猫の健診、受けた方が良い項目〜基本検査編〜
猫に健康診断を受けて貰う時、基本的な検査は、以下の5つです。
1.問診
獣医師が飼い主さんへ、日頃の猫の状態を確認します。飼い主さんがしっかりと猫のことを把握していると、スムーズに進みます。もし気になる点などがあればメモをしておくと、検査の参考になります。
2.身体検査
文字通り、体の状態を把握する検査になります。体重測定、聴診や触診などを行って、猫の体に問題がないかを確認して行きます。
3.血液検査
血液検査は2種類あり、血液中の赤血球などの数を測定する基本的な血液の中の細胞の検査と、血液中の酵素やコレステロール値などを調べ臓器の状態を調べる血液生化学検査があります。
4.尿検査
尿検査では、猫がかかりやすい泌尿器系の疾患や糖尿病などを調べることができます。
可能なら、健診前に猫の尿を自宅で採取しておくのが望ましいですが、難しい場合は病院で採取して貰う必要があります。ちょっと猫に負担をかけてしまいますので、できれば自宅での採取を、オススメします。
5.糞便検査
糞便検査は寄生虫の有無を確認するものと、腸内の細菌などを調べるものがあります。便は採取しやすいので、できる限り新しいものを、持って行きましょう。
猫の状況に応じて受けた方が良い項目〜オプション編〜
上記の基本的な検査に加え、猫の年齢や体調に応じて、オプションで付け加えられる検査もあります。担当の獣医師と相談しながら、項目を決めましょう。
1.レントゲン検査
胸やお腹などの内臓や骨の位置や大きさ、形をX線を使って、診て行きます。
2.超音波検査
超音波検査では、内臓内部の構造や腫瘍があるかないか、腫瘍の形や構造などを調べることができます。主に、心臓の状態や腹部の臓器を確認する検査です。
3.心電図検査
心臓の動きを、波形によって捉える検査です。異常があると波形が乱れるので、心臓病の有無などが分かります。
4.歯科検査
口の中を診て、歯肉の状態、歯石・歯垢のつき方などをチェックして行きます。処置が必要と判断された場合、全身麻酔による歯石除去が行われる場合も。歯周病は3歳以上の猫の大半がかかっている、と言われますので、ご心配な場合は併せて行うと良いでしょう。
5.眼科検査
眼圧の測定や涙量の検査、緑内障、白内障などの検査を行うことができます。目の中をのぞいて異常がないかもみることが出来ます。猫に目やにや涙が多いなどの症状があれば、受けると良いでしょう。特に異常がなくても年齢を重ねた猫は、受けておくと安心です。
6.ホルモン検査
猫の体内のホルモンの分泌の状態を、調べる検査です。ホルモンの異常によって起きる病気があります。やたらと水を飲む、ご飯は今まで通り食べているのに体重に変化があるなどがあれば、受けておきましょう。
まとめ
猫は元々不調を隠す動物なので、いつもと変わらずに過ごしていても、実は体には異常がある可能性もあります。そんなポーカーフェイスの猫の状態を把握できるのが、健康診断なのです。
7~8歳までは年に1回、それ以上になったら半年に1回程度受けると良い、と言われています。できる限り、受けておきましょう!