猫に苦痛を与える「トイレの設置場所」5選

1.人の出入りが激しい場所
玄関や廊下、リビングの真ん中など、家族が頻繁に行き来する場所は猫が落ち着けません。排泄中は無防備になるため、誰かがそばを通るたびに集中が途切れてしまい、恐怖を感じることさえあります。
特に、来客が多い家では、知らない人の気配に怯えてトイレに行けなくなることもあります。排泄を落ち着いてできずに、我慢をして健康を害してしまうこともあります。
猫が「誰にも邪魔されない」と感じられる、部屋の隅や死角になるような静かなスペースを選んであげることが大切です。
2.大きな音がする家電の近く
洗濯機の脱水音、冷蔵庫の作動音、テレビの大きな音などが響く場所も避けるべきです。猫の聴覚は人間の数倍も優れているため、突然鳴り響く家電の音には非常に敏感です。
一度でも「トイレ中に怖い音がした」と学習してしまうと、その場所自体を恐れて近づかなくなってしまいます。
特に、乾燥機の振動や掃除機の音が届きやすい場所は、猫にとって「いつ攻撃されるかわからない場所」と同じなので、静かな環境を用意しましょう。
3.食事や寝床のすぐ隣
猫は非常にきれい好きな動物で、自分の寝床や食事の場所が汚れることを嫌います。野生時代からの習性で、排泄物のニオイが食事の場所にあると、不衛生だと感じて強いストレスを受けることがあります。
ケージの中にトイレと食器を並べて置いている場合も注意が必要です。スペースの都合で離せない場合でも、パーテーションで区切ったり、できる限り距離を空けたりして、生活スペースとトイレをはっきりと分けてあげる工夫が必要です。
4.風通しが悪くニオイがこもる場所
猫は人間よりもずっと鼻が利くため、トイレのニオイがこもる場所を嫌がります。クローゼットの中や、風の通り道がない狭い部屋の隅などは、飼い主が気づかないうちにアンモニア臭が充満しがちです。
ニオイが強い場所での排泄は、猫にとって「汚い場所」を使わされているのと同じです。こまめな掃除はもちろん重要ですが、空気の流れがある場所を選び、常に清潔で新鮮な空気の中で排泄ができるように整えてあげてください。
5.段差が多くて行きにくい場所
高い棚の上や、人間用の高い段差を越えないといけない場所も不向きです。元気なうちは飛び乗れるかもしれませんが、加齢や病気で体が重くなった時、トイレに行くこと自体が大きな負担になります。
また、子猫にとっても高い壁や段差は障壁となってしまいます。「トイレに行きたい」と思った時に、迷わずスムーズにたどり着けるバリアフリーな動線を確保しましょう。
床に直置きし、猫が自然に歩いて入れる場所がベストです。
トイレの場所が悪いとどうなる?起こりうる健康トラブル

トイレ環境が悪いと、猫は排泄を極限まで我慢してしまいます。尿が体内に長く留まると、細菌が繁殖して「膀胱炎」になったり、尿が結晶化して「尿石症」になったりするリスクが格段に高まります。悪化して尿が出なくなると、命に関わる危険な状態に陥ることもあります。
また、精神的なイライラから毛をむしってしまう自傷行為や、免疫力が低下して他の病気にかかりやすくなることもあります。
トイレの場所ひとつが、愛猫の寿命を縮めてしまう可能性があることを忘れてはいけません。
今すぐできる!理想的なトイレ環境への改善策

まずは、猫の動線を観察して「静かで落ち着ける部屋の角」にトイレを移しましょう。
多頭飼いだけでなく、1匹飼いの場合でも「猫の数+1個」のトイレを用意するのが理想です。そうすることで、一箇所が気に入らなくても別の場所で排泄でき、我慢を防げます。
また、場所を大きく変える時は、いきなり移動させず、数日かけて数センチずつずらすか、古い場所にもトイレを残したまま新しい場所を増設して、猫が自分で選べるようにしてください。
今のトイレがあまりお気に入りでないかもしれないと感じる場合、トイレの形状や砂の性質を変えてみるのも良いかもしれません。
まとめ

猫にとってトイレは、単なる排泄場所ではなく、心身の健康を支える大切な場所です。不適切な場所に置くことは、病気やストレスの大きな原因になります。
まずは飼い主が猫の習性を理解し、静かで清潔な環境を整えてあげましょう。愛猫が毎日リラックスして過ごせるよう、今一度トイレの場所を見直してみてくださいね。