猫がリンパ腫と宣告された時の余命、長生きの為にできる事

猫がリンパ腫と宣告された時の余命、長生きの為にできる事

猫がリンパ腫と宣告された時の余命はどれくらい?猫のリンパ腫とはどんな病気なのか、その時の余命や1日でも長生きしてもらうためにできる事をまとめました。万が一、愛猫がリンパ腫を患った時にも冷静に対処ができるよう、しっかりと知識を蓄えておきましょう。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫のリンパ腫とは?

窓際に座る猫

猫のリンパ腫とは、白血球の成分の一種である「リンパ球」が、ガン化することによって引き起こされる血液のガンです。

リンパ腫の出来る部位

一言にリンパ腫と言っても、その発生部位や悪性度などによって症状はもちろん、治療法や予後も様々です。多中心型リンパ腫、消化器型リンパ腫、前縦隔型リンパ腫、皮膚型リンパ腫、鼻腔内型リンパ腫などに分類され、それぞれの発生部位に機能障害を引き起こします。なかでも、猫の発症率が最も高い消化器型リンパ腫では、嘔吐や下痢、食欲不振、体重減少などの症状が見られます。

リンパ腫の原因

猫のリンパ腫の原因ははっきりと解明されていませんが、免疫力の低下や遺伝などが関係していると考えられています。また、猫白血病ウィルス(FeLV)の感染が発症の一要因となっているとも言われています。

猫のリンパ腫の余命

眠る茶猫

猫のリンパ腫の余命は発症部位や悪性度によって異なり、無治療であれば余命は10日~3か月程度とされています。しかし、科学治療の反応が良い場合は1年以上生きる猫も珍しくありません。猫のリンパ腫は発症部位や悪性度、科学治療との相性などをしっかりと考慮し、余命を伸ばすためにも治療法を選ぶ必要がある病気です。

余命を迎えるその時まで、信頼できる獣医師としっかり治療方針などを相談しましょう。

また、猫のリンパ腫は完治が難しい病気でもありますが、治療後に一見完治したかのように見えるほど元気になることがあります。これを「寛解(かんかい)」と呼びます。しかし、いずれくる再発を避けることは非常に困難であり、寛解と再発を繰り返し余命を迎えることが多いようです。

猫がリンパ腫と言われた時にできる事

猫を抱く女性の後ろ姿

猫がリンパ腫と診断された時、余命を迎えるその時まで、飼い主にできる事をまとめました。愛猫のリンパ腫の治療については、信頼できる獣医師に委ねることになります。ただ、余命宣言をされた愛猫との暮らしの上で、愛猫が余命を迎えるまでのあいだに、私たち飼い主にできることはあるのでしょうか。

食べやすいフードを選ぶ

愛猫がリンパ腫と診断された時、発症部位によって異なるものの、食欲が低下することが少なくありません。ただ1日でも長く余命を全うするまでのあいだ元気に過ごしてもらうためには、しっかり食べることが非常に大切になります。

そのため、愛猫が好む食べやすいフードを食べさせてあげましょう。嗜好性の高く、食べやすいウェットフードを取り入れるのも一つです。ドライフードを食べない場合は、総合栄養食である高栄養価なウェットフードを選びましょう。量を食べられない場合は、子猫や授乳期の猫用のウェットフードを選ぶのも一つの手ですね。

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また、嗜好性の高いドライフードを選ぶのもいいでしょう。

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環境を整える

猫がリンパ腫と診断された時、今後様々なリンパ腫による症状が現れる可能性が考えられます。余命を伸ばすために少しでも免疫力を低下させないよう、生活環境を整えましょう。

リンパ腫になると体温調節が負担になることもありますので、余命を迎えるまでのあいだ室温調整はもちろん、安心して過ごせる寝床を準備してあげてください。特に寒い季節は、リンパ腫による合併症を防ぐためにも、暖かい環境を提供してあげて余命を少しでも長くできるよう注意したいですね。

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できるだけ側にいる

猫がリンパ腫と言われた時、何よりも必要なのは大好きな飼い主さんと過ごす時間です。仕事などの事情もあるかもしれませんが、猫がリンパ腫と言われたならば余命を迎える時まで、なるべく愛猫の側で過ごすことができるようにしてあげたいですね。

リンパ腫の症状が急変した場合なども考慮して、長時間の留守番は避け、家族の誰かが常に愛猫の様子を見守ることができるのが理想です。もしも愛猫が余命を全うするときには、一人にならないようにしてあげたいですね。

まとめ

猫を抱き上げる女性

猫がリンパ腫と宣告された時の事についてご紹介しました。猫のリンパ腫は完治が難しい病気ではありますが、治療がうまくいけば生活の質をなるべく落とさずに、余命までの期間を過ごさせてあげることもできると言われています。

リンパ腫と診断された場合は、余命の時を少しでも長くしてあげるために、何よりも信頼できる獣医師としっかりと治療法の相談をすることが必要です。そのため、治療法に納得がいかない時はセカンドオピニオンも視野に入れて検討しましょう。

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