猫が飼い主の鼻を舐める4つの心理

猫が飼い主の鼻を舐める4つの心理

飼い主さんが寝ている時や顔を近づけた時など、猫が飼い主さんの鼻を舐める時がありませんか?猫はどんな気持ちで飼い主さんの鼻を舐めるのでしょうか?猫が飼い主の鼻を舐める気持ちと理由、そして舐められた時に気をつけることについてご紹介します。

猫が飼い主の鼻を舐める気持ち

女の子と鼻を近づける猫

飼い主さんへの愛情表現

猫が飼い主さんの顔を認識し、愛情表現のために舐めると考えられます。
親子やきょうだい、オスとメスなど、猫同士でも顔を舐め合って愛情表現をしています。猫が飼い主さんのことを、親猫、又は子猫のように思って鼻を舐めるのでしょう。

飼い主さんに自分の匂いをつけているため

猫は舐めることで自分の匂いを対象物につけ、自分のものであるということを他の猫にアピールします。飼い主さんも、猫を抱いたり、自分から顔を近づけたりしますよね。

飼い主さんが顔を近づけた時、ふだんと違う匂いがして、自分の匂いをつけたい、又は嫌な匂いを取りたいと思った猫が、一番舐めやすい鼻を舐めるのだと考えられます。更に、自分の匂いをつけようとするだけでなく、飼い主さんであることを確認するためにも舐めることがあるようです。

何か匂いや味がする

飼い主さんの鼻や口周りから、何かいい匂いがしたり、味がしたりするといったことも考えられます。
飼い主さんが何かを食べたあとに猫に近づくと、その匂いや口周りについた食べ物の残りなどを舐めようとしているのでしょう。また、人間の鼻は脂っぽいことが多いので、猫が舐めてしまうことも考えられます。

飼い主さんに何か要求がある

寝ている時など、猫は飼い主さんの顔を舐めることで飼い主さんを起こそうとすることがあります。
寝ている時だけでなく、テレビや本に夢中になっている、ソファでくつろいでいる時など、猫が近づいてきて鼻や頬などを舐めることもあります。お腹がすいた、窓を開けてほしい、構ってほしい、などの要求があるため、飼い主さんの顔を舐めることでアピールしているのだと考えられます。
猫は、飼い主さんの手を舐めたり膝に乗ったりするだけでなく、顔を舐めることが効果的だと学習したとも言えるでしょう。

猫が飼い主の鼻を舐める時注意する事

女性の鼻を舐める猫

猫の舌はザラザラしているのでほどほどに

猫の舌は細かいトゲ状の突起がたくさんあるため、舐められるとザラザラとして、ヤスリで擦られているようなものです。顔の皮膚をずっと舐められると、人によっては皮がむけてしまったり、傷がついたりする可能性もあります。
飽きずに鼻を舐め続ける猫もいますので、長時間舐めることのないように、ほどほどで切り上げましょう。

舐められた後は清潔に

猫の口腔内には様々な細菌が繁殖しています。猫が食べた餌の残りカスが猫の舌や口にあって、鼻を舐める時に付けられてしまうかも知れません。
鼻を舐められた後には、顔を洗ったり、鼻を拭いたりして清潔にしておきましょう。鼻だけでなく、顔まわりに傷があれば、猫が傷を舐めることもあり得ますので、傷が化膿してしまう可能性があります。傷がある、肌が弱い時には、猫が舐めようとしても舐めさせないようにした方が良いでしょう。

猫が夢中にならないように

猫によっては、鼻を噛めて噛むこともあるので、猫が舐めてきたら注意した方が良いでしょう。
ずっと舐め続ける猫もいますし、噛み付いたり爪を立てたりすると、鼻だけでなく目や口にも怪我をしてしまう可能性があります。

猫の歯や爪、舌などは、人間の皮膚を傷つけることが簡単にできます。目や口には粘膜部分がありますし、大切な感覚器官なので、猫に傷つけられると大変です。また、猫の口の中には常在菌があり、もし人間の傷口に入ることがあれば、熱が出たり腫れたりすることもあります。

穏やかに舐めているような猫でも、急に噛み付いたり爪を立てたりすることもあり得るため、猫が夢中で舐めるようであれば、そっと顔を離した方が良いでしょう。

猫が自分の鼻を舐める理由

自分の鼻を舐める猫

食事の後のお手入れのため

猫が鼻を舐めるのは、食事後に口周りを綺麗にしている場合が多いでしょう。
食事をすれば、口周りに餌がつくだけでなく、鼻の近くも餌や匂いがつきます。常に清潔にしておくためと、新しく他の匂いを嗅げるようにするためにも、鼻や口周りを舐めると考えられます。

グルーミングしている

猫は身体中を舐めることでグルーミングをしています。手や足、体なども舐めますが、鼻を舐めることで、感覚器を研ぎ澄ませるためめにも綺麗にしていると言えるでしょう。
猫の臭いを感じる感覚は、人間の1万から10万倍の感度がありますので、常に鼻まわりは綺麗にして、匂いを正確に感じられるようにしていると考えられます。

緊張しているため

猫は緊張していると、舌を出して鼻を舐める行動をすることがあります。
緊張して手や足を動かせないけれど、舌だけは動かせる、又は唾を飲み込むために舌で鼻を舐めるなどの行動が見られます。

猫の転移行動といって、特に現在の状況とは関係ない動きをして、緊張をほぐしたり、自分を落ち着かせたりする行為だと考えられます。食事の後でもなく、グルーミングでもなく、体を硬くしてじっとしているのに鼻を舐めていたら、緊張しているのかも知れません。

鼻に異常がある

猫が鼻を舐める時には、風邪を引いて鼻水が出ている、鼻に傷があるなど、鼻に何か異常があるということが考えられます。
鼻水が出る以外にも、鼻がつまる、鼻の中にできものがある、血が出ているなどの症状があれば、鼻を舐めることがあります。鼻を舐めることに加えて、元気がない、しきりに鼻を気にしている、などの様子が見られたら動物病院に連れて行きましょう。

猫が飼い主の鼻を舐める4つの心理のまとめ

上を向いて鼻を舐める長毛の猫

猫が飼い主さんの鼻を舐める時には、飼い主さんに何か要求があったり、愛情表現だったり、自分のものだと主張したりしているほか、単純に何か匂いや味がするからといった理由もあります。猫の心理としては、飼い主さんに何かを伝えようとしていることがほとんどで、愛情や信頼の現れであると言えるでしょう。

なぜ鼻なのかということは、飼い主さんが顔を近づけることで一番舐めやすい鼻を舐めるのだと考えられます。また、猫同士は鼻と鼻を近づけて挨拶をするので、猫にとって飼い主さんの鼻に近づくことは自然なのかも知れませんね。

ただし、猫の口中には常在菌がいて、傷口を舐められたりすることで化膿したり悪化したりすることもあり得ます。傷があるときは猫と仲良くしたくても、傷を舐められないようにしてくださいね。

猫に鼻を舐められた後は洗うなどして清潔にし、また猫の舌はザラザラしていて舐められると痛いので、あまり長時間舐める癖がつかないようにした方が良いでしょう。

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