猫の息が「はあはあ」いう理由
猫が口を開けて、はあはあと呼吸する事を「パンディング」と呼びます。犬にはよく見られる行動ですね。これは、体内の熱を逃がす為に行われています。人間も猫も、気化熱を利用して体温調節を行いますが、猫は汗腺が少ない為、主にグルーミングによる気化熱を利用して体温調節をしています。
しかし、このグルーミングによる気化熱で追いつかない程、体内に熱がこもってしまっている場合にパンディング、つまり、はあはあと口で息をする事があります。激しく走り回った後や、長時間遊び続けた時等に見られる事が多いかもしれません。しかし、猫は基本的に無理をしない動物である為、加減の分からない子猫期ならともかく、成猫になってから口ではあはあと息をする事は殆どありません。ただ、動物病院へ向かう車の中や、来客時に緊張状態に陥って口ではあはあと息をする猫も居ます。
その他にも、何らかの疾患が原因となった呼吸困難の前兆である可能性もあります。上記のように、原因がハッキリしており、すぐに症状が治まるようであれば特に心配は要りませんが、何らかの重篤な疾患が隠れている可能性もありますので、しっかりと様子を観察しましょう。
猫の息が「はあはあ」している時の対処法
猫の息がはあはあしている時の対処法についてご紹介します。
激しい運動をした後にはあはあと息をする場合
激しく走り回ったり、長時間遊んだりした後に猫がはあはあと口で息をする場合、一旦遊びを中断してクールダウンさせましょう。しばらくして呼吸が落ち着くようであれば、特に心配は要りません。
猫は本来、持久力を必要としない習性を持つ為、長時間走り回って遊ぶのは得意としません。完全室内飼いの場合、一回10~15分の遊びを、1日2~3回行うのが理想的とされています。特に子猫の場合、加減が分からず呼吸が荒くなるまで遊び過ぎてしまう事が多々あるので、様子を見ながら調整してあげましょう。
ただ、そんなに長時間遊んでいないはずなのに、すぐに口ではあはあと息をする場合は、何らかの疾患が隠れている可能性もあります。遊ぶ度に口ではあはあと息をする、少し動くと口ではあはあと息をする場合は、かかりつけ医に相談しましょう。
突然はあはあと息をする場合
猫が突然口ではあはあと息をする場合、呼吸困難の前兆である可能性があります。この時、まず舌や歯茎の色を確認しましょう。通常猫の舌や歯茎は、ピンクがかった色をしています。しかし、何らかの原因で血液中の酸素を上手く供給できなくなり「チアノーゼ」を引き起こすと、舌や歯茎が紫色に変色します。チアノーゼが見られる場合は、低酸素状態に陥っている非常に危険な状態です。すぐにかかりつけ医を受診しましょう。
また、飼い主さんがパニックになってしまうと、愛猫もその空気を感じて更に興奮、緊張状態に陥ってしまう可能性もあります。呼吸困難を悪化させないよう、まずは落ち着いて、愛猫を大きめのタオルで包み、キャリーケースに入れる等して動物病院へ連絡し、指示を仰ぎましょう。
猫の息が「はあはあ」いう病気
猫の息がはあはあという場合、何らかの疾患が隠れている可能性があります。
呼吸器系疾患
猫の息がはあはあという場合、以下のような呼吸器系疾患が隠れている可能性があります。呼吸器とは、外呼吸を営む為の器官で鼻、咽頭、喉頭、気管、気管支、肺等を指します。
- 喘息(気管支炎アレルギー性気管支炎)
- 副鼻腔炎
- 横隔膜ヘルニア
- 咽頭炎
- 肺炎
- 肺気腫
- 肺水腫
- 気胸
- 乳び胸
一言に呼吸器疾患と言っても、様々な疾患があります。軽いものであれば、猫風邪によって鼻詰まりを引き起こし、口ではあはあと息をしている場合もあります。ただ、たかが鼻詰まりと油断しないよう注意して下さい。猫風邪が悪化して気管支や肺に影響を及ぼす場合もありますので、日頃から呼吸状態には十分に注意しましょう。
また、呼吸器系の疾患は重篤な症状になると、呼吸困難を引き起こす可能性が高くなります。鼻息が荒い、口で浅い呼吸をしている、口を開けている事が増えた等の症状もありますので、日頃からしっかりチェックし、早期発見を心がけましょう。
循環器系疾患
猫の息がはあはあという場合、以下のような循環器系疾患が隠れている可能性があります。循環器とは、血液やリンパ液等の体液を循環させる器官の事で心臓、血管、リンパ節、リンパ管等を指します。
- 心不全
- 心筋症、心筋炎
- 高血圧症
- フィラリア症
- 肺動脈弁狭窄症
- 心室中核欠損症
- 伝染症貧血(猫ヘモバルトネラ症)
- 代謝性アシドーシス
猫の循環器系疾患で多く見られる症状は、他呼吸、呼吸困難、チアノーゼです。肺動脈弁狭窄症や、心室中核欠損症等の心臓病は、先天性の心疾患です。肺動脈弁狭窄症は、先天的に肺動脈の根元が狭く、血液の流れが悪くなる事によって右心室肥大等の症状を引き起こし、少しの運動で疲れたり、呼吸が荒くなったりします。心室中隔欠損症は、先天的に心臓の右心室と左心室を隔てる壁に穴が開いている心疾患であり、前述の肺動脈弁狭窄症と同様の症状が表れます。
血液の疾患である伝染性貧血は、マイコプラズマと呼ばれる真性細菌の一種である「ヘモバルトネラ」に感染する事によって強い貧血症状を引き起こす疾患です。呼吸困難の他に、歯茎が蒼白化する等の症状が特徴的です。循環器系疾患は、進行性のものも多く、発見が遅れる事も少なくありません。様々な疾患を念頭に置いて、日々の健康管理を改めて見直してみるのもいいかもしれませんね。
怪我をした時にはあはあと息をする場合
家を自由に出入りしている猫の場合、どこかから落ちたり、ぶつかったりした時に外傷を負ってしまう事で、呼吸困難に陥る可能性もあります。痛みや興奮から、口ではあはあと息をする事もありますが、肋骨の骨折等により呼吸器が圧迫され、呼吸が難しい状態になっている可能性もあります。興奮状態が続いている、動かない、攻撃的になっている等、様子がおかしい場合はすぐにかかりつけ医を受診しましょう。
猫の息が「はあはあ」いう様子
猫が口ではあはあと息をしている様子を撮影した動画です。遊び過ぎて口ではあはあ息をしている子も居ますが、中には重篤な疾患が隠れていたという場合も。
猫風邪のため口呼吸する式さん
こちらの動画の猫ちゃんは、猫風邪による鼻詰まりで口呼吸をしているようです。猫にとっての鼻詰まりは、食欲不振やストレスにも繋がりますので、早めに対処したいですね。
こんな症状は危険!肺水腫(乳び胸)による呼吸困難の猫の症状
こちらの猫ちゃんは、肺水腫による呼吸困難症状を撮影されています。この闘病中の愛猫ちゃん動画を参考にして、愛猫の病気に気付いたという方も居るようです。
すぅちゃんの呼吸が変!
こちらの動画の子猫ちゃんは、全身で呼吸をするような症状が出ています。動物病院を受診したところ、肺炎の初期症状だったそうです。飼い主さんは、この動画を撮影し、獣医さんに見せる事で的確に症状を伝えられたようなので、異変を感じた場合は動画を撮影しておくといいですね。
猫だけど...ハァハァ口呼吸
こちらの猫ちゃんは、遊び過ぎではあはあと口呼吸しているようです♪健康であっても、よく口ではあはあと息をする猫ちゃんも居るようです。心配であれば、口ではあはあと息をしている動画を撮影して、かかりつけの獣医さんに相談するのもいいかもしれませんね!
ペット用の酸素室は、まさに「呼吸がラクになる小部屋」です。その最大のメリットは、ふんわりとした酸素がたっぷりの空気の中で、ペットがリラックスしながら必要な酸素を得られることです。
呼吸器系の病気を患っていたり、体調不良で呼吸が苦しいときにこの酸素室があれば、高密度の酸素で呼吸のしづらさを軽減してくれます。
呼吸だけではありません。
細胞のエネルギー源である酸素が体中に行き渡ることで元気を取り戻したり体調を整える助けになります。
実際に使用された方のレビューにも
「元気に走り回るようになった!」
「散歩に行くようになった!」
などの反響があります。
愛猫が呼吸をしづらそうにしていたら手段の一つとして考えてみるのをおすすめします。
以下に手頃な価格のペット用酸素室をご紹介します。
ペット用酸素室の中で一番おすすめなのが「オーツーチャージ」です。
業界で唯一初期費用がないのが「オーツーチャージ」です。
「安くおさめたい」
「けどちゃんとしたものがいい」
こんな方におすすめなのが「オーツーチャージ」です。
ペット用の酸素室レンタルの老舗のユニコムが提供している酸素室です。
1位のサービスと比べると初期費用分高めでケージを準備しなければならないところが見劣ってしまいます。
サービスはほぼ同じ内容なので安いほうが良いという場合は「オーツーチャージ」を選ぶと良いでしょう。
広い地域でサービス提供をしているテルコムの酸素室です。
有料ですが設置サービスや首都圏だと翌日配送も行っているのが特徴です。
初期費用が上乗せされるのでリーズナブルとは言えませんが緊急性が高い場合は候補に入れたい酸素室業者です。
まとめ
猫の息が「はあはあ」いう理由についてご紹介しました。遊び過ぎで、口ではあはあ息をする事もあれば、重篤な疾患が隠れている可能性もあります。少しでも異変を感じた場合は、自己判断せず、かかりつけ医に相談しましょう。
40代 女性 のりちゃん
すぐに、検査になり肺水腫だということがわかりました。
利尿剤を出していただきおしっこをたくさん出すような治療から始まりました。
呼吸が苦しそうだったので酸素吸入もしていただきました。少しおさまってきたのは、三日後でした、血管の拡張剤も用いられましたら安定して一週間ほどで少しずつ元気になっていきました。
心臓の検査も受けたりもしましたが、大丈夫でした。
猫ちゃんが、口をあけてはぁはぁいうのはなにか、病気かもしれないので早めに獣医さんに診ていただくのが安心です。
30代 女性 のりちゃんのり
うちの猫ちゃんもよくハァハァいうのですがそのときには、たいてい運動した後が多いです。
実家の猫ちゃんは、一度アレルギー反応を起こして呼吸が早くなりハァハァいっていました。
アレルギーを抑える薬を頂いて飲ませると元気になります。
そして、健康なときでも熱い時にハァハァいったりもします。
涼しい場所に連れていったり、パンディングしている場合には、内ももの付け根や首を冷やして熱中症や日射病にならないようにしてあげましょう。
少しでも、呼吸が激しいときには、早めに病院に連れていってあげてくださいね。
30代 女性 まきこ
痛いのを我慢していたり、苦しかったりするかもしれません。
実家の猫ちゃんが事故に遭ったときには、苦しそうにはぁはぁいっていましたので、急いで病院に連れていきました。胸に血液がたまりましたので、血液を抜く処置をしていただきました。すると、呼吸が楽になったようで険しかった顔が少し和らぎました。家族でホッとしましたが、まだまだ油断できませんでした、ですが、獣医師がつきっきりで治療して下さり早く元気になれました。高齢になった今も病気をすることなく元気に過ごしています。