1. 猫を屋外に出歩かせない
最近では完全室内飼いが推奨されていますが、これはマダニの健康被害から猫を守るということについても言えることです。マダニは特に春や秋(温暖な所では冬もいます)に特に多くなり、山林などの自然が多い所だけではなく、住宅街の草むら、公園、畑や川辺などにも生息しています。
マダニは植物の葉の影に隠れて、通りがかった人や動物に寄生し、その血を吸血するのです。マダニの成虫は吸血する前は3~8mmの大きさですが、血を吸った後は10~20mmに膨れ上がり見た目も血液の色で赤く見えます。
人間にも影響する可能性
マダニが皮膚に付くと固着して自分では除去しにくいだけでなく、例えば重症熱性血症板減少症候群(SFTS)や、ライム病、、日本紅斑熱などの人の命を脅かすような感染症を媒介したり、猫ヘモプラズマのように猫に貧血をひきおこす病気を媒介します。
そのため、これはマダニの季節以外にも猫を様々な感染症から守るためには必要なことですが、猫の健康を守るためには完全室内飼いで過ごさせるのが望ましいということになります。
2. 犬のマダニにも気をつける
同居しているペットに犬がいる場合、そこから猫にマダニ被害が及ぶ可能性もあります。犬は猫と違って散歩もで屋外に出ますので、散歩中にマダニにも寄生されやすいのです。
犬のマダニの健康被害に関しては、マダニ駆除薬を定期的に投与するのがよいですが、それ以外に飼い主さんが注意できることは、例えばいつもの散歩道に草むらや畑などがある場合はコースを変える。散歩後に目の縁、鼻の周囲、耳、足の指の間、背中などにマダニが付いていないか、しっかりチェックするマダニは寄生した直後は定着せず、犬の体表を移動する場合もあります。散歩から戻ったらブラッシングして落とせるマダニは落とすことも大切です。
マダニの処置は慎重に
もしもマダニを発見しても決して潰したりしないでください。また、強く固着しているのを無理に引きはがすと口器だけが皮膚に付着したまま残ってしまうことになるので、自分で取る時はピンセットなどで慎重に取り除いてください。
それでも駆除できないという場合は無理にその場で取ろうとせず、獣医さんなどに処置してもらいましょう。
3. ブラッシングやシャンプーでチェック
マダニの感染症から身を守るためにはブラッシングや定期的なシャンプーで、猫の皮膚の状態をチェックすることも必要です。シャンプーについてはあまりにも頻度が多いと、猫に必要な体の油分まで落としてしまうので逆によくありません。しかし、ブラッシングはできることならマダニの季節はいつもより、マメに行いマダニに寄生されていないかよく見てあげましょう。
もしもその時に、茶色い小さな点のようなものを見つけたらマダニの可能性もありますので、自分で処置するのであれば潰したり、口器が残らないように慎重に除去し、もしそれができないようであれば、早急に獣医さんに連れて行きマダニを取り除いてもらいましょう。
4. 他の猫との接触に注意
室内飼いでも時々ベランダなどで過ごしているという猫ちゃんもいます。このような場合、飼い主の知らない間に外から来た猫と接触し、マダニをもらってしまう可能性もあるので注意が必要です。
動物病院では猫のマダニ駆除薬を投与してもらえるので、ベランダなどで日向ぼっこをしたり、他の猫と接触する可能性がある場合には、定期的に処置してもらう方が安心かもしれません。
まとめ
いかがでしたか?マダニには人や動物に健康被害をもたらす非常に危険な生物です。冬にもマダニはいますが、春や秋など特に活動が活発になる時期には、いつもより被害に遭わないように注意しましょう。
同居のペットの散歩は植物の多い所を避ける、犬や猫がマダニに咬まれていないかマメにチェックするなどすることで、健康被害に遭う確率を減らしたり、もし咬まれていたとしても早期発見し、対処することができるでしょう。