猫に手作りのご飯は必要?
健康な猫に手作りのご飯を食べさせることは、賛否両論ありますが実際のところ必要性はありません。
なぜなら、キャットフードにきちんと栄養素が含まれているからです。
確かに手作りをすれば、キャットフードに含まれている不必要なアレルゲンなどを除いて料理できますし、愛情の証として猫に振る舞ってあげられるなどのメリットはあります。
しかし、栄養バランスが偏ってしまったり、必要なビタミンが不足してしまったりすることがあります。
猫の体重や年齢、代謝など全てを踏まえて計算をして手作りをするのは、簡単なことではないでしょう。
ですから、気づかないうちに猫の体調を悪くしてしまうことを思えば、必ず必要だとは言えません。
猫に手作りご飯をあげるときの注意点
猫に手作りのご飯をあげるときには、栄養バランスだけでなく様々なことに気をつける必要があります。
猫は中毒症状になる食べ物がある
猫は最悪の場合、中毒によって死に至ってしまうような危険な食材があります。
例えばネギや玉ねぎ、チョコ、キシリトールなどがあげられます。
人と同じ感覚で作って食べさせてしまうと嘔吐や下痢、呼吸困難や痙攣などの重篤な症状が出ることもあるので、食材として取り入れてしまわないように注意が必要です。
食材によっては噛み砕けない
人間が美味しく食べたり、食感を楽しめたりするものでも、猫はうまく噛み砕けない場合もあり怪我をしてしまうこともあります。
例えば、鶏肉の骨などはきちんと取り除かなければ喉に詰まらせたり、消化管に骨が刺さったりしてしまうこともあります。
調理法には気をつけて
手作り食を作るときには、基本的には生物は控えましょう。たとえ生の状態であげても大丈夫なものでも、時間が経てば不衛生ですし、菌が繁殖しやすくなります。
猫の体調を考慮すると、必ず茹でたり焼いたりするなどして熱処理をしましょう。
味付け
猫には基本的に香辛料などの味付けは不要です。
塩や醤油、味噌などを使ってしまうと「塩分の過剰摂取」によって命に関わります。砂糖なども同様に体に良くないので、使わないようにしなくてはいけません。
手作りをしたいのであれば最低限だけ
手作りをすると、先ほどご紹介したように栄養バランスが偏ったり、体調を崩したりしてしまうこともあります。
栄養バランスを計算することは簡単ではないので、ふだんはキャットフードを与えるようにしてください。
どうしても手作りのご飯を食べさせてあげたいのであれば、週1回程度にしましょう。
もし栄養バランスが偏ってしまったとしても、1回くらいであれば健康面に大きな影響はないはずです。
食べないときには絶対ムリをさせず、様子を見るようにしてください。
手作りご飯はとにかく難しい
猫に必要な栄養素をすべてまかなって、手作りでご飯を食べさせることは難しいです。手作りで与える場合には、細心の注意を払いながら作るようにしてください。
食べてくれないときにできるチョイ足しメニュー
猫が手作りのご飯を食べてくれないと、改めて残ったものをどうやってリメイクしようか悩んでしまいますよね。
猫用として作ったものを人間用として再び食べるのは、何だか質素な感じもしますが、少し手を加えれば美味しくリメイクすることができます。
その方法についてご紹介させていただきます。
ササミのとろみ仕立て
鶏肉はタンパク質が豊富なので、ササミの茹で汁に片栗粉でとろみをつけ、ほぐしたササミと一緒に調理してあげるのもいいかもしれません。
しかし、食べてくれないと食材が余ってもったいないですよね。
人参やネギを入れて煮込めば「おじや」として人間用にリメイクすることができます。ご飯を入れて簡単に作り直すことができますので、人間が改めて美味しく食べることができますよ。
鶏肉ほぐし
鶏肉を茹でて、スプーンで割くようにほぐしただけの簡単な料理です。こちらも食べてくれないときには、簡単にリメイクすることができます。
例えば、玉ねぎとコーンと一緒に炒めライスとケチャップを足せば、「オムライス風」として人間がペロリと食べられます。
牛肉とさつまいもの和物
牛肉はビタミン豊富、さつまいもは食物繊維が豊富なので、猫の健康には良さそうな食材です。
これらの食材が余ってしまったときには、お湯に入れてコンソメなどを入れれば、人間用のスープとしてリメイクすることかできます。
シンプルに炒めなおして、タレで食べても美味しそうですね。
まとめ
猫に手作りのご飯をあげることはメリットだけではなくデメリットもありますし、各々の考え方次第なところもあり賛否両論ありますが猫の健康面を考えると、あまり手作りはおすすめできません。
もし、作ってみたい場合は獣医師に相談しながら食材に十分注意し、週1回だけなど少量を与えてみるようにしてみてください。