猫は鳥の骨を食べても大丈夫?危険性や誤食した時の対処法

猫は鳥の骨を食べても大丈夫?危険性や誤食した時の対処法

皆さんは「猫の好物は?」と聞かれたら何をイメージしますか?「猫の好物=魚」といった印象を持つ方も多いかもしれませんが、実は意外にも猫の好物の上位にランクインしている鳥肉。そこで今回は、もしも猫が鳥の骨を食べてしまった!といった時の注意事項や対処法をまとめました。

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猫が鳥の骨を食べてしまったけど大丈夫?

骨つき肉を食べる猫

結果からいえば、猫が鳥の骨を食べることに問題はありません。ですが、与える鳥の骨の状態によっては危険度が異なる場合があります。

肉食に近い雑食性の犬とは違い、完全肉食性の猫にとって鳥はとても栄養豊富なタンパク源です。ですので、猫が鳥肉を好んで食べることは問題はなく、量さえ気をつけていればとても良い事と言えます。

しかし、その完全肉食の猫の食性には生肉だけでなく、当然内蔵や骨といった内容物も含まれ、猫にとって獲物になりうる鳥の骨を食べてしまった場合、誤った方法は身体に悪影響を及ぼしてしまう可能性もあります。

そこで今回は、人が食べ終わったチキンの骨などを猫が食べてしまった時、体にはどういった影響が考えられるのか、鳥肉の骨は茹でても大丈夫なのか、生の方が良いのかなど、猫が鳥の骨を食べてしまった時の危険性や対処法をご紹介します。

猫が鳥の骨を食べる危険性

骨つき肉を食べる猫

上記でもお伝えしましたが、もともと完全肉食の猫にとってチキンの匂いが好きな子はとても多く、骨をあげること自体については問題ではないとされています。

では、猫が鳥の骨を食べる危険性には、どのようなことがあるのでしょう。

加熱調理した鳥の骨による危険性

猫が鳥の骨を食べることによって生じる危険性の一つ目は、加熱調理した鳥の骨を与える事です。

鳥の骨は、加熱調理することによって砕いた時に、骨の繊維が縦に割けることが知られており、猫がその状態で鳥の骨を食べてしまうと、鋭利なまま内蔵を傷つける可能性があるため大変危険です。

特にフライドチキンで残った鳥の骨などは、加熱調理され骨の構造が変化することで消化時間も長くなるので、決して与えないようにしましょう。

鳥の骨を丸呑みしたことで起こる危険性

猫が鳥の骨を食べることによって生じる危険性の二つ目は、丸呑みによる危険性です。

飼養されている愛猫の場合、そこまで鳥の骨を食べることに慣れている子はあまり多くないと思います。しかし、そういった時ほど、犬よりも顎の力が弱い猫が鳥の骨を丸呑みしないように最善の注意が必要です。

鳥の骨を食べ慣れている猫は、骨が大きく上手く飲み込めない時などは、上手に口から出して再度飲み込んで食べることが可能です。

ですが、骨を食べ慣れていない猫にとっては、そのまま喉に詰まらせて最悪の場合、死んでしまうといった危険性があるので注意してください。

犬に劣るとはいえ、猫も嗅覚が発達しています。ですので、与えずにゴミとして処理した骨などは、猫が嗅覚を使って見つける可能性があり、誤って食べてしまうと毒になる危険性が十分考えられます。

鳥の骨を処分した際は、しっかりと密閉して見つけられないように早めのうちに片付けましょう。

猫が鳥の骨を食べてしまった時の対処法

病院で診察を受ける猫

それでは、ここからは猫が鳥の骨を食べてしまい、「なにか起こらないか心配…」という場合や、ご自身で対処を行った場合の危険性、基本的な対処法などをご紹介します。

鳥の骨の状況や、食べてしまった時にチェックしておきたい点などを踏まえながら見ていきましょう。

鳥の骨が「生」だった場合

猫が食べた鳥の骨が「生の状態」だった場合ですが、まず心配はしなくて良いでしょう。鳥の骨はキッチンバサミで切れるほど柔らかく、猫の消化管を傷つけるといった可能性も低いです。

とはいえ、普段あまり食べ慣れない鳥の骨を猫が食べてしまい、どうしても気になる場合は、まずは様子を見ましょう。その上で主なポイントとしては、様子を見て40時間以上経っても何ら変化が見られないようなら問題はないでしょう。

骨は胃にさえ到達してしまえば、猫の強力な胃酸により簡単に消化されてしまうため、骨の原型が残ったまま腸に向かうということもありません。ですが、万が一ということも考えられるため、動物病院で受診するのをおすすめします。

鳥の骨が加熱調理されている場合

猫が食べた鳥の骨が加熱調理されている場合、主に問題となるのはこちらのケースと言えます。鳥の骨は前述でお伝えした通り、加熱調理すると骨の構造が変化し、骨の繊維が縦に割けるようになります。

そのため、その裂けた骨が胃に到達する前に消化管を傷つけてしまうのでとても危険で、その場合の摘出処置は全身麻酔の開腹術になってしまいます。

主なポイントとしては、猫の様子をよく観察した時に血便や嘔吐が見られた際は、出来るだけ早く動物病院で受診してもらうことが大切です。

また、仮に見える範囲に鳥の骨が刺さっていたとしても、ご自身で猫ちゃんが食べた鳥の骨を取り除こうとすることは避けてください。

基本的に骨の除去をするには猫ちゃんを保定し、押さえる人と骨を抜く人が2人以上必要という点や、他にも力の加減で猫ちゃんに骨折を負わせてしまったり、飼い主さん自身が噛まれてしまうなどの危険性が生じてしまいます。ですので、そういった場合は動物病院へ電話して獣医師の指示を仰いでくださいね。

猫に「生」の鳥肉や鳥の骨を与える時の注意点

注意点

では、猫に生の鳥肉や鳥の骨を与える時の注意点をご紹介します。

近年、ホリスティックケア(広く全体的な視点から行うケア)の観点から、多くの飼い主さんが手作り食を取り入れるようになってきました。その際に注意しておきたい点や、生食に関することで気になる点など参考になれば幸いです。

鳥肉を与える際は必ず加熱調理を!

これまで鳥の骨についてご紹介してきましたが、ここではその元となる鳥肉についてご紹介します。

手作り食の書籍などを購入すると、中には「生肉」での調理過程がレシピに載っていたりしますが、感染症予防の観点からお伝えすれば、答えは『NO』です。

鳥の生肉で気をつけておきたいカンピロバクター菌は、猫だけではなく人にも移ってしまう人畜共通感染症のひとつです。動物への症状自体は多くは無症状で治まるようですが、人では腹痛や吐き気、下痢や嘔吐といった消化器疾患を引き起こす原因になります。

大切な愛猫とスキンシップを図る以上、ご自身の万が一ということも踏まえ、猫に鳥肉を与える際にはしっかりと加熱調理した上で与えるように注意しましょう。

鳥の骨を与える際は必ず「生」を!

では、続いて鳥の骨に関してですが、こちらは先程の鳥肉とは逆に『生』の状態で猫に与えましょう。

「鳥肉はダメで、鳥の骨は生でいいの?」と思われるかもしれませんが、カンピロバクター菌の多くは、鳥の生肉に多く生息し、且つ鳥の生のままの骨は柔らかいため、あまり問題視しなくても大丈夫です。

問題は鳥の骨を加熱調理し、縦に割けた際の誤食なので、骨を与える際は必ず『生』を与えるか、食べ慣れない猫であれば、軟骨から与えてみるというのも良いでしょう。

まとめ

鶏肉を見つめる猫

いかがでしたか?今回は、猫が鳥の骨を食べてしまった時の危険性や対処法をご紹介しました。

犬とは違い、飼い主さんへの感謝の気持ちを示す際にも、鳥などを捕まえて愛情表現を示してくれる猫ちゃんですが、その狩猟本能は猫の完全肉食性にも表れていて、飲み込める範囲の骨であれば、丸呑みしてしまう可能性があるでしょう。

そのため、鳥の骨を猫ちゃんに与える際には、必ず飼い主さんの目の届く範囲で与えましょう。そして、万が一加熱調理された鳥の骨を食してしまった場合は、猫ちゃんの様子を良く観察した上で、出来るだけ早急に獣医師さんに診察してもらうように心掛けてあげてください。