急に食べなくなる?猫に注意したい体調管理6つ

急に食べなくなる?猫に注意したい体調管理6つ

猫は人の言葉を話さないので、体調が悪いかどうかは猫の様子を観察するしかありません。その中でも、食欲は重要なバローメーターとなります。急に猫がご飯を食べなくなったら、心配になりますよね。どうして猫が食べなくなったのか、その理由や年齢別の対策法を、お伝えしていきます

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫が食べなくなるのは?

食べない

猫が突然食べなくなってしまうのには、どんな理由があるのでしょうか?

1.フードが気に入らにゃい

フード

猫は食にうるさいことが多いです。いつも同じフードだと飽きる場合がありますし、昨日たまたま与えた高級フードが気に入って、いつものフードは食べたくにゃい、と思っているのかもしれません。

また、ネオフォビア、ネオフィリアの可能性もあります。ネオフォビアとは、「新奇恐怖症」とも言い、初めて食べるものによってどんな影響があるか分からないので食べない、というケースです。以前食べたもので嘔吐したなどの経験があると、その食べ物を食べない場合も。

また、ネオフィリアとは新しいものを好む習慣です。様々な食べ物を食べた方が生存するには有利、と言う理由から、いつも同じものではなく、違うものを食べたがる傾向があるのです。

2.病気の可能性

病気

何かしらの病気にかかっていて、急に食べなくなったのかもしれません。明らかに食べる量が減った、全く食べないという場合は注意しましょう。猫がかかる病気のほとんどで、食欲不振が起こります。1食食べないくらいでは食欲不振とは言えませんが、1日ほとんど食べていないと言うのなら、気をつけた方が良いでしょう。

3.より美味しいものを待っている

美味しい

以前にご飯を食べなかったら、飼い主さんがもっと美味しいご飯やトッピングを用意してくれたのかもしれません。それに味をしめ、わざと食べないケースもあります。「食べなければもっと美味しいものが、出てくる」と学んでしまったのです。

4.ストレスがある

ストレス

猫はとても繊細な生き物なので、何かのストレスがあると食べなくなってしまうことがあります。仲の悪い猫が近くにいる、発情期、引越し後など、何か猫がストレスを感じていることは、ありませんか?猫が安心してご飯を食べられる環境を作ってあげましょう。

5.成長期の終わり

成長

成長期の猫は、とかく多くの栄養やカロリーを必要とします。ですが、成長が落ち着いてくると、今までの食事が合わなくなってくることがあります。子猫のご飯を成猫が食べ続けると、カロリー過多となってしまいます。成長によって食欲が落ち着いた、ということもあるでしょう。

猫は大体、1歳になると成猫になります。大型猫種は2~3年かかることもありますが、そろそろ成猫期かも、と思ったら、ご飯を成猫用に変えてあげることも、大切です。

6.食べ物の匂いがしにゃい

匂い

猫は食べ物かどうかを匂いで判断しています。なので、ずっと置いてあったご飯や冷えた食べ物は匂いがせず、食べ物と判断できないことがあるのです。匂いが飛んでしまったご飯は破棄して、新しいものを与えてあげましょう。また、冷えて匂いがしない場合は人肌程度に温めてあげると、食べることがあります。

猫風邪などで鼻が鼻水で満たされていて匂いが嗅げず、食べ物と分からない場合も。その場合はご飯の上に猫用のカツオ節など、匂いが強いものをトッピングしてあげると良いでしょう。

ライフステージ別の対策法

対策

ライフステージによって、食べなくなった時の対策が異なります。

子猫の場合

子猫

1~2ヶ月の子猫の場合は8時間以上、2~3ヶ月では12時間以上、3~4ヶ月では16時間以上何も口にしないと、食欲不振と判断できます。子猫は食べないことで命に関わることが多いので、早急に対応してあげてください。逆にお伝えした時間の範囲内で何も食べないのであれば、特に異常とは言えません。

成猫の場合

成猫

成猫の場合は24時間以上ご飯を食べないと、食欲不振と判断できます。24時間以上何も食べていない上に何か病気と思える症状がある場合、動物病院を受診しましょう。

食欲不振以外何も症状がなくても、36時間以上水さえも口にしていないのなら、すぐに受診した方が良いでしょう。特に肥満な猫の場合は36時間以上食べないと、イエローファットという病気になる可能性があります。急いであげてください。

完全に食べない訳ではないものの、食欲の低下が72時間以上続いているなら、やはり動物病院を受診しましょう。

老猫の場合

老猫

老猫になると成猫の時よりも更に、寝る時間が増えることがあります。動かないのでその分必要とするカロリーが低くなり、食べる量も少なくなりがちです。また、味覚や消化機能も低下してくるため、どうしても食いつきが悪くなるのです。フードの固さや温度、ウェットフードやシニア用フードに変えるなどの方法で、食べるようになるか試してみましょう。また、ご飯だけでなく水を飲んでいるかも、しっかりとチェックしてあげてください。それでも24時間以上何も食べない場合は、動物病院を受診しましょう。

まとめ

まとめ

猫の食欲不振が見られたらまず、その原因を探ってみましょう。体調不良でなければ、問題となっている原因を取り除くようにしてあげれば良いですし、もし病気の可能性があるようなら、早めに受診するなどして、対策してあげましょう。日頃の猫のご飯の量を把握しておくことも、大切です。

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