猫に恐怖を覚えさせてしまう『ダメな叱り方』3選 信頼関係にキズがついてしまうかも…

猫に恐怖を覚えさせてしまう『ダメな叱り方』3選 信頼関係にキズがついてしまうかも…

「ちゃんと教えているつもりなのに、なぜか距離を取られるようになった…」そんな経験はありませんか。猫のしつけは、人の常識で考えるとうまくいかない場面が多いものです。良かれと思った叱り方が、実は猫を怖がらせている可能性もあります。猫は言葉よりも、そのときの伝え方を少し変えるだけで、反応は大きく変わります。この記事では、猫に無理なく気持ちを伝える対処方法と、信頼を守る関わり方を解説します。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

猫に恐怖を覚えさせてしまう『ダメな叱り方』

怒る飼い主

1.大声で怒鳴り威圧する

猫にとって突然の大声は「危険を知らせる音」と同じです。

雷や掃除機の音に驚くのと似た感覚で、内容ではなく恐怖だけが記憶に残ります。

怒鳴られた理由は理解できず、「この人は急に怖くなる」と記憶されてしまうのです。

人でも、理由が分からないまま怒鳴られると萎縮してしまいますよね。猫も同様で、繰り返し恐怖を覚えることで人と距離をとろうとします。

2.叩く・物を投げるなどの体罰

手が出る叱り方は、猫の心に強い不安を刻みます。

飼い主の手は本来、撫でたり守ったりする存在で猫の気持ちを受け止めるものです。

その安心している飼い主の手から痛みを与えると、信頼は一気に崩れます。

結果として抱っこやスキンシップを避けるようになり、人に近づかなくなるケースも少なくありません。恐怖心が攻撃に変わることもあります。しつけどころか、関係を遠ざける行為と言えるでしょう。

3.時間が経ってから蒸し返して叱る

猫は「今起きていること」と感情を結びつけて学びます。

数分前のいたずらを後から叱っても、何について怒られているのか分かりません。

理解できない叱責は混乱を生み、不安だけが残ってしまいます。

猫にわかってもらう対処方法

上を向く猫

猫に行動を理解してもらうためには、「叱る」より「伝え方」を意識することが重要です。

まず、問題行動が起きた瞬間にだけ反応します。

低めで落ち着いた声で短く「ダメ」と伝え、感情をぶつけないことがポイントです。長い言葉や説教は猫には意味を持ちません。

次に、行動をやめたら深追いせず、その場を静かに終わらせます。

一方で、望ましい行動ができたときはしっかり褒めてあげましょう。

爪とぎを正しい場所で使えた、テーブルに乗らなかったなど、小さな成功を見逃さず、穏やかな声や軽いスキンシップで伝えます。

加えて、いたずらが起きやすい環境を見直すことも大切です。

触ってほしくない物を片づける、代わりに遊べる物を用意するなど、猫が自然と正解を選べる状況を作ると理解が早まります。

まとめ

段ボール箱に隠れるネコ

猫に行動を理解してもらうために大切なのは、強く叱ることではなく、安心できる伝え方を積み重ねることです。

問題行動が起きた瞬間に、落ち着いた短い言葉で伝え、しつこく引きずらない対応が猫の混乱を防ぎます。

一方で、できた行動をきちんと認めてあげると、猫は「これでいいんだ」と自信を持てるようになります。

環境を整えて失敗そのものを減らす工夫も、猫にとって優しいサポートです。

叱る場面を減らし、理解し合える時間を増やすことが、信頼を深める近道になるはずです。

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