猫がカルシウムを摂れる食べ物3つ!
猫がカルシウムを摂れる食べ物
- 煮干し
- イワシやアジなどの青魚
- チーズ
猫に必要なカルシウムの量
猫が1日に摂取するカルシウムの適量は1日に250kcalを消費する体重約4kgの成猫で180mgとのことです。成長期や妊娠中、授乳期にある猫には約その倍が必要だと言われています。いちばんカルシウムが摂取できる食べ物は、小魚で、青魚も良いカルシウム源となりますです。さらにチーズを食べることでもカルシウムの摂取ができます。
猫にカルシウムの多い食事をあげる時の注意
カルシウムが多いとされる食品には、牛乳、ほうれん草、海藻類、大豆などもあげられますが、どれも猫に与えるにはおすすめできません。猫に与えると、下痢や嘔吐などを起こしたり、腎臓に負担がかかったり、尿結石になりやすくなる可能性があります。
人間がカルシウムを摂れる食べ物でも、猫に与える時には注意が必要です。
猫がカルシウムを摂れる食べ物の与え方
- 総合栄養食のトッピングとして与える
- 塩分のあるものは与えない
- 少量ずつ与え、大量に与えない
- 毎食など続けて与えない
- アレルギーがないかを確認して与える
猫に煮干しをあげる時は?
小型のカタクチイワシをゆでて、干したものが煮干しです。煮干しにはマグネシウムやリンといったミネラルが豊富に含まれていますが、摂りすぎると尿路結石や腎不全になりやすくなる可能性があります。また、人間用のものは塩分も多いため、猫にとってはよくありません。
煮干しは、お湯にくぐらせて塩分を抜いてからほぐして与えるか、猫用に塩分が無いように作られたものを選んで与えてください。市販されている人間用のおつまみのような小魚にも、塩をはじめとして色々なものが添加されているものが多くあります。
その他のお魚を猫にあげる時は?
猫には、人間用の味付けがされたものは与えないようにしてください。イワシやアジなどの青魚も、カルシウムが取れます。ただ、猫が大量に食べると、黄色脂肪症という病気になる可能性があります。
また、生魚を与えることは、寄生虫がいる可能性もあるので、おすすめできません。基本的に焼くか、ゆでるなどして、火を通してから、こちらもトッピング程度の少量だけ与えましょう。
魚の骨そのままは猫にはNG
魚の骨にもカルシウムが含まれていて良さそうですが、猫にとっては骨をそのまま与えるのはよくありません。猫は食べ物を丸呑みするため、魚の骨が喉や胃にささってしまうことがあるからです。
魚の骨は取り除いて、身の方だけを与えるようにしてください。魚の骨をくだいた骨粉は、キャットフードに含まれていることもあります。
猫にチーズをあげる時は?
チーズもカルシウムが摂れますが、やはり人間用の製品は塩分や脂肪分が多く、味付けがされているものも多いためにおすすめできません。猫用のチーズがありますので、そちらを与えるようにしましょう。
もちろん、猫用とはいえ大量には与えず、おやつや主食のトッピングとして与えてください。そして、食品を猫に与える時には、アレルギーがないかを確認して与えることが大切です。
下痢や嘔吐、皮膚の異常や、元気がない、発熱したといった症状が見られたら、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。そのためにも、最初はほんの少量ずつを与え、食べた後の猫の様子をしばらく観察する必要があります。
市販のフードで猫にカルシウムを摂取させる
市販のキャットフードの総合栄養食には、基本的には猫に必要な栄養素が含まれています。成分表をよく見て、バランスのとれたフードを選んであげると安心ですね。
バランスのとれた、カルシウムもしっかり摂取できる総合栄養食を与えていれば、追加でカルシウムを含む食品を与える必要はないでしょう。総合栄養食以外には、一般食や副食、おやつなどと書かれたキャットフードがあります。それらは単品では栄養バランスが整っていないので、総合栄養食と共に与えましょう。
カルシウムとリンの比率
特にカルシウムには、リンとの関係が大切です。キャットフードに含まれているリンとカルシウムの理想比率は、リン:カルシウムで1:1.1とされています。
与えているフードの成分を見て、カルシウムが不足している、と判断した時には、カルシウムを含む食品を猫に与えると良いということになります。実際、子猫用のキャットフードには、成猫用のフードよりもカルシウムの量を増加してあるものが多くあります。
また、猫に与えてはいけないとされる食材が市販のキャットフードに使われていることもあります。これは、熱を通したり、粉にしたりするなどして、猫用に加工されて、猫に害が無いように作られて配合されているものがほとんどです。
飼い主さんが判断できない場合には、かかりつけの獣医さんに聞いてみて、猫のカルシウム摂取について相談してみるのも良いでしょう。
猫にカルシウムが足りないとどうなるの?
カルシウムの役割は以下があげられます。
- 骨や歯の形成
- 筋肉の収縮や弛緩
- 神経の伝達や細胞膜の透過性をよくする
そのため、猫にカルシウムが足りないと、次のような症状がみられます。
- 食欲がなくなる
- 骨の発育が悪くなる
- 歩行困難などの問題が出る
- 自然骨折する
- 歯が細かったり抜けたりする
また、低カルシウム血症になってしまうこともあります。症状としては、食欲が低下し、嘔吐や痙攣をおこしたり、意識を失ったりします。
猫の体内でカルシウムが不足した場合には、すぐに補わなければいけません。カルシウムが足りなくなると、ホルモンが分泌されて骨のカルシウムが血液中に放出されます。
この状態が続くと、骨のカルシウムがどんどん減るため、骨がもろくなってしまうので、骨折にもつながることになります。
猫のカルシウムの摂りすぎにも注意が必要
シュウ酸カルシウム尿石症
摂取するカルシウムが多いと、尿中でシュウ酸と結びついて、シュウ酸カルシウム結石ができる可能性があります。そのため、カルシウムの与えすぎは猫にとってよくありません。
低カルシウム血症、高リン血症
また、栄養素の中でもリンは、カルシウムと結合するとリン酸カルシウムになり、骨や歯をつくってくれます。そのためにリンは猫にとって大切なのですが、リンは肉類に多く含まれるため、肉類をメインとした手作り食では過剰摂取になりがちです。
そして猫の血中のリンとカルシウムのバランスが崩れてしまうと、低カルシウム血症や高リン血症になってしまうおそれがあります。
総合栄養食の場合
また、総合栄養食でしっかりカルシウムが摂れる状態で、さらにカルシウムを含む食品を与えると、カルシウムの過剰摂取になってしまいます。そのため猫にバランスのとれた総合栄養食を与えられていれば、カルシウムを追加して摂取させる必要はないと言えます。
猫とカルシウムのまとめ
人間と同様に、猫にとってもカルシウムは大切なミネラルです。
ただし、猫にとって安全な食材を選ぶ必要がありますし、カルシウムをたくさん摂らせれば良いというものではありません。
猫の普段の食事の中で、カルシウムと他の栄養素とのバランスが取れていることが大切です。
総合栄養食で栄養バランスが取れていれば、それが一番です。子猫や母猫にカルシウムを摂らせたい時には、まず猫用のフードからカルシウムがしっかり与えられるように作られているものを選びましょう。子猫用や、妊娠・授乳期用のフードを活用すると良いでしょう。
その際には、一般食と総合栄養食を使い分けて、主食はもちろん総合栄養食と記載されているものにしてください。
もしカルシウム不足が気になる場合には、かかりつけの獣医さんに相談したうえで、猫用の魚やチーズを少量ずつ、おやつやトッピングとして与えるようにすると良いでしょう。
もし病気などで猫の具合が悪い時には、自己判断でカルシウムを与えたりせずに、獣医さんに診てもらってくださいね。