靴下を猫が隠すのはどうして?
猫が飼い主の履いている靴下の匂いを嗅いで「驚いた顔」をしている動画や写真や、実際に飼っている猫が靴下を隠したり、靴下にスリスリしている様子をご覧になったことがありませんか?
実は、これには共通の3つの理由があります。まずは、この3つの理由からまずご紹介します。
猫が靴下に反応する3つの理由
- 靴下の匂いが、またたびと似ている
- 飼い主の匂いがする
- お気に入りを集める猫の本能
以上の3つが猫が靴下に反応する理由です。でも実は、この3つの理由それぞれ猫なりの深い事情があったんです。次の項目で詳しく説明していきますね。
靴下の匂いが、またたびと似ている
靴下から「またたびの匂い」がする、と言われてもしっくり来ないかも知れませんが人の足の匂いに含まれる「イソ吉草酸」がまたたびに含まれている成分の一つと同じものなんです。
また人が履いていた靴下には「猫のフェロモン」に似た成分も付着するので、猫が惹かれてしまう成分が靴下から2つも匂うということになります。
その為、猫が人が履いていた靴下を匂うと、口が半開きになって驚いた顔をする「フレーメン現象」と言われる反応が起きます。これは猫の口の中にある「ヤコブソン器官」という穴がフェロモン匂いを感じ取って確かめている証拠です。
飼い主の匂いがするから
靴下からは、もちろん飼い主の匂いがします。猫は飼い主の匂いをきちんと覚えています。もし靴下に知らない匂いが付いていたら、すりすりと身体を擦り付けたりして他の匂いを消そうとします。その為、猫は飼い主の匂いだけがする靴下を選んで隠すことが多いようです。
お気に入りを集める猫の本能
「お気に入りを集める猫の本能」これが猫が主に、靴下を隠す理由となります。
猫にとって飼い主の匂いは縄張りの一つであり、靴下は飼い主の匂いがするお気に入りの物に入ります。その為、猫の本能がお気に入りのものを独占したい、誰にも取られたくないと思い、靴下を隠してしまう様です。
この行動は外飼いの猫が、獲物のネズミを捕ったときに行うものですが、家の中で暮らす室内飼いの猫はお気に入りの靴下やおもちゃなどを一か所に集めて隠しているようです。
猫が隠す色々なもの
靴下のほかに室内飼いの猫が隠してしまう驚きのコレクションを調べてみました。
猫が隠すコレクション
- リップスティツク
- 丸めた紙
- クリスマスオーナメント
- ペットボトルのキャップ
- クレヨン
他にもヘアゴムやストロー、ペットボトルキャップのふちなどちょっと変わったコレクションが見付かってしまったようです。これも飼い主の匂いがする靴下と同じように、猫がお気に入りの物を独占するために隠してしまう本能から来ているようです。
猫が靴下を隠す時の対処法
2つの対処法
- 隠し場所を現行犯で見つける
- 大切な物は手の届く場所に置かない
隠し場所を確認する
まず1つ目の対処法です。隠している場所を知る為には、猫が靴下などを隠し場所に持って行く所を、現行犯で見つける必要があります。この後で隠し場所に行き、猫が気付かない内に回収に行く方法が1つ目の対処法です。
大事な物はしまう
2つ目の対処法は、猫に隠されて困るものは手の届かない棚の中にしまうことです。
猫を叱らない理由
ここで叱るという対処法がないのは、猫は犬と違いイタズラではなく「猫の本能」で隠すという行動をしているため、叱ってもあまり意味がないようです。
日が経つと再び靴下を隠したりし始めるので、隠されて困るものは手の届かない所に置くことが一番の対処法となります。
まとめ
猫達が靴下を隠してしまうのがイタズラではなく、飼い主への独占欲と考えると、この行動も猫なりの一つの愛情表現と言っていいのかも知れませんね。
そう考えると、これからは飼い猫が靴下を隠しても、あまり叱らずに、お互いが困らない程度に付き合っていってあげる方が結果的に丸く収まるのかも知れませんね。