猫の歯が欠けてしまった
猫の歯が欠けていると「どうしよう!」と焦ってしまうこともありますよね。猫の歯は欠けていてもなかなか気が付きにくいのですが、大量に出血している様子や痛がっている様子がなければ、あまり焦る必要はないでしょう。
人間の場合は見た目にも気になりますし、噛むときに不便なので治療を受けますが、猫の場合は小粒の「ドライフード」や缶詰などの「ウェットフード」がメインなので歯が欠けていてもご飯を食べることができます。
フードのサイズや形状から「歯でたくさん噛まなくても丸呑みできる」ということに加え、猫などの肉食動物は本能的にもともとあまり噛むことをしない動物です。野生で生息をしているときに獲物を噛んでいると、他の動物に横取りされてしまうこともありますものね。その本能が今でも残っているので、歯が欠けていても食事面では特に問題がないのですね。
しかし、割れて尖った歯はそのままにしていると、歯茎を傷つけてしまったりふざけて噛んだときに飼い主さんが怪我をしてしまう可能性もありますので、気が付いたら動物病院で尖った歯を削ってもらうようにしましょう。
歯が欠ける原因
猫の歯が欠けたり折れてしまう原因は様々です。
1.怪我や事故によるもの
猫の歯が折れる原因として「怪我や事故によるもの」が大半を占めています。猫は好奇心旺盛なために走っているうちに階段から落ちてしまったり、キャットタワーに登り損ねてしまうこと、などがありますよね。そんなときに打ちどころが悪ければ歯が欠けてしまうことがあります。
その後に元気そうにしていたとしても「痛みを隠している」こともあるので様子をきちんと見てあげるようにしてください。ぐったりしていたり、食欲がないなどの症状があるときには、すぐに動物病院へ連れて行くようにしてくださいね。
2.歯周病
「歯周病」が原因で歯が欠けるのではなくゴッソリ抜けてしまうことがあります。歯周病は歯茎が赤く腫れて歯肉炎になったり口が臭くなるのが特徴です。歯周病を放置していると歯が抜けてしまうこともあるので注意が必要です。
3.破歯細胞性吸収病巣 (FORL)
歯周組織にある破歯細胞により、自分の歯を壊してしまう病気です。歯の一部が溶けて、そこから折れてしまったり、炎症が広がったりする病気で、歯茎の中に根っこだけが残ってしまい痛みが続くこともあるので、気をつけなくてはいけません。
日々のお口チェックが大切
猫の歯やお口は何らかのトラブルがあっても気が付きにくいものです。ですから、日々お口チェックを兼ねて歯磨きをしてあげたりするのがおすすめです。
もし歯茎が赤くなったり腫れている、歯石がついている、歯が欠けているなどということがあれば動物病院に連れて行ってあげるようにしてください。
猫の歯周病はそのままにしていると菌が体内に回って他の病気をもたらしてしまう可能性もあります。
コミュニケーションを兼ねてお口チェックは必須ですよ。子猫のうちから歯磨きの週間をつけておくと良いかもしれませんね。
まとめ
猫の歯は事故や怪我、歯周病や破歯細胞性吸収病巣などで欠けたり抜けたりしまうことがあります。出血がなく、食欲も通常通りであれば心配の必要はないと思いますが、尖っているときには歯茎を傷つけてしまうこともあるので、歯の異常に気が付いたときには、念の為には動物病院を受診するようにしてくださいね。