【米国】白猫のオブジェ|50年以上も地元住民を見守り、ニュース・SNSでも話題に

通りすがりに思わず見てしまう‟白い物体”

米国フロリダ州タンパ市にある葬儀社「Adams & Jennings Funeral Home」には、側を通りかかるドライバーが必ず目を凝らして見てしまうものがあります。

それは屋根の側面にしがみついているセラミック製の白猫オブジェ。

1971年からこの葬儀場で時おり働いているアール・ポークさんによると、中にはこの猫を本物だと思い葬儀場にわざわざ連絡してくる人もいるそうです。

最初にこの猫が登場したのは1950年代のこと。当時この猫がしがみついていたのはギフトショップの屋根でした。

建物のオーナーは、妻のためにこの猫オブジェを屋根の上に設置したそうです。これは猫好きの妻のたっての希望でした。

長い歴史を持つ屋根の上の猫

ポークさんをはじめ、この地域の住人はたいてい屋根の上の猫を見て育ったそうです。

1960年代に葬儀社が建物を買い取った後も猫はそのまま残りました。さらに、2008年に新たな葬儀場が建てられた際も猫はついてきました。

新たな建物に移転する際、猫は古い建物から丁寧に取り外されて専門業者が洗浄し、新たな建物に設置されたそうです。

たびたびニュースでSNSでも話題に

これまでに葬儀社の猫に興味を抱いた人も多く、ニュース記事やSNSで取り上げられてきました。

また、建物の中でしめやかに葬儀が執り行われる中、時には猫による気晴らしが歓迎されることもあります。

実際、葬儀に参列するために葬儀場へ来た人々は、自分が見ながら育った屋根の上の猫を子供たちにもじっくり見せているそうです。

「Adams & Jennings Funeral Home」は、この白猫を名刺にも印刷しています。地元の象徴的存在といえるこの猫にとって、同葬儀社は完璧な安らぎの家と言えるでしょう。

ポークさんは、「葬儀社がここにある限り、猫もずっとここにいるだろう」と言います。