猫にオリーブオイルを与えても大丈夫?与える際の注意点や効果について

猫にオリーブオイルを与えても大丈夫?与える際の注意点や効果について

オリーブオイルは言わずと知れた健康食品。オリーブオイルは便通をよくする他、中性脂肪の軽減や成人病にも効くと言われていますが果たして猫にオリーブオイルは飲ませてもいいのでしょうか?飲ませるとしたらどれくらい飲ませたらいいのでしょう?今回はオリーブオイルを猫に与えることについてみていきましょう。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫にオリーブオイルをあげても大丈夫!

舌を出す猫

結論からお伝えすると、猫にオリーブオイルは与えても問題はありません。

また、オリーブオイルは自然界の下剤と呼ばれており、愛猫が便秘になった場合に効果的で、まずは試してみたい方法として紹介されているほどです。

オリーブオイルは飲ませてあげると便の潤滑剤の役割と腸の活性化につながります。オリーブオイルに含まれているオレイン酸が身体に作用することや、オイル自体が腸の滑りをよくするためです。

しかし、どれだけの良薬だとしても、与えすぎは身体に毒です。まずはどれだけ与えればいいのか、どのように与えればいいのか、しっかりと理解しましょう。

猫にオリーブオイルを与えた場合の健康効果とメリット

毛玉とペルシャ

便秘解消効果

オリーブオイルは、便秘に悩む猫にとって非常に効果的な自然療法の一つです。オリーブオイルに含まれるオレイン酸が腸の働きを活性化させ、さらに油分が便の潤滑剤となることで、スムーズな排便を促します。

毛球症の予防と改善

猫は毛づくろいをする習性があるため、どうしても毛を飲み込んでしまいます。通常、飲み込んだ毛は便と一緒に排出されますが、うまく排出できないと、胃や腸に毛が溜まり、毛球症を引き起こすことがあります。オリーブオイルは、毛玉の滑りを良くし、便と一緒に排出されるのを助ける効果が期待できます。

被毛や皮膚の健康維持

オリーブオイルに含まれる豊富な不飽和脂肪酸ビタミンEは、猫の被毛を艶やかに保ち、健康な皮膚を維持するのに役立ちます。また、血液をサラサラにする効果も期待できるため、猫の全身の健康サポートにつながります。

食欲増進効果

猫の中には、食欲が落ちている時でも、オリーブオイルを混ぜることで食いつきが良くなる子がいます。いつものフードに少量のオリーブオイルを混ぜて与えることで、食欲不振の猫に栄養補給を促すこともできます。

猫へのオリーブオイルの適量

スプーンで食べる猫

普通の体型の猫だいたい4Kgに対して、小さじ1/2か1杯くらいが妥当でしょう。注意したいのはオリーブオイルを与えすぎると下痢の原因となってしまいます。

猫によって効果はまちまちなので、初めてオリーブオイルを与えるときはまずは小さじ1杯から初めて様子を見るようにしましょう。

おすすめの与え方は、スプーン1杯のオリーブオイルを朝と晩に分けてウェットフードに混ぜて与えるのがいいでしょう。

猫にオリーブオイルを与える方法

綿棒と子猫

ご飯に混ぜて与える

一番簡単な与えかたは、ご飯に混ぜて与える方法です。普段与えているウェットフードに混ぜてあげるのが一番喜んで食べてくれるはずです。

オリーブオイルを綿棒につけておしりを刺激する

ただし食欲が無い場合や、オリーブオイルの味の微妙な変化を嫌がる子にはなかなか難しいので、直接飲ませるよりもオリーブオイルを染み込ませた綿棒で肛門を直接刺激するのがおすすめです。

スポイトやシリンジでオリーブオイルを与える

他にもスポイトやシリンジなどを使って与える方法もありますが、万が一失敗して大量に与えすぎたり、肺などの器官に誤って入ってしまい重篤な症状を引き起こしかねます。

慣れていないのなら、餌に混ぜる方法か綿棒で肛門を直接刺激する方法をとりましょう。

猫にオリーブオイルを与える時の注意点

老猫

下痢になる

オリーブオイルを与えすぎると下痢になる可能性があるということはお伝えしましたが、他にも悪い影響が出る可能性があります。

オリーブオイルの脂肪過多で膵炎になる

代表的なのが膵炎。膵臓は脂肪を分解する臓器なので、一気に脂肪を摂りすぎると膵臓で脂肪が分解できず膵炎になる可能性があります。

オリーブオイルのカロリーで肥満になる

またカロリーも気になるところです。いくらオリーブオイルが身体にいいオイルだからといっても油には違いありません。油は摂りすぎるとカロリー過多による肥満の原因ともなります。

またオリーブオイルは太らない油と思っているかたを時々聞きますが、オリーブオイルは太らないのではなく正しくは太りにくい油です。

いくら太りにくいとは言っても多量にとれば太りますので気を付けましょう。

オリーブオイルを与える時はその量をしっかり注意して与えるようにしましょう。

オリーブオイルを避けるべきケース

どんな猫にもオリーブオイルが万能に効くわけではありません。以下のようなケースでは、与えるのを避けるか、事前にかかりつけの獣医師に相談するようにしましょう。

膵炎や肝臓病の持病がある猫

すでに膵炎や肝臓の疾患を持っている猫に、脂肪分であるオリーブオイルを大量に与えると、病状が悪化する可能性があります。必ず獣医師の指示に従ってください。

腎臓病の猫

腎臓病を患っている猫は、脂肪分の代謝がうまくできないことがあります。オリーブオイルを与える前に、必ず獣医師に相談しましょう。

子猫や老猫

消化器官が未発達な子猫や、消化機能が衰えている老猫に与える場合は、少量から試すか、獣医師に相談しましょう。無理に与えると下痢を引き起こすことがあります。

まとめ

オリーブオイルと猫
  • 猫にオリーブオイルは与えても大丈夫
  • オリーブオイルを与えすぎると下痢の原因になる
  • 猫が便秘の際にオリーブオイルを与えるといい
  • 猫に与えるオリーブオイルは猫4Kgに対して小さじ1/2か1杯
  • オリーブオイル綿棒で浣腸する方法もある
  • 毛玉症の際にはオリーブオイルが利く事もある

本日は人間にも猫にも身体にいいオリーブオイルの与えかたと注意点をご説明しました。便秘や毛玉ケアにお悩みの飼い主様は是非普段の食事に取り入れたいですよね。

しかしオリーブオイルは油分です。やはりとりすぎは身体によくありません。猫ちゃんの健康を守るために行ったことが、逆に猫ちゃんの健康を脅かすなんて悲しいですよね。

与える適正量に気を付けながら取り入れてみて下さいね。

投稿者

50代以上 女性 わが家の猫、こっちゃん

こっちゃん24歳です。昨日はけいれんをおこして大変でした。後足に力が入らすヨロヨロしています、とても心配で撫でながら見守って居ます。
投稿者

30代 女性 のりちゃん

猫ちゃんにオリーブオイルを与えるのは、体にいいのでオススメします。
特に猫ちゃんが、便秘のときにはオリーブオイルが効果的です。
大さじ一杯の量がちょうどいいかと思います。
子猫の場合は、綿棒にオリーブオイルをつけて浣腸のように優しくおしりを刺激します。
大抵の場合は、すんなりと便が出るでしょう。
我が家の猫ちゃんも、オリーブオイルを飲ませて快便になりました。きっと、潤滑油になって便がでやすくなっているのだと思います。
薬に頼った時期もありましたが、どうしても下痢になるので、よっぽどでないかぎりオススメできません。
オリーブオイルは、血の巡りも良くしますし体調がよくなると思うので、オススメですよ。
投稿者

30代 女性 まきこ

猫ちゃんには、オリーブオイルがいいと聞きますよね。
我が家の猫ちゃんも、便秘気味なのでオリーブオイルをカリカリにかけて食べさせています。
最近は便も出やすくなり猫ちゃん自身が楽になったようです。悩みだったので良かったなと思いました。子猫の頃は、オリーブオイルを、綿棒に付けて浣腸かわりに使っていました。スルリと、便がでて助かっていました。
高齢になった今でも、抗酸化作用の効果も期待してカリカリに野菜の茹でて刻んだものと、混ぜて与えています。食欲のないときでも、パクパクと食べてくれますよ。
最初は、オリーブオイルは猫ちゃんには、与えてはいけないのだろうと思っていましたが、実は、逆で体にいいものでした。与えすぎはいけませんが、適量を与えて、猫ちゃんが健康を維持できたら素敵ですね。