猫に粉薬を飲ませる正しい方法
猫も病気になったり、体調が悪い時に粉薬を処方することがあります。しかし、粉薬を処方されたものの嫌がり飲んでくれなかったり、警戒してうまく飲ませられなかったことがあると思います。
私も実際に飼っている猫も粉薬を飲ませる時は嫌がりとても大変な思いをした経験があります。
人よりもはるかに体が小さいため、猫の薬を処方する際は体重によって薬の容量を計算しているため確実に飲ませなければ薬の効果がちゃんと現れてきません。
そのため猫が粉薬を確実に飲ませる適切な方法としては少量の水に溶かし、シリンジなどの投薬器を使い、直接猫の口に入れて飲ませるやり方です。
水を溶かす際に粉薬の量にもよりますが、先にシリンジ1〜2本分の水を用意してから粉薬を入れて溶かすことで、飲む量や回数を減らすことができます。
今回は分かりやすいようにサプリメントのヴェルキュアバウを使いました。またメモリが付いている2.5mlのシリンジを使用し、4mlの水で溶かしたものです。薬が溶けるのであれば、もっと少ない水の量でも大丈夫です。
ですが嫌がって口からこぼれ出てしまったり、吐き出してしまっては意味がないため飲ませる時の猫の保定の仕方も重要になってきます。
(1)利き手の反対側の手で猫の顔を保定します。親指を片側の頬骨に、残りの手で反対側の頬骨をおさえ、猫の顔を上へ向かせるようにします。
(2)利き手でシリンジを持ち、猫の犬歯の後ろの隙間にシリンジを優しく差し込んで飲ませます。
投薬のポイントとしては猫の正面からでは恐がってしまうため必ず猫の後ろ側からそっとシリンジを当て、舌の動きに合わせて少しずつ飲ませてあげることです。
粉薬を飲ませる際の注意点としては、薬の種類や構造によって水に溶かしたり混ぜ込むことで効果が作用が変わってしまう場合がありますので、事前に獣医師に相談しておくとよいです。
また錠剤を細かく砕く場合も同様に、獣医師から了承を得た上で砕いて飲ませてください。
猫が粉薬を飲まない時の飲ませ方
理想は嫌がらずに粉薬を飲んでほしいのですが、ほとんどの猫が嫌がって抵抗したのちに口から吐き出したり泡を吹くケースが多く、飼い主さんを悩ませているのではないでしょうか。
その際に無理矢理押さえつけて飲ませることは猫にとっても大きなストレスとなってしまい、ますます警戒し粉薬を飲まなくなってしまいます。
粉薬をご飯に混ぜて与える
なるべく猫が警戒したり嫌がることがないように粉薬を飲ませてあげることが非常に大事になります。猫が嫌がって粉薬を飲まない場合は1番メジャーなやり方ですが、ウェットフードなどのエサに混ぜると与えやすいです。
しかし粉薬は薬独特のニオイや苦い味が出やすく、特に猫はニオイや味に敏感なためフード自体を警戒し食べなくなってしまうことがあります。
特に猫の年齢や状態によってフードを変えても問題ない場合は、味が濃いめのフードを選び試してみましょう。
粉薬のニオイや味を感じフード自体を警戒して食べてくれなかったり、残してしまうと粉薬と混ぜているためきちんと薬を確実に摂取していることにはなりません。
粉薬をオブラートに包む
どうしても粉薬を混ぜたフードを食べてくれない場合は粉薬をオブラートで小さく包んだり、カプセルに入れて薬独特のニオイや味を隠して飲ませてみましょう。
投薬用のちゅーるを使用する
また最近では猫が大好きなちゅーるのオヤツを元にした「投薬用ちゅーる」が販売され、通常のちゅーるよりも粘稠度が4倍程もあるため粉薬だけではなく錠剤タイプでも包むことができ比較的飲ませやすくなっています。
しかし投薬用ちゅーるは動物病院でしか取り扱っておらずマグロ味だけとなっています。オヤツのちゅーるであれば、味も何種類かバリエーションがあるため猫が好きな味のちゅーるを使って試してみるのもオススメです。
猫に粉薬を飲ませる時に便利グッズ
メディボール
獣医師と共同開発した投薬補助用オヤツです。メディホールは柔らかいため簡単に伸ばしたり包んで丸めることができるため、薬の種類や大きさによって調節することができます。
そのため大きい錠剤やカプセル、粉薬でも包めたり混ぜ込むことができます。
犬用と猫用があり、猫用はささみ味とかつお味、チーズ味の3種類あります。
おくすりちょーだい
ゼリー状になっているため粉薬を簡単に混ぜやすくまた、ほのかなチーズ味となっているためニオイや味に敏感な猫でも食べてくれるように工夫されています。
シーバデュオ
猫のオヤツの中で圧倒的に人気が高く、美味しいシーバ。特に粒の中がクリーム状になっているシーバデュオは非常に嗜好性が高く、これを利用して粒を半分に割り、中身のクリーム状部分をくり抜いたところに錠剤や粉薬を詰め込んで与えるという方法があります。
フレーバードゥ
犬猫兼用投薬補助食品でペースト状タイプと1回分ずつ取り出すソフトチューブタイプがあります。
粉薬を混ぜて練ったり、あるいはペースト状タイプをお湯でとかしてウェット状にし、粉薬と混ぜ合わせることもできます。味も猫が好きなカツオやチキンで風味・味付けされているため食べやすくなっています。
まとめ
人と同じように猫も病気や体調が優れない時に薬を処方しますが、ほとんどの猫が嫌がり苦戦しているかと思います。実際に私が飼っている猫も粉薬を飲ませる時は嫌がって抵抗し、とても苦労した経験があります。
人とは違い猫はそれぞれ体重によって処方する薬の容量を計算して決めていますので確実に飲ませる必要があります。
そのため水に溶かしてシリンジで飲ませる方法が適切ですが、ほとんどの猫が薬を嫌がり口から吐き出してしまってはちゃんと粉薬を飲んだことにはなりませんし、猫にとっても苦痛で大きなストレスとなってしまいます。
粉薬を警戒したり嫌がって飲まない場合は猫が好きな味のウェットフードなどに混ぜてみたり、最近では人気なちゅーるを元にした投薬用ちゅーるが販売されたり、メディボールなど投薬補助グッズも多様にあります。
でこの機会に愛猫にとって優しい投薬方法やお気に入りの投薬補助グッズを見つけてみましょう。