ビブラマイシンを猫に飲ませる際の注意点や効果

ビブラマイシンを猫に飲ませる際の注意点や効果

ビブラマイシンという薬をご存知でしょうか?抗生物質の一つで、ヒト用の薬でもありますが、猫や犬などにも与えられる薬です。ビブラマイシンについて、用量やその効果と、猫に飲ませる際の注意点について、さらに飲ませた時の副作用についてもご紹介します。

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監修:獣医師 加藤桂子先生

(伊達の街動物病院)

ビブラマイシンを猫に飲ませるとき注意すること

子猫と錠剤を持つ医者の手

食欲不振

食欲不振の状態でも、ビブラマイシンを飲んだ後、ふだんより明らかに食べていないようであれば、獣医さんに連絡して指示を受けてください。ビブラマイシンの副作用から食べられなくなっていることもあります。

消化器系の副作用

ビブラマイシンを飲んだときに挙げられる消化器系の副作用は次の通りです。

  • 食欲不振
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 食道狭窄

皮膚におこる副作用

どんな薬にも、薬疹として皮膚に副作用としての症状が起こる場合があります。猫がビブラマイシンを飲んだときも起こる可能性はあります。

  • 蕁麻疹
  • 発疹

蕁麻疹や発疹は、猫の場合わかりにくいこともあるのですが、ビブラマイシンを飲ませた後には注意して、猫の皮膚も観察するようにしてください。

ビブラマイシンを飲んだ後の嘔吐

猫がビブラマイシンを飲んで嘔吐や下痢などが見られた場合には、副作用の可能性が高いため、早めに動物病院へ猫を連れて行きましょう。ビブラマイシンを飲んだ後、特に嘔吐したときには、気をつけてください。

猫は食道の動きが弱く、さらにビブラマイシンには食道刺激性があるので、食道に貼り付いてしまい、食道に障害を与えて、猫の食道粘膜に炎症をおこすことがあります。それにより、食道が狭くなってしまいます。特に錠剤での投与で起こりやすいと言われており、気を付けましょう。

妊娠している猫には与えない

ビブラマイシンは、若い子に対して骨や歯に影響を与える可能性もあるので、妊娠中の猫には、胎児に影響がある可能性があるため、与えないようにしましょう。授乳中の猫にも与えない方が良いので、獣医さんに相談するようにしましょう。

ビブラマイシンとは?

寝転がって診察される猫

抗生物質

ビブラマイシンは白い錠剤で、猫のヘモプラズマ感染症や、クラミジアが原因の猫風邪などの感染症治療などに使われる抗生物質です。ビブラマイシンは、細菌のタンパク合成を阻害することによって、細菌の増殖を抑制します。

ビブラマイシンの製品

ビブラマイシンの製品 主に使われているビブラマイシンの製品としては、ビブラマイシン錠50㎎と、ビブラマイシン錠100㎎が発売されています。

ビブラマイシンの成分

ビブラマイシンの主成分はドキシサイクリン塩酸塩水和物というもので、感染症の原因となる色々な細菌のタンパク合成を阻害することによって、静菌的な作用があります。

ビブラマイシンの効能

ビブラマイシンは真菌やウイルスが原因の猫の病気には効果はありません。クラミジアやマイコプラズマ、リケッチアといった、薬が効きづらい菌に対して、ビブラマイシンは効果があるとされています。

ただし、ビブラマイシンを長く使うと耐性菌ができてしまう可能性もあるので、決められた期間でなおかつ決められた用量でしっかり飲みきるといったことも大切になります。

ビブラマイシンを猫が飲んだときの効果

聴診器と猫

感染症

尿路感染や、呼吸器や血液への感染症の治療にも効果があるとされています。ビブラマイシンは、病気で言えば猫のヘモプラズマ感染症や、猫風邪の症状などに効果があります。

ヘモプラズマ感染症

ヘモプラズマ感染症とは、ヘモプラズマという病原体が猫の赤血球に寄生して、赤血球の破壊が起こることで溶血性の貧血が発生する疾患です。

猫風邪

猫風邪は、猫カリシウイルス、猫鼻気管炎ウイルス、クラミジアなどが引き起こす、鼻水やくしゃみ、結膜炎などの症状を指し、感染する細菌によって症状は様々です。クラミジアが原因の場合、ビブラマイシンを投与することがあります。

ビブラマイシンを猫に飲ませる方法

人の手に乗せた薬と猫

ビブラマイシンの用量

よく使われる用量としては、体重1kgあたり3~5㎎を一日2回で与えます。ただしビブラマイシンはその飲ませる原因となる細菌などの病原体や症状によって与える量が変わる可能性もあります。ビブラマイシンを猫に飲ませるときは勝手に用量を変えたりせず理由があってその用量ですので、獣医さんの指示に従ってください。また、ビブラマイシンなどの抗生物質は、途中で飲むのをやめてしまうと、治ったように見えても再び症状が現れることがあります。

ビブラマイシンなど猫に処方された薬は必ず飲ませきるようにしてください。

ビブラマイシンの飲ませ方

ビブラマイシンは、体重によってではありますが動物病院では錠剤を砕いたものを処方してもらえます。ビブラマイシンの錠剤を飲ませるときには、猫の口を上に向けて開け、喉の奥に落として入れたあと、しばらく上を向かせたままにします。

この時、ビブラマイシンだけだと食道狭窄をおこしてしまう危険性があるため、必ず飲ませたあとすぐにスポイトなどでお水をあたえる、もしくはご飯と一緒に与えるようにしましょう。

その後、ビブラマイシンの錠剤を飲み込んだかどうかを確認しましょう。飼い主さんがビブラマイシンを猫が飲み込んだと思ってもあとで吐き出してしまうことがあるので、よく猫の口の中を見ることが大切です。

食道狭窄に注意

猫がビブラマイシンを飲んだときに、うまく胃までいかずに食道にはりついてとどまってしまうことがあります。そうなると猫の食道に炎症が起こり、更に炎症を起こした箇所が治る過程で縮まることで、食道狭窄を起こす可能性があります。

猫の食道狭窄とは、食道の一部分が狭くなってしまった状態で、食べ物を飲み込めなかったり、飲み込んでも吐いてしまったりします。猫はフードが食べたくても食べられない状態になり、体調を崩してしまう可能性もあります。

誤えん性肺炎に注意

またどんな薬もそうですが、ビブラマイシンなどを吐き出すことによって吐いた物が気管に入ると、猫が誤えん性肺炎を起こすこともあります。

ビブラマイシンは人間にも処方される薬ですが、飼い主さんの勝手な判断で人間に処方されたものを猫に飲ませることのないようにしてください。

ビブラマイシンを猫に飲ませる際の注意点のまとめ

看護師の格好をした猫と薬

ビブラマイシンは、比較的副作用の少ない抗生物質とされています。

飲ませ方については、喉にとどまったままにさせずに、必ず飲み込ませて胃にいれることが大切です。

しっかり飲み込ませないと、食道炎から更に食道狭さくになってしまうため、ビブラマイシンを飲ませるときには、水を与えたりウェットフードを与えたりしてください。

きちんと飲み込ませることができれば、猫にとって危険な薬ではありません。

ただし、どんな薬でも副作用が出ることはあるので、ビブラマイシンを飲ませた後には猫の様子をしっかり観察していてください。

動物病院でビブラマイシンが処方されたときには、与え方について、薬の効果について、更に疑問点があればそれも質問して、説明をしっかりしてもらいましょう。

正しい用法、用量を守ってビブラマイシンを与えて、猫の病気が1日も早く治るようにしてください。

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