えっ食べてる!?猫の食糞は放っておいても大丈夫?

えっ食べてる!?猫の食糞は放っておいても大丈夫?

ウサギやハムスターなど小動物は糞を自分で食べる食糞の習性がありますが、このような動物達にとってこれは自然な行動でありますし必要なことです。一方、猫も食糞をすることがあるそうですが、健康面などに様々な問題があり、それが要因となっていることもあるようです。今回はそんな猫の食糞についてまとめてみました。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

胃腸が弱っている可能性がある

元気の無い猫

猫は犬などの他の動物に比べると食糞をすることがあまりありません。猫が食糞をする場合、何か体内に飼い主の気付かない不調を抱えている可能性があります。

その一つとして胃や腸の問題が挙げられ、これは胃腸の消化吸収機能が正常に働いておらず、栄養不足に陥っているため、一度体外に消化されて排出された糞を食べることでその不足を補おうとし、結果、食糞をしてしまうというものです。

胃腸が弱って栄養素がきちんと吸収されていない場合の食糞行動には嘔吐、お腹がゆるくなる、食欲が旺盛すぎる、食べていても痩せてしまうなどの症状が同時に見られることもあります。

フードからきちんと栄養が得られていない

フードを見る猫

猫が食糞していても、胃腸などの消化機能に問題がない場合もあります。そのような時に食糞行動が見られるのであれば、現在食べさせているフードがその猫に合っていない可能性もあります。

例えばフードがにアレルゲンが含まれていたり、体質に合わず食物不耐性を起こしてしまったりなどが考えられます。特に猫はチアミン(ビタミンB1)、カルシウム、たんぱく質、脂質などが栄養として不足すると食糞をする可能性が高まるとされています。

子猫は生育環境で食糞をすることも

ぬいぐるみを抱いて眠る猫

あまりにも小さな子猫を母親から引き離すことは、子猫が親や兄弟達と猫の社会ルールを学ぶ機会を奪ってしまうことに繋がります。

例えば飼い主の手にじゃれて噛む時に加減が分からなかったりと、いろいろな問題を引き起こします。食糞もその一つで、母親とあまりにも早く引き離された子猫は糞が食べるものではないということを学んでいないため、食べ物と区別できず食糞をしてしまう可能性があります。

猫の食糞は様々なリスクがある、対処法は?

トイレの砂を出す猫

ウサギやハムスターなどとは異なり、猫が糞を食べるということはあまりないことです。猫が食糞をするとひどい口臭になったり、糞に寄生虫がいる場合は寄生虫が体内に入ったり感染症になる恐れもあります。

このようなことから猫に食糞行動が見られたなら、出来るだけ早く食糞をさせないようにする対策が必要となってきます。食糞は最初に書いたような胃腸の問題などの体調不良が原因となっているものや、フードが合わない、子猫時代の生育環境など様々な理由が元で引き起こされます。

よってかかりつけの獣医さんに猫の健康に問題がないか見てもらったり、フードの改善、子猫であればしつけ方法などについても必要性に応じて相談してみましょう。

また、猫がウンチをしたなら出来る限り早く片付けるというような、食糞しにくいような環境を心掛けることも大切でしょう。

まとめ

見上げる猫

いかがでしたか?猫の食糞はあまりあることではないので、もしこのような行動が見られたならそこには、病気や栄養不足などの重大な問題が隠れている可能性も否定できません。

もし飼っている猫ちゃんに食糞行動が見られたなら、できるだけ早く獣医さんなど専門家の指示を仰いだ方がいいでしょう。

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