タバコが猫に与える影響
人体への健康被害が注目され、最近はどこのお店も禁煙になっていることが多くなってきました。外ではあまり吸えない分、家ではめいっぱい吸っているという方もいるのでは?家でタバコを吸ったとき、猫に与える影響はどの程度なのでしょうか。
受動喫煙に注意
タバコの煙には3つの種類があります。
- タバコに火をつけたときに出る煙、副流煙
- 喫煙者の息からでる呼出煙
- タバコを吸わないのにこのどちらも浴びてしまうのが受動煙
猫と同室でタバコを吸った際、猫がこの受動煙により受ける影響は、なんと人間よりも5~6倍も多くなってしまうのです。タバコを吸っている間に出る空気中を漂っている煙は、当然猫も吸い、毛にも付きます。
それと同時に、タバコの有害成分は、家中の壁や絨毯など至る所にまで付着していきます。その家の中を猫は歩き回り、猫は体中にタバコの有害成分をまとってしまいます。そしてその付着した有害成分は、猫のグルーミングにより体内に侵入してしまうのです。猫は人間より身体も小さいので、受ける影響もより多くなってしまうのでしょう。
タバコによる猫の病気のリスク
受動喫煙によりなる病気は大まかに
- リンパ腫(がん)
- 心臓疾患
- 呼吸器疾患
- 猫白血病
- アレルギー
- 皮膚炎
- 喘息
- 目の炎症
などがあります。その中でもリンパ腫になる猫はとても多く、喫煙者の飼い主さんに飼われている猫は、タバコを吸わない家庭の猫よりリンパ腫にかかる可能性が最大4倍以上も高まると言われています。
老化を早める
さらに、タバコの煙の影響により猫の体内にあるビタミンが破壊され、老化をより加速させてしまうことがあります。
タバコの煙以外で猫に与える危険性
- 火傷
- 誤飲
といった事故にも繋がる可能性があります。猫は転がるもので遊ぼうとしますよね。食べるつもりはなかったとしても、遊んでいるうちに食べてしまうこともあります。もしタバコを食べてしまうと、ニコチン中毒になる恐れがあるので吸い終わったらすぐ捨てるようにしましょう。
さらに気を付けて欲しいのはタバコの火を消す時に使った水です。水の誤飲は食べる誤飲よりもニコチンの吸収が早いのでより危険です。
ニコチン中毒の症状
ニコチン中毒になると
- よだれをだらだら垂らす
- 興奮する
- 痙攣
- 下痢
- 嘔吐
などの症状がでます。誤飲してしまったかもと思ったら獣医師さんに相談し、場合によってはすぐ動物病院に連れていきましょう。出来れば食べてしまったタバコの残りなどを持っていくとなお良いです。
やはり一番良いのは禁煙することです。飼い主さんにも猫ちゃんにもプラスになります。しかし、そんなことは分かりきっているけれど、それでもやめられないから困っているんだという方はきっと多いはず…
どうしてもタバコがやめられない場合の対策
外で吸う
猫や家中に有害物質を付着させないために、出来るだけ外で吸うようにしましょう。夏や冬、外で吸うのが厳しいときもありますが、愛猫のため、頑張って耐えてください…
猫が立ち入らない部屋にこもる
猫が入れない部屋がある場合はドアを閉め切ってその部屋を喫煙ルームにしてしまいましょう。たとえ別室でも、換気扇を回す、窓を開けるなどの換気は積極的に行うようにして下さいね。
吸った後は手洗い&口をゆすぐ
これはどこの場所で吸ったとしても併用し、徹底してやってほしいです。呼出煙のカットと、飼い主さんの手に付着した有害物質を洗い流す効果があります。出来るだけの努力をしたとしても、やはり吸わない家庭よりはリスクが増えてしまうことは避けられません。
病気をして辛いのは猫ちゃん本人ですので、これを機に一度タバコについて見直して頂けたらと思います。
まとめ
少し前に大流行したアイコスも、有害成分9割カットですが残り1割はあるということです。猫に与える影響力の大きさを考えると、アイコスやその他電子タバコでも対策をした方がより安全かと思います。少しでも長く愛猫と一緒にいられるように、猫の健康はもちろん、飼い主さんもお身体ご自愛くださいね。