噛む力は全体的に犬が強い
猫の噛む力は本気の場合、約100kgもあると言われています。ちなみに人間が本気を出しても60kgほどが限界とされるのでかなりの力であることが分かります。
犬はというとチワワ、マルチーズ、ポメラニアン、ダックスフンドなどの小型犬については、噛む力は猫と同じ100kgほどとされます。中型犬のブルドック、ビーグル、日本スピッツ、ボーダーコリー、アメリカンコッカースパニエル、北海道犬、甲斐犬は100kg~160kgほどの力があり、大型犬のゴールデンレトリバー、サモエド、シベリアンハスキー、セントバーナード、ボクサー、ダルメシアン、ドーベルマンなどはそれをさらに上回る160kg以上の噛む力を持っているとされています。
また、同じく大型犬であり警察犬としても活躍するジャーマンシェパードに至っては、なんと200kgも噛む力があるそうです。
このことから小型犬の噛む力は猫と同等ぐらいですが、中型犬や大型犬は当然のことながら体の大きさ、口の大きさからも噛む力は猫を上回っており、全体的に比較すると犬の圧勝ということになります。
猫の歯は切り裂く、犬は噛み砕く
ペットの猫もですが、全体として猫科動物の歯は獲物の骨から、肉を引き裂いて食べるのに適した構造になっています。一方、犬はというと猫と同じように肉を切り裂く歯も、もちろんありますが、例えば犬科の野生動物である狼などは非常に顎の力が強靭であり、獲物の骨ごとバリバリと噛み砕いてわずかな部分を残しほぼ全ての部分を食してしまいます。
猫科の動物は肉を切り裂く用の歯は発達していますが、それ以外の歯は最小限にとどめられており、一方で犬科動物はというと、口の中にはしっかりと噛み砕くためのたくさんの歯が存在しています。
このように犬科動物と猫科動物では獲物の食べ方や、その時に用いる歯の構造に明らかな違いが見られます。そしてそれはペットとして人間に改良されているとはいえ、飼われている猫や犬にも当てはまる部分があるのではないでしょうか。
小型犬と猫を比較した場合、噛む力は両者共に約100kgであり、数値的にはどちらも大差がない感じですが、噛む力を肉にかかる圧と考えるのであれば、同じ噛む力であっても本来、噛み砕く力に特化している犬の方に軍配が上がるという見方もできるでしょう。
猫の噛む力も十分危険レベル
以上のように、猫と犬の噛む力についてはやはり犬の方に傾向として軍配が上がりそうでしたが、Kg的には、猫も小型犬に匹敵する噛む力を持っているということになります。小型犬に噛まれたとしても人間はかなりの怪我をしますので、同じぐらいの噛む力を持つ猫に噛まれるということも十分に危険であるということになります。
猫は構われたくない時に、無理に追いかけられたりすると噛んだりもしますが、中には元々噛み癖のある猫もいます。例えば赤ちゃんの時にあまりにも早く親や兄弟から離されてしまった子猫は、猫の社会でのルールを学ぶ機会がなく、じゃれているつもりでも飼い主の手を強く噛み過ぎることがあります。
噛み癖はつけさせない
本来は子猫の頃に手ではなく、おもちゃを与えるなど噛み癖をつけないことが一番です。
もしも成猫になってもその癖がある場合、飼い主の手に猫の嫌がる匂いの市販製品を塗っておく。もしくは猫が噛んできたら無理に引き抜こうとするのではなく、逆に奥に突っ込むようにすると猫はウェッと嫌な思いをするので、そのうち噛むことが少なくなっていく可能性もあります。
このように、猫も十分人間に怪我をさせるだけの噛む力がありますので、大けがをしないうちに噛み癖対策をすべきでしょう。
まとめ
今日のねこちゃんより:Luke♂ / ベンガル / 4.2kg
いかがでしたか?猫と犬の噛む力の優劣は切り裂く、噛み砕くという部分のどちらにウエイトを置くかで、どちらが優れているかという見方は変わってくると思います。
ただ噛むということを圧と仮定するならば、やはり犬の方が優れている傾向にあるのではないでしょうか。ただそうは言っても、猫の噛む力も人間にとっては十分に脅威になるものなので、噛み癖があれば早めに対策していきましょう。