猫の歯石を除去するデンタルケアと予防法について

猫の歯石を除去するデンタルケアと予防法について

猫の歯石を除去するデンタルケアと予防法についてまとめました。猫の歯石とは、一体どんな状態のことを指すのでしょうか。歯石を除去するデンタルケアや、歯石を作らないための予防法について改めて確認してみましょう!

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫の歯石を除去する方法

歯ブラシ
  • 病院で歯石取りをしてもらう
  • 歯石のケア用品を使う

歯石とは?

猫の歯石を除去するケア方法についてご紹介します。まず、歯石(しせき)とは歯の隙間に溜まった食べかすなどが歯垢(しこう)になり、この歯垢が石灰化したものを指します。

猫の歯石は歯周病の原因

この歯石は時間と共に硬くなり、歯周病を引き起こす原因となります。歯垢であれば、歯みがきなどのケアで除去することができますが、一度形成された歯石を除去するのは非常に難しくなります。猫の歯石を除去するケア方法は、主に以下の2つです。

猫の歯石取りを動物病院でする

猫の歯石を除去する方法として、動物病院で全身麻酔をかけて歯石取りをしてもらうという方法があります。猫の歯石取りは全身麻酔を要するため、事前の血液検査や、動物病院によっては入院が必要な場合もあります。

猫の歯石取りの料金は口腔内の状態や、施術方法、動物病院によっても異なりますが、約30,000円~150,000円程度のようです。

歯石から歯周病が悪化した場合、これよりも高額な治療費を要することになる可能性もありますので、定期検診の際などに、口腔内のチェックも行ってもらい、歯石があれば早めに処置するようにしましょう。

猫用歯石ケア用品を使う

猫の歯石が柔らかかったり、少なかったりする場合は自宅で歯石ケア用品を使ってケアすることも可能です。猫の歯石ケア用品にも様々な種類がありますが、口を長時間触られることを嫌がる猫の場合は、毎日簡単に続けられるジェルタイプのデンタルケアがお薦めです。

猫の歯石を放置してしまうと

口を開ける猫

猫の歯石を放置してしまうと、歯周病を引き起こす原因となります。猫は人間と違って虫歯にはなりませんが、3歳を越える猫の80%が歯周病とされています。猫の歯石を放置してしまい歯周病が悪化すると、様々な病気を引き起こす可能性があります。

猫の歯石を放置すると内歯瘻、外歯瘻になる

猫の内歯瘻(ないしろう)とは、口腔内で引き起こされた感染によって膿が溜まり、その膿が歯肉や骨を溶かし、穴を開けてしまう気です。歯茎などの口腔内に生じた場合は内歯瘻(ないしろう)、膿が口外へ滲出し、頬や目の下に穴を開けてしまう場合を外歯瘻(がいしろう)と呼びます。

猫の歯石を放置すると歯肉口内炎になる

猫が歯肉口内炎(しにくこうないえん)を引き起こすと、強い口臭や口内出血などの症状が現れます。

激しい痛みによってグルーミングの回数が減少し、毛艶がなくなったり、食欲不振に陥ったりする場合も。食欲不振や炎症が広がることによって免疫力が低下し、急激に弱ってしまう可能性もあります。

猫の歯石を放置すると口鼻瘻管になる

猫の口鼻瘻管(こうびろうかん)とは、外歯瘻と似た症状で、鼻と口の隙間を隔てている骨が溶け、鼻と口の間が貫通してしまう病気です。一見外傷のようにも見えるため、口腔内に原因があると気付かない飼い主さんも多いようです。

上記の他にも、歯石を放置してしまうことで引き起こされる病気はたくさんあります。患部からの細菌感染によって、心臓、肝臓、腎臓などの疾患を引き起こす可能性もありますので、たかが歯石、たかが歯周病と油断せずに、日頃からしっかりケアしてあげましょう

猫の歯石の予防法

歯ブラシと猫

猫の歯石を予防するためには、まず歯垢の時点で除去し、歯石を作らせないことが重要になります。と言っても、大人しく歯みがきをさせてくれる猫は多くないようです。人間と同じように、口腔内のケアは「毎日続けること」が重要です。愛猫にとっても、飼い主さんによっても、負担が少ない毎日続けられるケアを見つけましょう。

猫の歯石の予防方法①猫の歯磨き

猫の歯磨きも、人間と同じように歯ブラシを使って行えるのが理想的です。しかし、大人しく口を開けていてくれる猫も少ないですし、毎日嫌がる猫を押さえつけて歯磨きするのはお互いストレスになってしまいますよね。そんな時は、猫用の歯磨きシートや、この記事でも紹介した塗るだけタイプ、液体タイプの猫用歯みがきを利用してみましょう!

猫の歯石の予防方法②デンタルケアスナック

どうしても口周りを触らせてくれない!という場合は、猫用のデンタルケア用フードを利用しましょう。おやつとして与えられるタイプのデンタルケア用スナックもたくさん販売されていますので、愛猫のお気に入りを見つけてあげてください。

猫の歯石ケアのおすすめ商品

猫の歯石ケアスナック

フィーライングリニーズ  アソート3種セット
1,648円(税込)

商品情報
・歯磨き専用スナック。
・噛みやすさを重視した大きく丸い粒で。
・食事と併せたりおやつとして。

私自身、愛猫のデンタルケア用スナックは目についた商品全てと言っていい程、色々と試してみました。結局のところ、愛猫が飽きずに食べ続けてくれているのは「猫用Greenies(グリニーズ)」で、味のラインナップも6種類と豊富なので、飽きっぽい愛猫にも向いていたようです。食後におやつ感覚で与えるだけの、歯磨き専用スナックなので是非、試してみてくださいね♪

猫の歯石ケアおもちゃ

ペッツルート (Petz Route) まゆ歯みがき
548円(税込)

商品情報
・引っ張って噛むロングひもタイプ。
・まゆ玉はマタタビの実入り。

愛猫と楽しく歯磨きすることができる「歯磨き用おもちゃ」も販売されています。猫じゃらしタイプや、ゴム製の齧って遊ぶタイプのおもちゃなど様々な種類があります。ゴム製のおもちゃを好む猫も多いので、是非一度試してみてください。

リデンタの歯石ケアジェル

リデンタ犬猫用 歯石ケア ジェル50mL
4,680円(税込)

商品情報
・ジェルを口内に塗るだけ。
・サーモン味。

この「リデンタ 犬猫用 歯石ケアジェル サーモン味」は、ジェルを口内に塗るだけで歯垢や歯石を柔らかくほぐし、歯周病や口臭を防ぎます。リデンタは、猫のデンタルケア商品の中でも人気が高い商品で、数か月の使用で目で見て分かる程、歯が白くなったという声もあるようです。

リデンタの歯石ケアウォーター

リデンタの歯石ケアウォーター
2,390円(税込)

商品情報
・ペットの飲水に混ぜるだけ。
・口臭・歯石・歯垢をケア。

猫の歯石ケア「リデンタ ウォータープラス 口臭ケア用液体ハミガキ 」は、猫の飲み水に混ぜるだけの新感覚液体歯みがきです。無味、無臭、無着色で500mlから700mlのペット用の飲み水に、キャップ一杯5mlのリデンタウォータープラスを混ぜるだけなので、負担も掛かりません。

歯石を取り、歯石を予防するために歯石ケア用品と、歯みがき用品を上手く併用して、愛猫の口内健康を守りましょう!現在では、様々な猫の歯石ケア用品が販売されています。

そこで重要になるのは「毎日続けられること」です。愛猫にも飼い主さんにも負担なく、毎日続けられるような歯石ケア用品を見つけてくださいね。

まとめ

黄色い歯ブラシと猫

猫の歯石を除去するデンタルケアと予防法についてご紹介しました。私も猫と暮らし始めるまでは「猫って歯磨きするの?」と思っていました。子猫の頃から、口に触られることに慣れさせておくことで、スムーズに歯磨きを行うことができます。

歯石を放置してしまうと、様々なこわい病気を引き起こす原因にもなりますので、日頃から歯石を作らないために歯垢の時点で除去できるように心がけたいですね!

投稿者

40代 女性 はなこ

我が家の猫ちゃんの、歯磨きはおもちゃで遊んでいる間に終わるようにしています。
マタタビの実が付いているおもちゃなのですがAmazonで購入しました。
とっても、喜び遊びながら歯磨きができて安心しています。
家族も、遊んであげるだけで歯が磨けるのならと私が出掛けているときには、すすんで遊んでくれています。やはり、家族の協力がいりますが、歯磨きはかかさいようにしていて、月に一回は猫ちゃん用のガーゼで素早く口の中の歯の上をぐるっと一周拭き取ります。
お陰さまで、10歳になりますが2匹とも歯石がありません。
投稿者

30代 女性 はなこ

口腔ケア、特に歯と歯茎のケアには特に気をつけています。
歯槽膿漏になると、痛くて食べることができなくなるし、歯が抜けると寿命が短くなると言われています。やわらかい餌だけではなくカリカリも食べさせたり、歯みがきロープで遊ばせたりして健康な歯を守ってあげましょう。口が臭い場合も、歯みがきをして口臭予防をすることになるのでオススメです。うちの猫ちゃんには、自分の小指にガーゼを巻いて歯茎をマッサージをしてあげます。気持ち良さそうにしています。短時間で嫌がったら一度、やめてしまう方がまたあとから、続けやすいですよ。

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