猫はマグロを食べてもいいのか?
- 猫はマグロを食べても大丈夫!
- しょうゆ、わさびがついたマグロはNG
量を適切に守れば食べても問題はありません。マグロを与えるときは(盗まれるときは)おそらく刺身が多いと思いますが、醤油やワサビを付けていない状態のまぐろを与えるのであれば大丈夫です。
しかし、猫にマグロを大量に与えるのは様々な症状を引き起こしかねませんので注意が必要です。猫がマグロを食べすぎた時に引き起こされる病気をご紹介します。
マグロを食べて引き起こされる病気【イエローファット(黄色脂肪症)】
- 猫がマグロを食べすぎて皮下脂肪が黄色くなってしまう病気
マグロを食べすぎることにより引き起こされる代表的な病気がこのイエローファットです。イエローファットは皮下脂肪が文字通り黄色く酸化し炎症を起こしてしまう病気です。
不飽和脂肪酸の過剰摂取により引き起こされるのが原因で、さばやイワシと言った背の青い魚に比較すると少ないですが、不飽和脂肪酸が多く含まれている食べ物としてあげられるのがマグロです。
イエローファットの症状
- 猫のお腹の原子袋にしこりができて炎症、発熱を起こす
- 痛みを伴う
症状としては、「プライモーディアルパウチ」と呼ばれる猫のお腹にあるタプタプの部分(原子袋とも呼ばれています)が、固いしこりのような状態になり炎症をおこし発熱といった症状を引き起こします。
放っておいても完治することはありません。痛みを伴うので、イエローファットになっていることを発見した場合は獣医さんに相談するようにしましょう。
猫にマグロを与えるときに注意したい【ヒスタミン食中毒】
- マグロ等の刺身を食べた時に起こる食中毒の事
- マグロ等の生魚を放置すると細菌が繁殖しヒスタミンが増殖する
ヒスタミンという物質を含有しているマグロなどの魚を口にすることでおこる食中毒です。マグロの刺身など生の魚を長時間放置すると細菌が繁殖しヒスタミンという物質が増殖します。
一度生成されたヒスタミンは加熱しても減ることはなく、少し傷んでいても火を通したら大丈夫なんていう常識は通用しません。
ヒスタミン中毒の症状
- 下痢
- 嘔吐
- 蕁麻疹
- めまい
ヒスタミン中毒になると下痢、嘔吐、蕁麻疹、めまい、などと言った症状がマグロなどの生の魚を口にしてから2~3時間以内に発生します。中毒症状が現れた場合はすぐに獣医さんの診察を受けましょう。
またマグロのお刺身など生の魚を購入したら細菌の繁殖を防ぐためにも常温で放置はせず冷蔵庫になるべく早く入れるようにしましょう。
猫のマグロアレルギー
適量を与えるならマグロはタウリンなどの猫に必要な成要素が含まれている為、適量を餌として与えるのはとてもいいことですが、実は猫ちゃんによってはマグロアレルギーの子もいます。
マグロアレルギーの主な症状は下痢や嘔吐や湿疹や呼吸困難や意識障害といったものがあげられますが、どのくらいの症状が出るのかはその猫ちゃんの個体によって違いが出ます。
猫がマグロアレルギーになった時の症状
- 意識障害
- 呼吸困難
- 下痢
- 嘔吐
実際に私の愛猫はアレルギー持ちですが、意識障害や呼吸困難などはなく少しの下痢と嘔吐をするのみです。愛猫がマグロアレルギーだとわかった場合は可能な限りマグロなどの青魚などに接触させないようにしましょう。
餌も魚の猫缶ではなく鶏肉や牛肉などと言った食材を中心に与える様にすれば安心して過ごすことができます。また、初めてマグロを与えるときはアレルギーがないか考慮して少量を与えて様子を見るようにしましょう。
マグロに含まれる水銀中毒の危険
一部のマグロなどの魚介類にはメチル水銀が含まれているので妊娠中の人はあまり摂取しないでくださいという注意が厚生労働省から出されているのはご存知ですか?
水銀と言って思い出されるのは水俣病。海に排出された水銀の影響により水銀を含有した魚を口にした人々が次々と重篤な症状に陥った恐ろしい病気です。
マグロに含まれる水銀と猫の関係
それでは本題です。そんな怖い水銀中毒、猫に影響はないのでしょうか?実際に猫缶にはマグロが使われているのは多いですがマグロの猫缶を食べて水銀中毒になったという話は聞いたことありませんよね?
実際に猫缶のまぐろの水銀含有量がどれくらいなのかはその種類によるので何とも言えませんが、猫缶を食べすぎによる水銀中毒が仮に発生したらニュースにもなりますし、猫好きさんの間でも話題になります。
しかし確実なことを知りたい、愛猫に本当に影響がないのか心配なのであればマグロに水銀が含まれていないかメーカーに問い合わせ水銀の含有量について問い合わせてみると安心できますね。
水銀は少量でも胎児には危険
今現在、市場に出回っている魚は水銀を確かに含有しているのは確かですがそれはほんのごくわずかな含有量です。大人や子供が口にしても問題はなく大概に排出することができるのでご安心ください。
しかし胎児は微量の水銀でも体外に排出することができません。その為、妊娠中の方は胎児の為にもマグロなどの魚介類は週2回ほどの摂取にとどめる様に厚生労働省が注意を促しているのです。
猫がマグロから得られる効果
マグロには猫にとって良い効果を与えてくれる栄養が豊富に含まれています。具体的にどのような栄養を得ることができるのか、さっそく見ていきましょう。
タンパク質
タンパク質は、猫にとって重要なエネルギー源となる成分です。マグロはタンパク質を豊富に含んでいるため、猫のエネルギーチャージに向いている食材といえます。
DHA、EPA
DHAやEPAといった成分も、猫が生きていく上で欠かせない成分です。
これらの成分を摂取することにより、炎症を抑える効果のある物質が作られたり、DHAに関しては子猫のからだの成長を支える成分になるため、猫にとって重要な成分なのです。
タウリン
タウリンが不足してしまうと、猫は目の病気にかかってしまったり、心臓に疾患を抱えてしまうため、猫にとってタウリンは欠かせない成分です。
しかし、猫は体内でタウリンを作り出すことができないため、食べ物からタウリンを摂取する必要があります。マグロにはタウリンが豊富に含まれているため、猫の健康を保つのに適している食べ物といえます。
猫にツナ缶などのマグロ製品は大丈夫?
マグロの刺身などを与えすぎてしまったり、傷んだマグロを食べさせてしまうと、猫の体調不良に繋がることがありますが、ツナ缶やマグロの製品は食べさせても良いのか、疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。
ということで、ここからはマグロ製品について解説していきます。
ツナ缶
人間用のツナ缶には調味料が使用されています。そのため猫に与えるのはやめましょう。
ただし猫用のツナ缶も販売されています。きちんと加熱をしていますし、毎日与えることを考慮した「総合栄養食」として作っている商品がたくさん出ています。
猫にツナ缶を与えたい場合は、猫用のものを与えましょう。
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マグロ節
マグロを燻製処理したマグロ節も、塩分が猫には多すぎるため、与えないほうが良い食材です。
ただ、カツオ節だけでなく、マグロ節も猫用のものが販売されています。こちらも、猫が日常的に食べることを考慮して開発されていて安全なので、与えたい場合は猫用のものを使用しましょう。
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マグロフレーク
マグロの身をほぐしてフレーク状にしたものを「マグロフレーク」とよびます。マグロフレークも、人間用のものは味付きの商品がほとんど。猫には良くないので与えてはいけません。
猫用のマグロフレークも販売されています。与えたい場合は猫の健康を考えて作っている猫用のマグロフレークをあげると良いですね。
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まとめ
- 猫はマグロを食べても大丈夫
- 味がついているマグロはNG
- 猫がマグロを食べ過ぎると「イエローファット」を発病する可能性がある
- マグロに含まれる「ヒスタミン」中毒に注意する
猫が大好きなマグロの危険性をご紹介しました。マグロなどの魚を猫に与える文化は実は日本だけで海外では猫の好物は、違うもので考えられていたりします。
しかし昔から食べなれているからなのか、日本の猫はやはりマグロをはじめ魚が大好きな子が多いです。猫の健康の為に気を付けたい病気に考慮しながらマグロを与える様にしましょうね。
30代 女性 ひなた
マグロを切っていると見に来ますし食べたがります。人間のように、自分はマグロアレルギーだからとかは自覚できないので仕方がないですよね。私たち飼い主が注意してあげましょう。
マグロは昔、アレルギーが出る前に与えたときに寄生虫がわいてしまい、可哀想な想いをさせてしまいました。それからは、生魚は特に与えないようにしています。たまに、鯛を煮込んで骨をとって与えるときがあります。