猫の呼吸が早い時に考えられる病気
何かしらの理由で必要な酸素を体内に取り込めなくなると、体は必死で酸素を得ようとし、呼吸が荒く早くなるのです。猫の呼吸が早くなる原因として考えられる病気などをお伝えします。
①ケガ
外出から帰ってきた猫の呼吸がずっと早い・・・という時などは、ケガをしている事が考えられます。1時間以上経っても呼吸が戻らない時は受診するようにしましょう。横隔膜が破れてしまう横隔膜ヘルニアの場合は手術が必要になります。 外出しない猫の場合でも、高い所からの着地に失敗したり、同居猫とのケンカでケガをしたりする可能性もありますので、完全室内飼いだからと言って気を抜き過ぎずに・・・
②熱中症
日本の夏はとにかく高温多湿なので、毛皮を着た猫には辛い季節でもあります。猫の祖先のリビアヤマネコは砂漠に住む生き物ですので、暑さには強いとは言え、気をつけるに越した事はありません。愛猫が快適に過ごせるような環境を整えるようにしてあげましょう。真冬でも暖房し過ぎでの熱中症もあり得ます。過度な暖房は避け、適度に水分補給が出来るようにしておいてあげましょう。
③猫風邪
俗に言う猫風邪により、呼吸が早くなる事があります。それ以外にも鼻水や発熱、食欲不振など、人間の風邪と良く似た症状が出ますので、早めに受診するようにしましょう。悪化すると肺炎を起こす事もありますので、注意が必要です。猫風邪から胸の中に膿が溜まる膿胸を引き起こすことがあります。
④気管支炎
先にご紹介した猫風邪や寄生虫、アレルギー、誤食誤飲などにより、気管支に炎症が起き、呼吸が早くなる事があります。また、家の中にある様々な物からの有害物質や飼い主の吸う煙草の煙が原因となる事もあります。呼吸が充分にできず、猫にとっては苦しい症状ですので、早めに対処してあげましょう。
⑤心臓病
心臓病でも呼吸が早くなる事があります。心臓病は先天性のものと後天性のものがあり、先天性の場合は子猫の時から呼吸の乱れが生じます。ですが子猫は元々呼吸が早いので、分かりにくい場合があります。それでも口呼吸はあまりしない為、もし口呼吸を頻繁にしていたら、心臓病の疑いがあります。もちろん成猫でも、後天性の心臓病にかかる事がありますので、呼吸が早くなっていたら受診しましょう。
⑥喘息
はっきりとした原因は分かっていませんが、何かしらのアレルギーやストレスなどで喘息を起こす事があります。元気だったのに突然ゼーゼーとした呼吸をしだし、それが30分程度続きます。呼吸の乱れ以外にも、咳や吐き気などを伴う事も。喘息は一度かかると一生付き合う必要のある病気です。担当獣医師と相談しつつ、気長に治療に当たりましょう。
⑦様々な感染症
猫がかかる感染症には、様々なものがあります。それらの感染症が原因で呼吸の乱れが起こったり、発熱したりする事もあります。愛猫の様子がいつもと違い、普段の呼吸数よりも多いようでしたら注意しましょう。愛猫の異常に気がついてあげられるのは、飼い主さんだけです。
猫の呼吸の回数
健康な猫の呼吸回数は1分間に20〜40回位
普段の愛猫の呼吸数を知っておくと、異常が出た時に判断しやすいです。正常な猫の呼吸数は、1分間に20〜40回位です。
猫の呼吸の数え方
数える時は、愛猫がリラックスして休んでいる時にカウントすると良いでしょう。お腹が呼吸する毎に動いているのが分かると思いますので、吸って吐くを1回として数えていきます。運動した直後や浅い眠りの時には若干呼吸が乱れる事がありますので、ゆったりと座っている時や穏やかに外を眺めている時に数える方が正確に数えられるでしょう。猫の呼吸異常で病院へ運ぶ際の手順
受診する時に愛猫になるべく負担をかけないよう、体をバスタオルなどで包みます。すくいあげるように抱っこすると、胸を圧迫せずに済むでしょう。キャリーは出来れば広めの、プラスチック製のものにすると安定します。動物病院に行く前に電話で状況を説明し、獣医師の指示に従うと安心です。
猫の呼吸で気をつけること
愛猫が突然口を開け、早い苦しそうな呼吸を始めた・・・なんて事があったら、ビックリしてしまいますよね。いつもと違う緊張する状況、例えば動物病院に行くとか、知らない猫に遭遇したとかという事があれば、多少呼吸が荒くなる事もあるでしょう。
ですが、そういった要因がないのに呼吸が乱れた時には、何らかの原因で呼吸困難を起こしている可能性があります。時間を問わず、早急に受診するようにしましょう。救急で受診出来る病院をあらかじめ探しておくと、いざという時に慌てなくて済みます。
猫と呼吸についてのまとめ
愛猫に異常が起こると慌てますよね。私もしょっちゅう、愛猫にいつもと違う所があると冷や汗をかいています(笑)。猫は特に不調を隠す動物なので、少しの変化でも気をつけるに越した事はありませんが、ヒヤヒヤさせられる事が多いです。日頃の正常な状態を良く観察しておく事が、早期に異常に気がつく為のポイントですね。心臓に悪い事もありますが、これからも愛猫の健康の為、頑張りましょう!!
女性 ゆき
いずれにせよ、急に猫の呼吸が早くなったり、犬のようにハァハァと息をして苦しそうな仕草が見られた場合は、自己判断は危険だそうで、獣医師の手助けが必要になる場合が多いと聞きます。
飼い主の判断で様子を見ようとして、危険な状態に陥ってしまうことも少なくはありませんので、こちらの記事にあるような症状が見られた場合には、すぐに病院へかけつけることを頭に入れて置こうと思います。
女性 ひなママ
愛猫の呼吸の早さに気が付くためには、”1分間の正常呼吸数を知る”ということがとても大切だと感じます。以前、亡くなった愛猫の呼吸が少し早く、獣医師に確認した時は、「20~30回が平均で、40回じゃ少し多いかな?って思ってくれれば大丈夫です。」と言う回答をいただきましたので、是非参考にしてください。
しかし、こちらにも書いてある通り、猫によって違う場合がありますので、普段から愛猫の呼吸数を数えておき、その子その子の平均を知って頭に入れておくと安心ですね。
女性 ふーたん
幸いにも舌は綺麗なピンク色でしたが、あまりにも早い呼吸数に驚き、そのまま動物病院へ駆け込みました。結果は「異常なし」。とても安心したことを覚えています。
子猫の場合、日向ぼっこをしていても暑くなり呼吸が早くなることもあるそうです。そういえば、窓ぎわの日当たりの良い場所でしばらくお昼寝をしていた時に、呼吸が早くなっていました。
見てもらうのにつれていき、特に検査があったわけでもなく、掛かった費用は7000円・・・。高いなぁと感じましたが、それで安心が買えたので、今思うと安かったかも?なんて思っています。
女性 ちせ
そのときは幸いすぐに呼吸も収まりましたし、その後もいつもと変わらず元気だったため病院には行きませんでしたが、後々獣医さんに聞いてみると、過呼吸をおこしかけたか元々心臓が弱くて激しい運動をしたために発作をおこしかけたのかもということでした。愛猫は今五歳ですが、息が荒くなったのはあれが最初で最後です。ですが今後も注意深く見てあげようと思っています。
40代 女性 かな
実家の猫ちゃんが気管支炎になったときに、呼吸が早くて驚きました。獣医さんに診ていただきますと、気管支炎になっていました。
吸入や点滴をしながら入院もし、元気になって帰ってきてからは、一度も気管支炎になっていません。今も、元気に暮らしています。