猫を『追いかけると逃げていく』のは何故?

猫を追いかけた瞬間、全力で逃げていく姿に心当たりはないでしょうか。これは性格が冷たいからでも、嫌われているからでもありません。
多くの場合、猫の体にしみついた本能が反応しているだけで次のような理由が考えられます。
1.追われる動きは「捕まる恐怖」を刺激する
猫にとって「背後から近づかれる」「じっと見つめる」「速い行動」は警戒心が強まるため要注意です。
相手が知っている人であっても、反射的に身構えてしまうのは本能的なものです。追いかける動作そのものが恐怖の引き金になり、結果的に逃げる行動につながります。
2.「自分のペース」をとても大切にしているから
猫は自分の好きなタイミングで相手と距離を縮め、コミュニケーションをとりたがります。
寝ているときやくつろいでいるときに急に追われると、安心感が一気に崩れて、その場を離れたくなってしまうのです。
人でも、気分が乗らないときに無理やり話しかけられると疲れることがありますが、猫はその感覚がさらに繊細です。
追いかけられると「選択肢を奪われた」と感じやすく、逃げることで自分のペースを守ろうとします。
3.過去の経験が「警戒心」を強めている
子猫の頃に無理につかまれた、追い回された経験がある猫ほど、この反応が強く出ます。
記憶力の良い猫は、嫌だった出来事を体で覚えています。「追われる=嫌なことが起きる」という学習が積み重なると、たとえ飼い主さん相手でも条件反射のように逃げてしまうのです。
逃げられにくい関係を作るための適切な接し方

逃げられない関係を築くために大切なのは、猫に「追われない安心感」を覚えてもらうことです。
近づきたいと感じても、猫が離れているときに追いかけるのは逆効果になります。
まず意識したいのは動きの速さです。立ったまま近寄るより、少し腰を落として目線を低くし、ゆっくり近づくと威圧感が和らぎます。
視線をじっと合わせ続けるのも警戒されやすいため、時々外したり、まばたきしたりして距離感を保ちましょう。
触れ合いたいときは、急に頭を触るのではなく、指先を差し出して匂いを確認させるだけで十分です。
無理をせず、猫の反応を待つ姿勢こそが「この人は安全」という信頼につながっていきます。
まとめ

猫を追いかけると逃げてしまうのは、嫌われているからではなく、猫の本能や性格、過去の経験が自然に反応している結果です。
追われる動きは恐怖を刺激し、自分のペースを乱されることで安心感が失われてしまいます。だからこそ大切なのは、無理に距離を縮めようとしないことです。
猫のタイミングを尊重し、ゆっくりと関わる姿勢が信頼につながります。追わずに待つ、視線や動きを控えめにするだけで、猫は「この人は安全」と感じ始めるでしょう。
焦らず寄り添う気持ちが、追わなくても自然と近づいてくれる関係を育ててくれます。