子猫のトイレの平均回数を知りたい!1日何回が健康的?

子猫のトイレの平均回数を知りたい!1日何回が健康的?

子猫の頃は体が小さくか弱いため、ほんのちょっとしたことでもすぐに体調を崩しやすい時期です。大事な成長期でもあるためトイレ回数をチェックをし、知ることでいち早く子猫の健康状態を知ることができます。しかしトイレの平均回数を知らなければ実際に多いのか、それとも少ないのか判断することができません。そこで今回は子猫を飼い始めた方に向けて、子猫のトイレの回数について詳しくお話ししたいと思います。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

子猫の平均トイレ回数

トイレの中にいる子猫

子猫の排泄物から健康状態を知ることができ、大事な成長期でもあるため食事量や回数、飲水量などの食事の変化により、トイレの頻度や量も変わってきます。

そのため子猫の成長スピードに伴いトイレ回数が変わっていくため、若干平均回数より多かったり少なかったりすることがあります。子猫の平均的な排尿・排便回数をそれぞれお話ししたいと思います。

子猫がおしっこをする1日の回数の平均は2回〜4回

元々猫はあまり水を飲まない動物であるため、成猫になってもトイレの回数はだいたい1日2〜3回で、一般的な子猫のトイレの回数もおよそ2回〜4回といわれています。

季節によっては暑い夏は水を多く飲むので回数が増え、逆に寒い冬は水を飲まず回数が減る傾向がありますので、多少平均回数より前後することがあります。

子猫がうんちをする1日の回数の平均は2〜4回

子猫の頃は成猫よりとても活発で多くのエネルギーを必要としています。そのため成猫よりも多く食事をとるので、その分排便回数も増えます。

一般的に成猫よりも子猫の方が排便回数が多く、1日2〜4回と排尿回数と同じくらいです。成長とともに食事量や回数も落ちつくので徐々に回数が減り、1日1〜2回と成猫と変わりない排便回数になります。

子猫のトイレ回数をチェックするには

子猫のトイレ回数をチェックしている女性

猫の排泄物は健康状態を知ることができるバロメーターでもあり、病気の早期発見・早期治療に大きく関わってきます。特に子猫の頃は体が小さく、か弱いのでちょっとしたことでもすぐに体調を崩しやすいためトイレチェックは欠かせません。

子猫の排便回数をチェックすることは簡単ですが、排尿回数は正しく把握することが難しい場合があります。恐らく多くの方がトイレの猫砂を使用していると思いますが、猫砂の種類によっては固まりやすいものもあれば、固まりにくいものもあります。

特に鉱物系やおから系はオシッコした部分が一つの塊として固まってくれるので、その塊の数でトイレの回数や量を正確に知ることができます。

子猫の健康チェックができる便利な猫トイレ

しかし、あくまでも子猫1匹だけなら容易にトイレの回数や量を知ることができますが多頭飼いだと、どの猫の排泄物なのか曖昧になりがちです。

猫の頭数よりも多くトイレの数を用意したり、それぞれ猫の好みのトイレづくりに配慮することである程度、どの猫がトイレしたのか分かることができると思います。

toletta

また、その都度トイレ掃除をすることも清潔感を保つだけではなくトイレ回数や排泄状態を把握することができます。

最近では猫の顔を自動認識して猫のトイレ回数や量、体重、トイレの滞在時間を自動で測り、教えてくれる「toletta」というアプリがあるので、それを活用する方法もあります。ちなみに「toletta」は世界初の猫顔認識カメラを用いており何匹でも識別することができます。

SHARPペットケアモニター

また、去年大手メーカーであるSHARPが猫用システムトイレ型ペットケアモニターを発売しました。このトイレは猫の尿量や回数、体重などを測り、クラウドにて記録や分析し飼い主さんのスマートフォンにお知らせしてくれます。

トイレの設置場所の温度も測ってくれるので季節問わずいつでも快適なトイレ環境を維持することができたり、多頭飼いでも個体識別バッチにより最大3匹まで認識することができます。

子猫のトイレ回数が少ないときに注意すること

便器の蓋に座っている猫

子猫がうんちをする回数が少ないとき

  • うんちが小さい
  • うんちが黒っぽい
  • うんちが固い

だいたい子猫の排便回数は1日2〜4回で便の状態が程よく水分があり、焦げ茶色をしています。しかし便秘になると便の状態が小さくコロコロとして黒っぽい便をします。水分摂取量が少ないと、便の水分も少なくカチカチとした便となり便秘になりやすくなります。

食欲があり、排便回数が1日おきでちゃんとウンチが出ていれば緊急性は低いですが、便がとてもカチカチで硬く全く便が出ていない状況が続くと結腸が異様に拡張してしまう「巨大結腸症」を引き起こす恐れがあるため、トイレ時に長く踏ん張っていたり明らかに便が小さくて硬い場合は受診してください。

子猫がおしっこをする回数が少ないとき

  • オシッコの量が少ない
  • 何度もトイレに行く
  • 排尿痛、血尿がある

元々猫は飲水量が少ないため平均でも成猫は1日2〜3回、子猫も1日2〜4回程です。子猫の時期で発症することは少ないですが年齢が若い猫程、尿路結石症になりやすく何回もトイレにいくがオシッコが少ししか出なかったり、排尿痛、血尿などの症状がおきます。

場合によっては尿道に結石や大量の結晶により詰まってしまい全くオシッコが出せず、腎臓に障害が起こり尿毒症により命を落とす危険があります。

寒い冬の季節になると飲水量が少なくトイレの回数も減るので一丸となって言えませんが、しきりに陰部を舐めたりトイレする時に痛がりほとんどオシッコが出ていないなど、回数だけではなく他に何らかの症状や子猫の様子に変わりがないか注意しましょう。

子猫のトイレ回数が多いときに注意すること

毛繕いする猫

子猫がうんちをする回数が多いとき

  • 便の色が黄色
  • 水っぽい

子猫は成長のために多くにエネルギーを必要としていますので、その分たくさんご飯を食べます。そのため成猫よりも子猫の方が排便回数が多いですが、排便回数とともに便の形をチェックする必要があります。

健康な子猫の便は程よく水分が含まれており焦げ茶色をしていますが、子猫の食事内容がミルクだけの場合は健康時でも便がやわらかめです。

消化不良などによる下痢を起こすと便の色が黄色っぽく、どろっとしたり水っぽい形状で排便回数が多くなります。下痢を起こしてしまうと必要以上に水分を失われてしまうため回数よりも便の形や状態を注意しましょう。

子猫がおしっこをする回数が多いとき

本来、猫はあまり好んで水を飲まないため子猫の頃も排尿回数が少なめです。しかし明らかに排尿回数が多くみられた際は何かしらの病気の疑いが考えられます。子猫の排尿回数が多くなる原因として膀胱炎があげられます。

子猫の膀胱内に細菌が侵入してしまうことで発症し、膀胱炎になるとオシッコの回数が多くなります。またストレスが原因で必要以上にトイレを我慢してしまうことで膀胱炎を発症することもあります。

膀胱炎になると排尿回数が多くなる頻尿の他に、血尿やトイレ以外で粗相するなどがみられます。膀胱炎になるとオシッコのphが変化することもあり、結石ができやすくなるため早めに受診しましょう。

ミルク飲みの子猫を排泄させるためには

子猫にミルクを飲ませている

生後約21日までの子猫は自力で排泄することができないため、陰部を刺激させ排泄を促すように手助けしてあげる必要があります。利き手の反対側の手で子猫の脇の下や体を支え、利き手でぬるま湯で濡らしたタオルやコットンなどで陰部をトントンと優しく刺激させます。

野生の世界では母猫が子猫のお尻を舐めて排泄を促しているので、それに似たイメージで陰部を優しく上下に摩るだけでもいいです。

子猫にミルクを与える前に先に排泄した方が、スッキリするのでミルクの飲み具合が良くなりやすいです。そのため子猫にミルクを与える回数に応じて、その都度子猫の排泄をサポートしてあげる必要があります。

子猫にミルクを与える回数・量(子猫に排泄をサポートする回数でもある)

  • 生後1〜7日 6〜8回(5〜10cc)
  • 生後8〜14日 4〜8回(5〜15cc)
  • 生後15〜21日 4〜6回(5cc〜子猫が飲みたい分だけ)

まとめ

トイレにいる子猫たち

子猫は体をつくる大事な成長期であり、ちょっとしたことですぐに体調を崩しやすいです。排泄物から子猫の健康状態を知ることができるためトイレチェックする必要があります。特に生後約21日までの子猫は自力で排泄することができないため、母猫の変わりに私たちが排泄のサポートをしなければいけません。

健康状態を知る上でトイレの回数をチェックする必要がありますが、多頭飼いなどにより正確に回数や量を知ることが難しい場合があるかもしれません。

ですが最近では猫のトイレ回数や量、体重やトイレの滞在時間などを測り計測し教えてくれるアプリが登場し、多頭飼いでも対応することができるため簡単に猫のトイレ状況を正確に知ることができます。

子猫の成長度合いやそれに伴う食事量や飲水量によって多少、トイレの平均回数より多かったり少なかったりすることがあります。

極端に排便や排尿回数が多かったり、あるいは少なかったりする場合は何らかの病気やトラブルが原因と考えられます。回数だけではなく排泄物の量や色、形などに変わりがないか一緒にチェックしてあげたり、トイレ掃除も含めて生活環境を常に清潔に保つことが大切です。

原因によっては命に関わるものもあれば、状態が悪化する恐れもありますので、その際は動物病院に受診してください。

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