見ましょう。怖がっている時の猫ちゃんは繊細なので、声をかけずにそっとしておいてあげた方が良いでしょう。
2. 痛い・ビックリする経験
猫ちゃんが自分で失敗して、痛い思いやビックリしてしまった時にも警戒モードになってしまうことがあります。また、飼い主さんにうっかり足を踏まれてしまったり、ドアにしっぽが挟まってしまった時などの痛い経験も猫が警戒モードになる原因になります。
- 着地に失敗した
- 寝返りで落下した
- ぶつかってコップを倒した
- 足やしっぽを踏まれた
などのアクシデントがなかったかを思い返してみましょう。
安全性を確認した上で様子を見る
猫は失敗の経験からも学習しますので、一度失敗して怖い思いをしたことを避けるようになるかもしれません。しかし、猫ちゃんがもう一度その行動を取った時にケガをしてしまう危険もあるため、まずは猫ちゃんの安全を考えて環境を整えてあげましょう。
例えば「冷蔵庫の上からジャンプして下りようとした時に着地に失敗してしまった」という場合なら、近くにキャットタワーを置いて安全に上り下りできるようにする、といったような対策が良いでしょう。
できるだけ物を置かない部屋にする
猫は最大瞬間風速がとてつもない動物なので、ハッスルしてしまった時にも安全かどうかを考慮し、できるだけコップや花瓶、置き型インテリアを置かないようにするのがオススメです。
また、猫は気配がない動物なのでうっかり踏んだりしないように、飼い主さんの行動にも配慮が必要です。
3. 病気やケガ
中には病気やケガが原因で怯えて見えることがあります。猫は体調不良になると身を守ろうとして隠れたがる性質があるため、家具の下や裏に隠れてしまったり飼い主さんと距離を取ろうとしてしまうことで怯えて見えるということが考えられます。
- 切り傷や骨折などの外傷
- 下部尿路疾患
- 中枢神経の異常
など、猫ちゃんの体調に異変がないかをチェックしてあげましょう。
異変がある場合はすぐに病院へ!
- うずくまっている
- 触ると痛そうな声で鳴く
- 食欲がない
- 毛並みが悪くなった
- 嘔吐や下痢
- 血尿
などの異変がある場合には早急に受診しましょう。
4. 生活の変化
猫は環境の変化に強い不安を感じます。
- 引っ越し
- 家族の増減
- ペットが増えた
このような環境の変化があった後に猫ちゃんが怯えるようになった場合、新しい環境に順応できずに警戒モードになっていると考えられます。
特に引っ越しをしたときの怯え方は顕著です。少しの物音や声に逃げ隠れてしまったり、しばらくごはんを食べなくなってしまうこともあります。
「逃げ込めるスペース」を作ってあげる
猫ちゃんの性格にもよりますが、だいたい2週間ほど経つと徐々に順応してくると考えられます。
まずは「猫ちゃんが逃げ込めるスペース」を用意してあげましょう。恐怖を感じた時に逃げ込んで身を隠すことができる場所があると安心できます。ペットや家族が増えた場合も、猫ちゃんが顔を合わせずに済む場所があると距離を取ることができてストレスを軽減できます。
また、新しい環境に置かれた猫ちゃんは今までよりも神経質になっているかもしれませんので、執拗にかまうのも控えた方が良いでしょう。安全なのだということが理解できれば、猫ちゃんも新しい環境に慣れていくでしょう。
まとめ
今回は「猫が急に怖がるようになった時の原因と対処法」を4つ解説いたしました。
- 何かに恐怖や不安を感じている
- 痛い経験やビックリする経験をした
- 病気やケガが原因
- 環境の変化
以上の4つは猫が警戒モードになりやすい原因です。猫ちゃんが怯え始める前に変わったことがなかったかを思い返し、思い当たる原因に合わせて対処してあげましょう。