猫に玉ねぎが危険な理由

猫が玉ねぎ中毒を起こすから
玉ねぎに含まれる「有機チオ硫酸化合物」によって、猫が「玉ねぎ中毒」を起こすからです。猫に食べさせてはいけないのは、生の玉ねぎだけではなく、加熱した玉ねぎもです。玉ねぎを加熱しても有機チオ硫酸化合物は変化することはないので、猫に玉ねぎを食べさせてはいけません。
猫が玉ねぎ中毒になった時の症状

猫が玉ねぎを食べた時の症状
猫が玉ねぎを食べると以下のような症状があらわれます。
- 元気がない
- 食欲がない
- 下痢
- 嘔吐
- 発熱
玉ねぎにより溶血性貧血になった時の猫の症状
玉ねぎに含まれる有機チオ硫酸化合物によって猫の赤血球が壊れるため貧血(溶血性貧血)となり、以下のような症状があらわれます。
- 歯茎や目など粘膜が白くなる
- 歩き方がおかしい
- 呼吸困難
- 血尿
- 血便
- 黄疸
- けいれん
猫が玉ねぎを食べて急激に体調が悪くなったり、重度な貧血が起きていると命に関わることがあります。
猫が玉ねぎを食べてしまった時の対処法

猫が玉ねぎを食べたらまずは病院へ
もし、猫が玉ねぎを食べてしまったら、吐き出させる処置が必要となりますが、猫に無理やり吐かせるのは危険です。まずは動物病院に連絡をしましょう。
「食べた量、食べた時間、今の猫の状態」を伝えます。
猫の致死量となる玉ねぎの量
玉ねぎは、猫の体重1kgあたり15g~20gの玉ねぎを食べると命の危険があると言われています。しかし、猫がどのくらいの量の玉ねぎを食べると中毒症状が出るのかは、感受性に個体差があるためはっきりしていません。
玉ねぎ中毒が現れるタイミング
同じ量の玉ねぎを食べても平気な猫もいれば、命に関わるほど体調を崩してしまう猫もいるのです。また、玉ねぎ中毒は、食べて1日から3日経ってから症状があらわれることが多いです。
ほんの少量食べただけであれば、動物病院から「観察を続けて、おかしいと感じたら来てください」という指示が出ることもあります。いずれにせよ、まずは動物病院に相談をしましょう。
猫に玉ねぎを食べさせない対策

猫が玉ねぎを食べないようにするには「人の物を与えない」
猫は玉ねぎの臭いが嫌いなので、生の玉ねぎを食べようとすることはほとんどありません。気を付けたいのは料理の中に含まれた玉ねぎです。猫が玉ねぎを使ったスープを舐めただけで中毒になったケースもあるようです。
料理の中に玉ねぎがあるとは分からずに猫が食べてしまうこともあります。猫が玉ねぎを食べないようにするには、人間の料理を与えないことです。生ごみも口にできないようにしましょう。
猫をキッチンに入れない
キッチンに入れないように柵を設置したり、調理中や飼い主さんが食事の時は猫をケージや別室に移したりという方法もあります。
猫には玉ねぎのにおいも危険?

玉ねぎの臭いだけでは中毒にはならない
猫が玉ねぎを食べてしまうと危険ですが、臭いで玉ねぎ中毒を起こすことはありません。玉ねぎの臭いを嫌う猫がほとんどです。しかし、飼い主さんにべったりな猫や、調理中にキッチンに近づく猫は、玉ねぎから出る揮発した成分が刺激となることがあります。
手に付いた玉ねぎの臭いでも洗えば問題ない
料理を作ると、玉ねぎの臭いが手に臭いがついてしまうことがありますよね。手についた玉ねぎの臭いを猫が嫌がることがありますが、手を洗っていれば中毒になる心配はありません。調理中は玉ねぎ以外にも火や刃物などの危険があるため、猫を近づけない方が安心です。
猫に与えてはいけない、玉ねぎ以外の食べ物

玉ねぎ以外で猫に与えてはいけない食べ物はとても多く、その一部をご紹介します。玉ねぎだけでなく「人間の食べ物は与えない」ということが基本です。
ネギ類
- 長ネギ
- ニラ
- ニンニク
- ラッキョウなど
玉ねぎもネギ類で、ネギ類には有機チオ硫酸化合物が含まれているので食べさせてはいけません。玉ねぎ中毒と同じように貧血を起こすことがあります。食べてしまった場合は玉ねぎを食べてしまったときと同じ対処が必要です。
チョコレート
チョコレートも中毒を起こす食べ物です。嘔吐、下痢、発熱、けいれんを起こすことがあり、命に関わることもあります。ココアも与えてはいけません。
ブドウ
猫がブドウを食べると、腎臓に悪影響が出ることが分かっていますが、詳しい仕組みははっきりと解明されていませんが、ブドウの皮が特に危険と言われています。干しぶどう(レーズン)も与えてはいけません。
牛乳、乳製品
猫は、牛乳や乳製品に含まれる乳糖という成分の分解を十分にできないため、下痢をしてしまうことがあります。子猫には子猫用ミルク、成猫には猫用ミルクを与えましょう。
まとめ

猫に玉ねぎを与えると、玉ねぎ中毒を起こすことがあります。玉ねぎ中毒で重度の貧血になってしまうと命の危険もあります。もし、猫が玉ねぎを食べてしまったら、動物病院に相談をしましょう。
玉ねぎに含まれる猫の健康に悪影響となる成分は、加熱をしても変化することがなく、調理をすると煮汁に溶け出ます。そのため、猫が玉ねぎを使った料理を舐めることも危険なのです。
玉ねぎ以外にも、私たちの身近にある食べ物が猫にとって危険であることが多いです。猫が人間の食べ物を口にすることがないように注意しましょう。
その他、猫が食べていいもの・悪いもの
今回紹介した食材以外にも、人間には安全でも、与え方や量によっては猫にとって有害な食べ物が数多くあります。場合によっては命に関わるような食材もあるため、飼い主さんは正しい知識を身につけておくことが必要です。万が一のことが起こってしまわないよう、「猫が食べていいもの・悪いもの」を事前にチェックしておきましょう。
20代 女性 サン
玉ねぎに含まれるアリルプロピルジスファイドという物質やネギ独特の辛み成分に含まれているビタミンB1が破壊して猫は玉ねぎ中毒を起こしてしまうのは驚きました。
加熱してもしなくても玉ねぎの成分に問題があるためもちろん玉ねぎ成分入りもダメというほど玉ねぎは危険です。
少しの量でも中毒を起こしてしまいますので間違って食べてしまわないよにしたいと思います。食べてしまったときは動物病院に行ったほうがいいです。受診するときにはどのくらいの量を食べたのかといつの話なのか、それから異常があったかなどを冷静になって答えたほうがいいですね。
特にいつ食べたのかはとても重要です。時間によって処置が変わってくるからです。
すぐの場合は吐かせることで取り除きます。少し時間がたってしまったときは、抗酸化剤やステロイドなどを処方してさらに重い症状だったら輸血が必要になってきます。
早めに動物病院に行ったほうがいいです。
30代 女性 そらりん
いわゆる“玉ねぎ中毒”です。
赤血球が壊れて、酸素が体の中に行き渡らなくなるのです。
玉ねぎ中毒はすぐに出てきません。大体1~3日経って症状が出てきたりします。
このアリルプロピルジスルファイドという成分は熱を通しても無くなるわけではなく、スープになっても炒めても残ってしまうため、与えないように注意しなければなりません。
しかし猫はテーブルに簡単に乗ることが出来るため、食べてしまう危険性があります。
なので猫が食べられないように冷蔵庫にしまったり、簡単に開くことが出来ない扉の棚などにしまうなどして気をつけるようにしましょう。
致死量は体重5kgに対し、玉ねぎ1個程度ですが、ちょっとしか食べてないからと言って安心は禁物です。個体差があるので、そのちょっとが重篤化することがあります。
口に入れたのを見つけたら、すぐに吐き出させましょう。
しかし吐くことなく飲み込んでしまった場合は、水を多く取ることで内容物の濃度を薄めることができます。
それでも様子がおかしければすぐに動物病院へ行き、獣医さんに食べた量と様子を細かく説明しましょう。
猫にとって毒になるものを食べてしまうと、命に関わります。
飼い主がどの食べ物が危険かしっかり調べ、危険なものは猫の手が届くような場所には置かないように気をつけなければなりません。
大事な家族です。小さな命を守るために飼い主は正しい知識を知り、守ってあげなければならないですね。
女性 百日紅
30代 女性 nanairo
猫を飼う時に、猫に玉ねぎネギを食べさせたら死ぬよと知人に教わりしばらく家で玉ねぎを保管・調理する事を躊躇していました。
詳しい内容を知らなかったので、今回知れて良かったです。
しかし、人間にとってはいいものが猫にとっては致命傷になるんですね…。赤血球を破壊するなんて、猫にしたら毒以外なんでもないのですね。
わが家の猫は、あまり人間の食べ物に興味がない様子ですが、今でも玉ねぎの保管や調理には気をつけています。
何をきっかけに興味を持つか分からないですもんね。
玉ねぎは蓋つきのストッカーの中、ねぎは買ってきたらすぐに冷蔵庫へ入れます。
捨てる部分も三角コーナーではなく、蓋つきのゴミ箱へ入れます。
余談ですが、ゴキブリは玉ねぎが大好きだそうなので、そちらの対策にもなっています。
この記事を読んで、これからも気をつけようと思いました。
気づかない内に床へ落としてしまったものなどにも注意を払わないとですね!
猫に豆やお芋を与えてもいいのですね!
偏食が激しい猫なので、与える事はないかもしれませんが、勉強になりました!