1.大量の抜け毛・毛のかたまり

猫の落とし物で最も多いのが「抜け毛」です。特に春と秋の換毛期は被毛の生え替わりが活発になり、抜け毛の量が一時的に増えます。
驚くほど毛が抜けるので、床やソファにふわふわした毛のかたまりが落ちていることもありますが、多くの場合は生理的な現象で心配はいりません。
ただし、特定の部位だけ極端に毛が抜けている、皮膚が赤くなっている、フケが多いといった場合は注意が必要です。精神的要因による過剰なグルーミングや皮膚病が関係している可能性もあります。
毛量の変化に加えて、かゆがる仕草や元気・食欲の低下が見られる場合は、早めに動物病院で相談しましょう。
2.抜け落ちたヒゲ

時折、床を掃除していると太くて短い猫の「ヒゲ」が落ちていることがあります。実は猫のヒゲも被毛と同じく一定の周期で抜け変わるもので、床に落ちていても不思議ではないのです。
たまに数本落ちている程度であれば問題ないのですが、短く折れたヒゲが大量に落ちていたり、左右不均等に抜けていたりする場合は注意する必要があります。生活環境のストレスや皮膚トラブルなど、何か猫の心身に悪影響を及ぼしていることがあるかもしれません。
意外かもしれませんが、ヒゲの本数や状態の変化は、猫の心身のコンディションを知るヒントにもなります。
3.小さな歯

子猫と暮らしていると、米粒のような小さな歯が落ちていることがあります。これは乳歯が永久歯に生え替わる過程で自然に抜けたもので、食欲や体調が普段通りであれば、基本的に心配はいらないでしょう。
ただし、乳歯が抜けた後にひどい出血があったり、口内の炎症が見られる場合には病院を受診してください。歯が抜けた後でも定期的なチェックは欠かせません。
一方で、成猫の歯が落ちている場合は注意が必要です。歯周病や外傷が原因で歯が抜け落ちてしまうことがあり、放置すると炎症が進行します。酷くなると自力でご飯が食べられなくなったり、歯を抜く治療などをしなければならないこともあります。
口臭が強い、よだれが増える、硬いものを嫌がるといった変化が見られた場合は、早めに受診することが大切です。
4.爪の抜け殻

猫の爪と同じ形の薄い殻のようなものが落ちているのを見かけることもあります。これは爪自体が抜けているのではなく、外側が自然に剥がれた「爪の抜け殻」で、健康な猫によく見られるものです。爪とぎをすることで古い角質が取れて新しい爪が保たれます。
もしも、爪が途中で折れている、根元から欠けている、出血が見られるといった異変が見受けられる場合はトラブルのサインです。
高い場所からの落下や、爪が何かに引っかかったことが原因になる場合もあります。歩き方が不自然な時や触られるのを嫌がる様子があれば、一度注意深く観察しましょう。
まとめ

猫との暮らしで見かける落とし物の多くは、生理的なもので過剰に心配する必要はありません。毛やヒゲ、爪などは自然なサイクルの中で抜け落ちて生え変わるものです。
ただし、「落ちている量が急に増えた」「形がおかしい」「猫の様子がいつもと違う」と感じた場合は、体からのSOSサインである可能性があります。
日頃から猫の体や行動をよく観察しておくことで、異変にも早く気づけます。少しでも不安を感じたら自己判断せず、獣医師に相談することが、結果として愛猫の健康を守る近道になります。