猫のイタズラを防ぐにはまず環境作りから
暇をしない環境
猫がイタズラをする原因として考えられるのは、ズバリ暇だから。飼い主様が留守をしているときや、何となく手持ちぶたさな時に、フト目にした興味の惹かれるもの。それがイタズラをする原因なのです。そのため、イタズラを防ぎたいと思うならば、猫ちゃんが暇をしない環境を作ってあげることが大切です。
たとえ留守番をしているときでも、一人で遊べるおもちゃを用意してあげたり、キャットタワーやキャットウォークなどを設置して、ちょっとしたときでも遊べる環境を作ってあげるだけでイタズラを防ぐことができます。ぜひ、猫ちゃんだけで遊べる環境を作ってあげましょう。
定期的に遊んであげる
イタズラをする理由として考えられるのはもう1つ、イタズラをする前に定期的に遊んであげられる環境を作ってあげることが大切です。猫がイタズラをするタイミングは、飼い主様にかまってほしい、遊んでほしい、こちらを見て欲しい、というタイミングです。
そのため、愛猫がイタズラをする前に遊んでほしそうにしている、かまってほしそうにしていると思ったなら、すぐに遊んであげるようにしましょう。
イタズラ防止スプレーを使う
あまりにもイタズラがひどいと感じたならば、イタズラ防止スプレーを利用するのも良いでしょう。イタズラ防止スプレーはネット通販やペットショップ、ホームセンターで発売されています。猫が嫌がるニオイによってイタズラを防止することができます。
猫が嫌がるニオイが配合されていても、猫の健康を阻害することはありませんので安心して使用できます。どうしてもイタズラが治らないときは、イタズラ防止スプレーを利用してみてはいかがでしょうか。
イタズラされそうなものを片付ける
猫がイタズラをするのは、イタズラができそうなものがあるからです。逆を言えばイタズラができそうなものを片付けてしまえばいいだけのことです。落とされそうな小物などは棚の中に、割れて危ないものは置かない、舐めて危険な物は最初から購入しないなど、イタズラをされることが想定できるものは最初から置かないようにしましょう。
猫がイタズラをする理由
かまってもらいたいから
猫がイタズラをする理由は、飼い主様に遊んでほしい、かまってほしいからです。飼い主に遊んでほしいと思って、鳴いたり飼い主様にちょっかいを出しているのに、全く注目をしてもらえない、遊んでもらえない、かまってもらえない、そのような理由からイタズラをしている可能性が高いのです。
イタズラをすれば飼い主様はイヤでも猫にかまわないといけませんし、結果的には猫に注目をすることになります。そんな経験を一度でもしてしまったら「イタズラをする=注目をしてもらえる」という公式が出来上がってしまうのです。
イタズラを悪いことと認識していない
イタズラをする理由として考えられるのが、その猫にとってイタズラがダメなことだと認識できていない可能性があります。イタズラは悪いことという認識は人間の勝手な解釈であり、猫にとってはイタズラをすることで人間が困る困らないは関係ありません。
もちろん、飼い主様もイタズラをした猫ちゃんを叱ってはいるでしょうが、飼い主様の叱り方によっては「なんで叱られているのがわからない」という場合もあります。イタズラをやめてもらいたいと思うのであれば、イタズラをした後の叱り方に注意をしましょう。
イタズラをするのが面白いから
イタズラをすると飼い主様がかまってくれる、注目をしてくれる、反応をしてくれる、というのがイタズラをする理由となっている可能性も。特にかまってちゃん、甘えたちゃんがイタズラをする傾向にあるようです。
イタズラをすることで飼い主様の反応をみて楽しんでいる、暇つぶしをしているというのが、イタズラをする原因なのです。
猫がイタズラをした時の叱り方
大きな音を出す
猫がイタズラをしたからといって、大きな声で「ダメでしょ!」「コラっ!何をしている!」と叱っても猫に効果はありません。というのも、猫は人間の言葉がわかりませんし、イタズラを叱られたとしても何が悪かったのかもわかりません。
むしろ、飼い主様に大きな声で怒鳴られたという記憶だけが残ってしまい嫌われてしまう原因になることも。そのような事態を防ぐために活用したいのが、大きな音を出す方法です。猫は大きな音が嫌いなので、何かイタズラをしている瞬間に大きな音をわざと鳴らすことで「イタズラをしてら大きな音が鳴った=いやなことが起こる」と理解して、自然にイタズラをしなくなります。
ぜひ、イタズラをしている瞬間をみつけたなら大声で叱るのではなく大きな音で驚かせて、イタズラを防止しましょう。
イタズラをしている瞬間、または直後に叱る
猫にイタズラをしたことを叱りたいと思っても、イタズラをして何時間もたった後に叱っても意味はありません。というのも、猫は自分でやったことでも、時間が経てば忘れてしまうため「何か叱っているけれどいったい何のことを言っているんだろう」と不思議な顔をされるだけで意味がありません。イタズラをしてから時間が経っている場合はあきらめて叱らないようにしましょう。
絶対に叩いてはいけない
イタズラをしたら思わず手が出てしまうという方もいらっしゃるかもしれませんが、叩くという行為はもっともやってはいけない行為です。猫がイタズラをしたら「悪いこと」と認識させるために、叩いて痛みを与えることで認識させようと思うかもしれませんが、猫にとって痛みがしつけに繋がることはないのです。人間の場合「叩かれて痛かった=しつけをされた」という認識でしょうが、猫にとって痛みはしつけと繋がることはなく「叩かれて痛かった=この人は怖い人」という認識しかないのです。もし、叩くことでイタズラを防止している、あるいは防止をすでにできているという方は、猫に警戒心を与えているだけですから今すぐにやめるようにしましょう。
猫がイタズラしやすい場所と対策
猫のイタズラには,いろいろなものに興味があって遊ぶ場合と,ストレス発散のためにやってしまう場合の2通りがあります。そのストレスの要因の1つに,飼い主の不在が頻繁にあることです。それが仕事で家を空けがちなら,長時間不在というのも仕方がありませんが,家にいられるときは,猫の気持ちをくんで,そばにいたりするなどし,猫の方からよってきたときは,一緒に遊んであげましょう。
特に室内飼いの猫なら,キャットタワーやキャットウォークなどの興味を持てるものを用意してあげ,気が向いたときに遊べるように,幾つかおもちゃをおくだけでも良いでしょう。このような工夫で猫のストレスを感じにくい環境にして猫のイタズラを減らすことができます。
猫がするイタズラにはテーブルの上の物を落とす,ごみ箱のごみを散らかしたりするような,かわいいものがありますが,中には,猫のイタズラであっても危険なことがあります。
お風呂場
本来猫は水が苦手です。浴槽に水が入っていることが多ければ,水を抜く習慣をつけた方が賢明です。万が一水の入った浴槽に猫が落ちた場合,そこから出られないこともありますから猫にとっては危険です。また,家族でお風呂に入る際に「追い炊き機能」を使っているなら,水が熱くなっている可能性があります。どちらにしても事故につながりかねませんので,浴槽に専用のフタをしておくか浴室に入れないように対処します。
クローゼットなどの収納
意外と見落としがちになるのが「クローゼット」のような収納です。特に押し入れは布団などを収納しておきますので,猫が好んで入り込んで寝ることがあります。それを知らずにドアを閉めてしまうと猫が出られなくなります。それがまだ短い時間で発見できたら良いですが,もし何時間も気づけないまま出かけてしまったら大変です。
キッチン
猫は犬とは違って高い所に簡単に上がることができますから,もしキッチンで調理中に猫が飛び乗ってきたら大変です。特に,鍋に火をかけているときや,包丁で食材を切っているタイミングであれば,飼い主も猫もケガをする恐れがあります。
洗濯機
猫が洗濯機の上に飛び乗るつもりが,洗濯機のフタが開いていてそのまま洗濯槽に落ちることもありますし,あえて中に入って寛(くつろ)いでいる猫もいます。それに気づかずに洗濯機を回して事故にならないように,利用しないときはフタを閉めておきましょう。
まとめ
猫のイタズラには手を焼くことも多いですが,飼い主がじっくりと向き合って教えることが大切です。また,一言で猫のイタズラと言っても,興味本位でやってしまうこともあれば,ストレスが原因でイタズラしてしまうこともあります。万が一家を空けることが多いなら,家で過ごせる日を選び,猫がよってきたら構ってあげストレスを緩和してあげましょう。