猫ハジラミとは
猫の体に寄生する虫といえば、ダニやノミ、そしてそのほかに”猫ハジラミ”というものがあります。名前の通り、猫のシラミなので、人間はもちろん犬や他の動物に寄生することはありません。猫ハジラミは、薄い茶色、もしくはクリーム色の、1.5mmから2mmほどの小さな虫です。
この猫ハジラミは野良猫でも健康な猫の体で見られることは少なく、子猫や老猫等の体に寄生してしまうことが多いと言われています。
ちなみにこの猫ハジラミは、成虫の場合水に弱いので、シャンプーが効果的です。そして駆除薬で全滅させることが出来ます。先ほどご説明したように、人や他の動物には移りませんが、猫同士ではグルーミング等で簡単に移ってしまいますし、猫ハジラミの卵を口にしてしまうと、お腹に回虫が寄生する可能性もあると言われています。
他の虫とは違い、猫の体から血を吸うような虫ではなく、猫の体についたフケ等を餌とするため、寄生されている猫自体痒みを伴わない場合が多いそうです。
猫ハジラミを探す方法
この画像は子猫の体にびっしりとくっついた猫ハジラミの卵です。
小さいこと、そして色が薄い茶色やクリーム色なので一見気が付きにくいのですが、毛を掻き分けてみると、毛についた猫ハジラミの卵が確認できます。卵は白いフケのようにも見えるので、なかなか虫だとは気が付かない場合も多いそうです。
数日前、生後2か月程の小さな子猫を自宅の玄関前で保護したのですが、その時に頭を撫でていると何やら白いツブツブが気になりました。「もしかして虫?」と思い、体を探ってみるも、動いている虫は見られず、早速ネットを使い調べてみると、猫ハジラミの可能性が出てきました。
対処法としては駆除薬、そしてあまりにも卵が多い場合は毛を丸刈りにするのが良いとのこと。保護した猫は幸いにも元気で、自ら玄関に入ってくるような人懐っこい子だったので、ペット用のバリカンを使いさっそく丸刈りに。
それまではフケのような物しか見えていなかったのが、毛を丸刈りにするとノソノソとゆっくり歩く薄い茶色の虫が・・・。すかさずバケツにぬるめのお湯を汲み、ノミ・ダニ取りシャンプーを使用して体を洗いました。
1回のシャンプーで動いている虫はすべて取れましたが、卵は毛の根本から数センチの所にしっかりとくっついているため、全くと言っていいほど取れませんでした。
我が家には既に猫が3匹いますので、移ってしまっては大変です。まだノミやダニがいる可能性もありますので、ひとまず玄関で保護することにしました。
猫ハジラミの検査方法
その二日後、病院へ連れていき、事情を説明し検査してもらうとやはり「猫ハジラミでしょう」とのことでした。ちなみに検査方法は、猫の体についている猫ハジラミの卵をテープでペタペタと取り、それを顕微鏡で見るという方法でした。
その後ダニ・ノミ・猫ハジラミ、さらにはお腹の虫にも効くという薬を首に垂らしてもらうだけでOKでした。
その時に行った検査は、
- 体重測定や体温測定
- 猫ハジラミの検査
- お腹の虫の検査
- 耳ダニの検査
- 駆除薬の投薬
です。「一体いくらかかるのか」と心配していた費用は5300円でした。
猫ハジラミが体についた状態で猫がグルーミングしてしまうと、猫のザラザラした舌により卵が取れて口の中に入り、お腹の中に猫回虫が寄生する可能性が高いとのことで、検査をしたものの、お腹の虫は見られませんでした。
また、首元に垂らした駆除薬は、すぐにシャンプーをしてしまうと本来の効果が得られない為、シャンプーをしたい場合は十分に時間を空け、翌日にする方が良いとのことでした。
猫ハジラミを繁殖させないための工夫
無事に病院へ行き、猫ハジラミの駆除薬を投与してもらったので、その日はもう1日玄関で保護という形をとりました。
翌日、リビングの片隅に移動させることにしましたが、駆除薬が効いてくると猫ハジラミやその卵がポロポロと猫の体から落ちてきます。そのため、毎日こまめな掃除が必要になってきます。
そこで私が試した方法は、まずは使わなくなった大きなラグマットを4等分に切り、1枚だけケージ内に敷きます。猫ハジラミの卵は成虫になるまで1か月程かかるとのことなので、毎日ケージ内のラグマットは掃除機をかけ、更にこの4枚に切り分けたラグマットは1週間ごとに変えます。
そうすることで、掃除機で取り損ねた卵もふ化する前にラグマットを変えることができるので、衛生的だと考えたからです。
ちなみにケージは手作りケージを使用したので、床がないものになります。上からスポッとかぶせられる為、掃除の際は子猫をケージから出し、キャリーケースへ入れて、ケージをよけ、床を掃除し・・・と、簡単に掃除をすることが出来ています。
このようにケージの下半分にはガムテープを貼っており、これは猫ハジラミの卵が飛び散らないようにするための工夫です。子猫が動きまわり卵がケージから出てきてしまうと、先住猫に感染してしまう恐れがあるので、こうすることでガムテープに直接卵がくっついてくれます。できる限り予防をすることが大切ですね!
そして駆除薬を投与した2日後に1度シャンプーをしました。薬が効き始め、猫ハジラミの卵がどっさり取れました。
その後も子猫の体調や様子、機嫌を伺いながら、3~4日に1度シャンプーをします。そうすることで体から取れそうな猫ハジラミの卵を洗い落とすことが出来ます。もちろん猫が嫌がったり、暴れたりする場合は省いても大丈夫です。
我が家が保護した子猫はお風呂が嫌いではないのか、バケツに張ったお湯の中で気持ちよさそうにしてくれるので、低刺激のシャンプーを使う、もしくはお湯のみで体を軽く洗ってあげます。
次の通院日は3週間後なので、それまでこれを繰り返していきます。次に通院した際、ハジラミの卵が見られなければ無事完治ということになります。
やっぱり猫回虫も・・・
病院で検査した際には見つからなかったお腹の虫(猫回虫)ですが、駆除薬を投与した2日後、子猫のうんちに、白く細長いそうめんのような物が絡まっているのを発見しました。子猫のお腹は大きく膨れ、うんちのニオイが保護した当初からほかの猫とは全然違う悪臭なので怪しいとは思っていましたが、やはりいたようです。
猫回虫の場合、うんちに含まれた卵は5~10日程で感染力をもつようになってしまいます。うんちのかけらを取り損ねた場合、あっという間にトイレ内に雑菌が繁殖してしまうことがわかりますし、更に猫回虫の恐ろしい所は人にも感染してしまうと言うところ。
我が家には他の猫もいますが、小さな子供もいます。感染してしまう可能性も考え、トイレの猫砂は毎日全入替えをすることにしました。さらにトイレは砂を入れ替える時にアルコール消毒、そして薄めた漂白剤での除菌を行ってから、新しい砂を入れています。
おかげで回虫が繁殖することもなく、駆除薬を投与してから、5日経った今、やっとうんちのニオイが普通のうんちのニオイに変化してきたように思います。
猫ハジラミについてのまとめ
今回は猫ハジラミについて、子猫の保護をした方たちのお役に立てたら、と思い自分が経験したことを鮮明に覚えているうちに記事に残すことを考えました。
一見綺麗に見える猫でも、野良猫の場合は猫ハジラミといった様々な寄生虫に侵されていることが多いといわれています。
子猫を保護したら、まずは動物病院へ連れて行き、完璧な状態になるまで隔離するという方法をとるのが1番です。先住猫がいる場合は、あっという間に感染し、のちに治療費や掃除の手間がかさみ大変な思いをするのは飼い主さんなのです。
正直子猫を保護し、猫ハジラミをはじめて見たとき、鳥肌が立つほど気持ちが悪いと思いました。しかし、それでもガリガリになって玄関をカリカリとひっかき、中に入れてくれと鳴く子猫をほうっておけず、治療だけでなく子猫を清潔に保つ努力を続けています。
保護した子猫は、既に先住猫たちとケージ越しで対面しており、お互いにケージ越しで肉球をソッと合わせたり鼻をくっつけたりする姿を見て、一刻も早く完治させ、お部屋を自由に動きまわらせてあげたいという気持ちでいっぱいです。
これから寒い冬がやってきます。子猫が暖かいエンジンルームに入り込んでしまい、保護することになるケースも、全国では毎年何件もあるのです。そうなった時には、ノミやダニだけでなく、猫ハジラミの可能性も考え、一刻も早く猫に寄生されている虫に気が付いてあげることが、子猫の健康を守ってあげる為の第1歩だと感じています。
20代 女性 まかろん
ノミ取りなどのシャンプーだけでは、ノミやダニやハジラミなどの虫は取れるわけではないので、一度病院で診てもらう必要がありますよね。
保護したその日に診てもらえたら良いのですが、営業時間外なら翌日でもなるべく早めに診てもらう方が良いです。
先住猫がいる場合は、ハジラミが移ると困るので隔離するのが良いですよね。
ケージにガムテープを貼る方法は良いアイデアだなぁと思いました。
トイレの砂も毎日変えたり、掃除の際はきちんと殺菌するなど徹底的に対策されていますね。ノミやダニやハジラミは、そのくらい徹底しないと移る可能性があるんですよね。
仔猫の周りを掃除したあとは世話した方も洋服を着替えるなどするとさらに良いそうです。服についてしまう場合もあるので。
ノミやダニに効果のあるお薬ですが、首後ろにたらすスポイドタイプや、おやつみたいに食べるタイプのチュアブルや錠剤になっているものなど種類があります。首後ろにたらすスポイドタイプは、2.3日はシャンプーは控えた方が良いので、その日にシャンプーをしたい場合はチュアブルタイプや錠剤タイプがオススメです。
個人的にはチュアブルタイプは、おやつみたいに美味しそうに食べてくれますので楽です。
仔猫や仔犬を保護した事はあるんですが、保護後病院までは付き添ったもののその後のお世話はしたことがなかったので、保護したあとの流れが書かれていてタメになるなぁと思いました。
仔猫でも成猫でもほとんどの野良猫にはノミやダニがついているので病院には一度見てもらって下さいね。
先住猫がいる場合は、隔離はもちろんですが知り合いは万が一を考えて先住猫も同じようにノミダニ予防をしていたそうです。
気をつけていても移る可能性がゼロではない以上、先住猫も予防するか仔猫がノミダニがいなくなった時点で一緒に診察を受けるのも良いそうです。
最近は猫にもフィラリア予防が推薦されてるので、フィラリアとノミダニ予防が同時に出来る予防薬もあるので、4-12月までなら予防してあげると良いと思います。
30代 女性 imuya