猫ちゃんがいびきをかく原因はなに?
そもそも、”いびき”とは何なのでしょうか。これは空気の通り道が何らかの原因で狭くなることで生じます。
狭いところを空気が通ろうとすると空気の抵抗が大きくなり、呼吸をしたときに粘膜が振動して音が生じます。この振動音がいびきなのです。
呼吸器は、鼻から鼻腔そして咽頭につながっています。人間のいびきは咽頭が狭くなって起こります。舌の筋肉がゆるんだりして、舌の付け根が奥に落ち込み喉をふさぐのですね。
では、猫も同じでなのしょうか?それが違うのです。喉ではなく鼻腔という鼻の内部が狭くなることによって起こります。眠ると空気の通り道がゆるみ狭くなることが原因なのです。
そう言われてみれば、猫のいびきは何となく鼻息の音に近いことが多いですね。
猫ちゃんのいびきから病気がわかる?
その鼻腔から出る猫のいびき。いろいろな音がありますよね。心配なのは病気になっていないかなのですが・・・。
スースーという普通の寝息が少しだけ強く大きいことがありますが、これは鼻腔が狭くなり起こるごく当たり前のいびきです。過度に心配しなくでも大丈夫です。
次にゴーゴーと少し低い音のいびきはどうでしょうか。まず考えられる原因は肥満。人間と同じです。空気の通り道を脂肪が圧迫することでいびきが発生しやすくなるのです。
またペルシャやエキゾチックなどの猫種はいびきをかきやすいと言われています。
また、大きな音のいびきで疑われるのは、アレルギー性鼻炎です。花粉やハウスダストなどが鼻の粘膜に付くことによりアレルギー反応が起き、炎症を起こすことが原因です。
重低音のいびきはどうでしょう。猫もカゼをひきますよね。これをきっかけに副鼻腔炎を起こすこともあります。これによって鼻が詰まってしまいいびきをかくのです。
猫ちゃんのいびき対策について
猫のいびきにはいくつかの原因があることがわかりました。かわいい猫ちゃんに苦しい思いはして欲しくありません。対策を考えていきましょう。
まずは肥満です。肥満解消のポイントは食事と運動です。食事の量やカロリーを抑えめにしてあげましょう。また、食事を与える時間を工夫することも大切です。
次に運動する時間も増やします。可能であればキャットタワーを置いてあげて上下運動を増やしながら、徐々に体重を減らすのが理想です。
アレルギー性鼻炎の疑いがあれば、季節的な変動があるかや鼻水の様子を観察して病院でアレルギー検査を受けるのもよいでしょう。
副鼻腔炎は重症化すると血の混じった鼻水や膿のような濃い鼻水が出てくることもあります。症状が進行しないようすぐに治療することが大切です。
まとめ
たかが”いびき”と思っていたら、重い病気が隠れていることがあるのですね。かわいい!と目を細める前に気になる症状がないかよく観察することが大事です。
まずは音をよく聴きましょう。高い音のいびきは、あまり心配することはないですが、大きい音だったり重低音のいびきをかいていたら要注意です。
また、苦しそうな呼吸をしている、鼻水が長い間出続けているなどがあれば、すぐに動物病院で医師に診察をしてもらいましょう。
大切な猫ちゃんがいつまでも健康でいられるようにしたいですね。
いびきや鼻息が大きく聞こえ、片側からだけ鼻汁が出る場合は鼻腔内腫瘍の可能性もあります。投薬治療を行っても改善があまり見られない場合は、重症化する前に検査を行うことをお勧めします。リンパ腫を代表とする鼻腔内腫瘍はレントゲンでは発見が難しく、MRI検査を行うことで確認できます。