猫のトイレが長い5つの理由
猫のトイレが長い理由は病気と、それ以外のことが考えられます。
多くの原因は病気なのですが、他に原因があることもあります。猫のトイレが長い5つの理由、その中で病気以外の4つをご紹介します。
トイレが汚れている
猫トイレが汚れていると、排泄する場所を決めかねて、なかなかおしっこや便が出せずにトイレにいる時間が長いということがあります。猫は綺麗好きなため、おしっこが既にしてあったり、便があるようなトイレでは、嫌がってなかなか排泄をしないことがあります。
また、猫トイレの砂が綺麗でもトイレ本体が汚れて臭いがしていたり、便があったりすると、猫はそこを避けて排泄しようとして時間がかかっているときがあります。
トイレに慣れていない
保護したばかりの猫や子猫が新居のトイレを使うときや、新しいトイレに変えたばかり、というときには、猫がトイレに慣れていないため、トイレにいる時間が長いということがあります。
トイレの大きさや、蓋付き屋根付きといったふうにトイレのタイプを以前と変えたときにも、トイレで用を足して出てくるまでに時間がかかることがあります。
猫は神経質な面もあるため、トイレ砂の種類を変えたときにも、今までとは違うことに違和感を抱いて、トイレに時間がかかることがあります。
ストレス
猫はふだん、排泄が終われば砂でおしっこや便を隠し、その後はできるだけ早くその場から立ち去ろうとします。
早く立ち去るべきトイレにいる時間が長いということは、何かストレスを感じているのかも知れません。飼い主さんとのコミュニケーションや他のペットとの関係、また生活環境での何か不満があるということがあるかも知れません。
加齢のため
猫は年をとってくると、動きが鈍くなります。トイレに入るだけでも時間がかかり、排泄するまでや、排泄後の砂かけなどにも手間がかかり、トイレにいる時間が長いということもあります。
猫のトイレが長い時注意する病気
猫のトイレが長いときには、病気にかかっている可能性があります。
考えられる多くの病気は猫下部尿路疾患からくるもので、尿道炎、膀胱炎、尿石症などがあります。また、おしっこの時間が長い、又は短いなどの場合、腎臓の病気も考えられます。
尿道炎
猫の尿道炎は尿道の粘膜が炎症を起こしてしまった状態です。
何度もおしっこをしようとしますが、少ししか出ず、またおしっこをする時に痛みがあるため、鳴き声をあげることもあります。何度も猫トイレに入ったりするので、トイレが長いように見えることもあります。
尿道炎が悪化すると、尿道閉塞を引き起こしたり、膀胱炎になったりすることもあります。
尿路結石症
猫の尿路結石症とは、腎臓や膀胱、尿道、尿管などの部位に結石ができてしまう病気です。
何度もトイレに行くようになり、トイレに行ってもなかなかおしっこが出ないため、猫トイレにいる時間が長いことが増えます。
症状は膀胱炎にも似ていますが、おしっこが出なくなると尿毒症になって、猫の命にかかわってくる場合もあります。雌猫と違い雄猫の方が、尿道が細くて長さがあるため、結石がつまりやすいと言われています。
膀胱炎
猫の膀胱炎は、細菌や真菌などに感染することや尿結晶などで膀胱粘膜が傷つくことなどで膀胱に炎症が起きる病気です。猫が膀胱炎になると、トイレに行く回数が多くなります。
おしっこの姿勢はするけれどなかなかおしっこが出ず、いきんだり、呻き声を出しながらおしっこしようとしたりして、トイレに長い時間がかかるようになります。トイレ以外で粗相したり、血尿が出たり、おしっこの量が減ったりという症状も見られます。
腎不全
猫の腎不全には慢性腎不全と、急性腎不全があります。
慢性腎不全は、腎臓の機能が徐々に低下していき、腎機能不全に陥ってしまう状態のことです。慢性腎不全が悪化すると貧血や高血圧になり、それに伴って、更にいろいろな症状が出ます。初期には水をよく飲み、おしっこの量も増えるため、猫がトイレにいる時間が長い場合があります。
急性腎不全は急激に腎臓の働きが低下してしまう病気で、元気がなくなり、おしっこの量が減ります。急性腎不全の原因として、猫下部尿路疾患による排尿困難もあげられます。そのため猫がトイレにいる時間が長い場合もあります。
糖尿病
猫の糖尿病は細胞に必要なエネルギー源である糖分=ブドウ糖を細胞内に取り込むことができなくなり、その結果、全身に様々な影響が出てくる病気です。猫の糖尿病の初期は、水をたくさん飲み、おしっこの量が増えるためにトイレが長いことが多くなります。
便秘
猫が便秘になると猫トイレで踏ん張るため、長い時間を過ごすことが増えます。
食べた物によって便秘になることがあるほか、毛玉を飲み込むことによる毛球症、異物を飲み込んだことや腫瘍による腸閉塞、肛門嚢という器官に炎症が起こった肛門嚢炎など、いろいろな病気で便秘になることがあります。
猫のトイレが長い時の対処法
病院に連れて行く
猫のトイレが長いと感じたら、病気の可能性を考えて、できるだけ早く動物病院へ連れて行きましょう。排尿困難の場合、痛みも伴いますし、尿道が詰まったりしていると猫の命にかかわることもあります。
排尿困難を引き起こす原因となった病気が見つかることもあるので、動物病院で診察を受けてください。
便秘が原因でトイレに長時間いる場合もありますので、動物病院で相談するようにしましょう。
トイレを清潔にする
トイレが汚れていると猫が排泄したがらないだけでなく、粗相の原因にもなりますし、感染症などにかかるおそれもあります。
トイレを綺麗にしておけば感染症や寄生虫の病気予防につながりますし、猫が病気などでトイレが長いのか、汚れているためにうまくトイレに入れないために長いのか、わかりやすくなります。
また加齢で足腰の弱った猫は、トイレの縁を越えるのが大変な場合もあります。スロープや階段を作ってあげることでトイレに入りやすくなります。
水分を取らせる
ふだんから水分を取らせるようにしましょう。猫はもともと飲む水の量が少ないので、おしっこが濃くなりやすく結石ができやすくなっています。水をいつでも飲めるようにして複数個の水を置いたり、流れる水で猫の興味を引いたりして、猫の飲水量を増やしましょう。
ただし病気によっては飲水量が増えることがあるので、猫がいつもよりも水を飲みすぎている場合にも注意が必要です。
餌を適切なものにする
猫に与える餌により、猫下部尿路疾患の対策ができます。また、便秘が改善されることもあり、トイレが長いという状態が治る時もあります。猫の餌は総合栄養食で、栄養のバランスが取れているものを選び、適切な量を与えて肥満にならないようにすることが大切です。
また、運動不足にならないように、キャットタワーを置いたり、猫じゃらしやおもちゃなどで遊んだりしてあげてください。
ワクチン接種をする
腎不全は様々な原因がありますが、感染を防ぐことで予防できるものがあります。その他さまざまな感染症から守ってあげるためにも、ワクチン接種をしておくことが効果的です。定期検診を受けて、健康診断をしてもらっておくことも猫のトイレが長いときの病気発見につながります。
猫のトイレが長い!考えられる原因5つと対処法のまとめ
猫のトイレが長いときには、病気の可能性がないかをまず疑いましょう。
おしっこがあまり出ていなかったり、血尿がでていたり、おしっこのときに痛がるそぶりをしていたり、便秘が続いていたりすれば、できるだけ早く動物病院で診てもらう必要があります。
猫が病気ではなかった場合には、トイレを掃除したり、餌や水を改善したりするなどして、猫がトイレに入りやすく、用を足しやすい環境を作ってあげましょう。
女性 匿名
長いような気がするけど、他の猫の排泄時間なんて知らないからよくわからない。