「猫マナー」がとにかく面白い
皆さんは「猫マナー」という錯視絵が話題となっているのをご存知でしょうか?
「錯視絵」別名「トリックアート」は、画像や本などで一度は見たことがあるかと思いますが、人間の脳は実に不思議なもので、正しいはずなのにだまされてその絵とは違う形や色に見えてしまうこともあるのです。
そんななかでも「猫マナー」という文字列が不思議だと話題となっています。「猫マナー」という言葉を羅列すると、まっすぐ見えるはずの文章が斜めになって見えてしまうのです。
具体的にこのようになります。
「猫マナー」そして反対から書いている「ーナマ猫」をただ並べただけの、何の変哲もない文字列なのに、なぜか斜めに見えますよね。脳が騙されてしまうんですね。
「猫マナー」などのトリックアートに人間の脳がだまされる理由
猫マナーが斜めに見える理由
この「猫マナー」が斜めに見えてしまうのはどうしてでしょうか。
「マナー」では、横棒がだんだんに下がっていっています。マの上部、ナの横棒、そして伸ばし棒と、徐々に位置が下がっていますよね。そして、マナーとマナーの間に漢字の「猫」を挟んで「途切れさせている」ような状態にすることで、マナーの徐々に下がっていっている横棒が、次のマナー、その次のマナーと、連続して下がっていっていると脳が錯覚してしまうようです。
また「猫」という漢字を用いるのにも意味があり、それは“つくり”の苗の部分。草冠の横棒が真っ直ぐですよね。実はここに意味があるのです。ですから、他にもまっすぐな横棒のある漢字を使えばこのような錯視の文章を作ることが可能となります。
代表的なトリックアート
トリックアートで代表的なのが「カフェウォール錯視」という幾何学的錯視です。こちらは、白色と黒色のレンガなどを交互に並べた列の間の平行な直線は「傾いてみえる」というものです。
猫マナーはポップル錯視
「猫マナー」は「ポップル錯視」というもの。
ポップル錯視とは
平行に並べた図形の模様を均等に上下にずらすと図形が傾いて見えるもの
出典:『「猫マナー」が生み出す錯視 並べると傾いて見えるのはなぜ?心理学教授に聞いた ポイントは各文字の横棒』YAHOO!ニュース2019年6月6日配信
一番最初にポップル錯視が話題となったのは2006年5月17日に放送された「トリビアの泉」というテレビ番組でした。元々は図形が斜めに見える現象として知られていた幾何学的錯視ですが、「ある決まった文字を並べた」だけでも発生をすると発覚したという内容です。
ネットでは2005年頃から「文字が斜めに見える」「目がおかしくなったのか?」などと話題となり、ツイッターではリツイートの嵐となったそうです。
この「猫マナー」のように頭がだまされてポップル錯視が発生してしまう原因は、並んだそれぞれの文字の横棒である平行線が段階的にズレてしまうこと。
ですので、他にもテレビ番組で放送されたような「杏マナー」や「付交研科」なども同じように連続して書くと斜めになってみえてしまうようです。
ちなみに、「杏マナー」は横棒が右に向かって低い位置に順に来ていることから並べてみると全体が右下がりになって錯覚を起こすよう。ですので文字並びを逆にして「ーマナ杏」にすると右上がりにとなるのです。
バランス良く書けば「手書き」でもこのような錯覚が起こることがあるようです。
まとめ
「猫マナー」という文字を並べるだけで頭が不思議と勘違いをして真っ直ぐな文章のはずなのに斜めに見えてしまうことがあるようです。
こちらは、テレビ番組やツイッターなどを通して話題を呼んでおりこの幾何学的錯視は「ポップル錯視」と呼びます。是非様々な漢字で試してみたいですね。