そもそも猫が丸くなるのはどうして?
猫って様々な姿勢で眠りますよね。その中でもアンモニャイトと呼ばれる、アンモナイトのように丸くなって眠る姿は、キーホルダーになるほど人気になっています。
では、なぜ猫は丸くなって眠るのでしょうか。
1.寒いから
猫は単純に、寒くてまん丸に丸まって眠ることがあります。猫はリビアヤマネコという砂漠地帯に生息していた動物が先祖です。このリビアヤマネコは、砂漠の極寒を身を潜め、丸くなって寝ていました。
家猫として飼われるようになってからも、寒さには弱いままで秋から冬頃に気温が「20℃を下回る」と、よくそのまん丸の姿を見せてくれるようになります。
猫はアンモニャイトの姿勢で眠ると、生命維持に欠かせない心臓などの場所を隠して寒さから守ることができます。また「体温を放出しにくくする」ようになるので、この姿勢で眠ります。寒さによってアンモニャイトになるんですね。
2.安心できるから
猫が丸くなって眠ると、急所である心臓や内蔵部分などのお腹を隠すことができるので、「安心できる姿勢だから」アンモナイトのように丸くなると言われています。
猫は大昔野生として生息していたときに、小型なだけに「他の動物からも命を狙われやすかった」です。そんなときにお腹を出して無防備に寝ていると、急所を一発で狙われ、命に関わります。そんなことがないよう身を守るためにこの姿勢になるんです。
不思議なことに丸くなるのは猫だけに限らず、「身を守るため」に他の動物もしています。ダンゴムシやハリセンボン、ハリネズミも同様で自分を守るために丸くなっていますね。
猫も家猫となった現在でも「本能的」に行うことができるんでしょう。
丸くならない猫の心理
猫のまん丸になるアンモニャイトの姿勢は見たいものですが、自宅の愛猫はなかなかしてくれないこともあるかもしれません。実はそれには心理が関係しています。
1.いま満足しているから
猫は敵に襲われる不安もストレスもなく「安心しきっている」と、姿勢にとらわれずに自由に眠ります。
また穏やかな性格や、マイペースな猫ちゃんも縄張り意識や警戒心が強いなどの野性的な性格があまりないので、この身を守るアンモニャイトの姿勢を見せてくれないのです。
2.温度が高いから
猫は室温が高いと丸まることはありません。なぜなら体温を放出しても命に関わりませんし、体温が下がるようなことがないからです。
猫は暑いと冷たい地面で眠ったり、体をピーンと伸ばす姿勢で眠ったりするなどして体温調節をします。室温も23度以上など、暖かい環境で猫が満たされているので見せてくれないんですね。
3.相手を信頼しているから
飼い主にアンモニャイトを見せてくれない心理として、一番嬉しいのが、信頼関係がある証だからです。
猫が飼い主にゴロにゃんこをしたり無防備に寝たりして、まん丸になることがないということは、「相手を信頼し、安心しきっているから」です。
警戒心を抱かれることなく、信頼してくれているなんて何だか嬉しいですね。
まとめ
猫は寒かったり、眠るときに自分の身を守りたかったりするときに、まん丸になって眠ります。その姿はアンモナイトにも似ているので「アンモニャイト」なんて呼ばれるんですよ。
人間はそんな丸いフォルムが大好きなので、アンモニャイトになっているのを見たいものですが、見せてくれないのは無防備になれるほど、「相手を信頼してくれている証」でもあるのである意味嬉しいですね。もしかすると、寒いときに見せてくれるかもしれません。