猫の足にある肉球の役割
猫の足の肉球の名前
肉球の色は一般的に、乳白・ピンク・あずき色・黒などがあり、その数は一色にとどまりません。実はこの肉球には一つ一つ名前がついています。
- 狼爪(ろうそう):第一指とも呼ばれている親指のような役目 後ろ足はない
- 掌球(しょうきゅう):猫の足にある肉球の中で一番大きいもので、人間でいう掌に当たるもの
- 指球(しきゅう):指の根元についている小さな肉球。掌球と呼ばれる掌の外側にあり、1つの足に全部で5個ある
- 手根球(しこんきゅう):人間でいう手首のあたりにある肉球で前足にだけあり、豆状骨(とうじょうこつ)といわれる骨を保護する役目がありる
猫の足の肉球が「ぷにぷに」な理由
皆さんご存知の通り猫の足には肉球がついています。この肉球はクッションの役目を果たしており、忍び足のように静かに歩くことができるので獲物を捕らえるときに自分の気配を消し、気づかれないようにするための機能です。
肉球は猫がジャンプするときの衝撃を吸収する役割
ジャンプするときには猫の足にある肉球がちょうどよいクッションになり、上手に衝撃を吸収してくれます。その構造は表皮・真皮・皮下組織からなり、層のような感じになっています。
猫の足についている爪の役割
猫の爪の構造
猫の足に生えている爪は2重構造になっており、ちょうど紙コップを重ねたように幾重にも重なっています。普段は格納されていますが、深址屈筋腱(しんしくっきんけん)という爪の下にある腱が、深址屈筋(しんしくっきん)という筋肉に引っ張られて、外に出てくる構造になっています。
爪の内側部分は血管と神経が通っており、そこから外側に向かって爪が重なるように生えており、その時に上にある爪が一番新しい爪になります。
外飼いの猫は爪とぎをしない
よく猫は爪とぎをしますが、これは爪を新しくするために行います。一般的に室内で飼われている猫特有の行動で、放し飼いの猫にはあまりみられません。これは木登りしたり外で走ったりしている中で、自然と爪が欠けたり爪の先がすり減って丸くなったりするためです。
室内飼いの猫は爪とぎをする
その一方で、室内で飼われている猫は自然に欠ける事がないので、爪とぎをすることで猫が自分で爪のケアをしているのです。爪とぎに関してはその他に、肉球に臭線がありそこから自分の臭いをつけるマーキングの意味もあります。いずれにしても猫の足の爪はそのままにしていると、家に傷をつけたり人にけがをさせてしまうので、定期的に爪切りをするようにしましょう。
猫の足の筋肉とジャンプ力
猫のジャンプ力
- 体の10倍の高さをジャンプできる
- 2mぐらいジャンプできる
猫の足には、体の10倍の高さを超えられるジャンプ力があると言われています。その距離およそ2mともいわれ、猫の足に隠された運動能力の高さに驚かされます。猫の足をよく見てみると後ろ足の方が長く折れ曲がっていますが、この長さがジャンプ力に関わっています。
猫が足を使って高くジャンプできる理由
まず猫はジャンプするときに体を低い姿勢にし、目標に向かって構えます。そして体の筋肉を使って勢いをつけ、長い後ろ足を蹴って飛び出します。そのときに後ろ足がバネの役割をするため、高く飛ぶことができるのです。
またその能力は降りるときにも発揮され、逆さになったり高い所から落ちたりしても、きちんと着地します。これは猫の足にある腱(けん)やじん帯が丈夫なことと、平衡感覚が優れていることなどが影響しています。
猫は三半規管が発達している
平衡感覚をつかさどっているのが耳の奥にある三半規管ですが、猫は他の動物よりも三半規管が発達していると言われており、これに丈夫な腱とじん帯が加わることで不安定な状態からでもきちんと着地できる理由となっています。
猫の足の指は何本あるか
- 合計で18本
- 前足5本
- 後ろ足4本
猫の足の数
猫の足は前足2本・後ろ足2本で構成されており、猫は犬などと同じ四足歩行の動物です。足の先には掌と指があり、爪が生えています。猫の足には前足5本、後ろ足4本の指があるので、その数は合計で18本になります。
猫の後ろ足の指が1本少ない理由
前足は親指・人差し指・中指・薬指・小指というように人間と同じように5本ありますが、後ろ足の指の数は4本と前足と比べると数が1本少なくなっています。これは猫の足の親指に当たる部分が退化してしまっているためです。
猫の足の役割に関するまとめ
猫の足にはたくさんの機能があることがわかりました。猫の足の可愛らしさと魅力を表現したものの中には”招き猫”があり、昔から親しまれてきていますがどちらの足をあげるかによって、福徳が変わり右足が金運・左足が人(お客さん)などと言われ商売が繁盛すると信じられてきました。
これは飼い猫を貧しさのために手放さなければならなくなった飼い主に、猫が自分の姿に似た猫の置物が現れたらそれを大事にするように言い伝えたという鶴の恩返しのような由来からきたとされています。
現在もペットとして人間のそばにいる猫ですが、これからもその可愛らしい猫の足でたくさんの福徳を招いてくれる招き猫のように、人にとって有り難い存在であってほしいと思います。