猫を1週間「貸し出し」

画像はイメージです
香港のペットショップが、このほど「猫を貸し出すサービス」を開始しました。これに対し、地元の動物保護団体は「倫理に反する行為で、猫の健康にも有害だ」と懸念を表明しています。
北角地区にある「Petbook」という名のペットショップは、ソーシャルメディアの投稿(その後削除されたと思われます)で「猫友レンタルサービス」を宣伝していました。それによると、6500香港ドル(約13万2千円)の返金可能なデポジットを支払えば、1週間800香港ドル(約1万6千円)で猫をレンタルできるということです。
1週間のトライアル期間終了後に猫を気に入った場合は、顧客は追加料金なしで猫を購入することができます。猫を飼わない場合はデポジットを返金してもらうことになります。
宣伝によると、このサービスには猫用のアイテムと1週間分のペットフードが含まれていて、猫が新しい環境に適応できるようにマンツーマンの指導も提供されることになっています。あわせて「当局による定期的な検査を受けており、本事業は合法的で透明性もあります」と説明しています。
環境変化は猫のストレスに

画像はイメージです
香港の動物虐待防止協会(SPCA)は、「ペットレンタルサービスという概念は動物の福祉を害するもので、強く反対します」と述べています。
「この行為は知覚を持つ生き物を商品化しており、非倫理的です。猫は環境に非常に敏感な動物なので、頻繁に変化する環境はストレス増加につながり、心身の健康にも影響を与える可能性があります」(同団体)
さらに同団体の広報担当者は「猫が恒久的な飼い主を見つけられないまま複数回レンタルされた場合、どうなってしまうのかはわかりません。遺棄されたり繁殖目的で搾取される場合もあるかもしれません」と述べています。
「このペットショップが猫に適切なケアを行っているかどうか、きちんと審査できる体制があったかどうかも不明です。ペットは生き物です。敬意を持って扱われ、安全な環境で適切なケアを受ける権利があります。飼う前にきちんと責任を理解し、動物を世話する能力が自分にあるかどうかを慎重に見極めて判断してほしいです」(同団体)
飼い主の責任を認識して

画像はイメージです
NGO「動物福祉擁護同盟」のコーディネーターLau Chun-hoiさんも「わたしたちはペットレンタルという行為に反対です」と話しています。
「動物の福祉に悪い影響があるだけでなく、人々が安易にペットを自宅に迎えてしまう可能性があるからです。こうした不幸を防ぐためには、啓発によってペット飼育への社会の認識を変えるだけでなく、動物福祉法を改正して飼い主の保護義務に関する条項を盛り込むことが必要です」
「現代社会では、動物に餌と水を与えるだけでは十分ではありません。適切な環境を用意して動物が本来の姿でいられる場を提供するとともに、病気になったら獣医に診せる必要もあります。飼い主の責任は重いのです」とLauさん。
このペットショップは有効な営業許可を受けた業者であり、農漁業保全局(AFCD)は職員を派遣して店を視察し、店主に法令を遵守して営業するよう促したということです。
同局は「規制や営業許可証の条件に違反する行為が発見された場合は、更なる措置を講じます」と述べるとともに、「住民はペットを飼う前に慎重に検討を重ね、責任ある飼い主として行動していただきたい」と話しています。
出典:Animal welfare groups slam Hong Kong pet shop for offering cat rental service