『反抗期の猫』に見られる6つの行動

人間の反抗期に悩んだ経験のある親御さんは、『猫は反抗期がなくていいなぁ』と思うでしょう。
しかし残念なことに、猫にも反抗期に近い行動は存在します。猫の行動学において正式に『反抗期』という言葉は用いられませんが、成長段階で似たような行動を取ることがあるため、俗語的に『反抗期』ということができるでしょう。
ここでは成長段階における猫の行動の変化を、『反抗期』という言葉に置き換えて説明します。
もちろん程度には個体差があり、中にはほとんど変化のない猫もいます。とはいえ、変化があったとしてもそれは確かな成長の証。決してネガティブなことではありません。
ということで、今回は子猫と暮らす飼い主さんに知ってほしい『反抗期』の行動を6つ紹介いたします。合わせて起こりやすい時期や、適切な接し方も紹介していきます。
1.父猫や兄弟猫と仲違いする

成長していく過程で、これまで付かず離れずの良い関係性を見せていた親子猫や、兄弟猫の関係性に突如ヒビが入ったと感じた際は『反抗期』を視野に入れて観察してみてください。
特にきっかけがない場合は"そろそろか"と受け入れてあげましょう。
猫は生後1〜2ヶ月頃になると、徐々に『自立心』が芽生えはじめます。すると単独行動を好むようになり、誰かに絡まれることを過度に嫌がるようになることがあるのです。
子猫の段階で100%単独行動をするわけではありませんが、このような素振りが見えだした場合は、互いに距離をおける環境を整備してあげてください。
成猫に向けて落ち着く縄張りができてしまえば気持ちが安定し、バチバチした雰囲気も解消できるでしょう。
2.母猫や飼い主さんに素っ気ない態度を取る

反抗期を迎えた猫は、これまで甘えの対象としてきた母猫や飼い主さんに対しても素っ気ない態度を取るようになります。
理由は先ほどと同様で、独立したい気持ちが強まっているからです。我が子のように育ててきた飼い主さんからするとちょっぴり寂しいかもしれません。
でも心配はご無用です。これまで良好な関係を築き、反抗期中も動じず、温かく見守り続けていれば再び良い関係性が戻ってきます。
というのも、猫の反抗期のほとんどはゴールがあり、成猫になると落ち着くものなのです。だから過剰に反応せず、愛猫が望む距離感を保ちながら穏やかな気持ちで接してあげてください。
3.攻撃的になる

反抗期の猫との距離感を誤ると攻撃的になる恐れがあります。これは人間に対してはもちろんのこと、猫同士においても起こり得ます。
愛猫の気が立っていると感じたら、ひとまず距離を置いてください。先ほど紹介した態度もそうですが、威嚇も攻撃も『干渉するな』のサインです。
ここは愛猫の気持ちを尊重し、ひとり時間を満喫させてあげてください。必要に応じて部屋を分けたり、視界が遮られるハウスなどを活用しながら様子を見てみましょう。
このタイミングでご機嫌取りのためにおやつなどを与えると、威嚇や攻撃が常態化する可能性があるので避けましょう。威嚇や攻撃には干渉せず距離を置く、という一貫した行動が大切です。
4.スプレー行為をする

人間の反抗期に『第1次』と『第2次』があるように、実は猫の反抗期にもパート2が存在します。ちなみにこれまで紹介してきた内容はパート1、つまり第1次反抗期に相当するものです。
ここからはパート2、つまり思春期における第2次反抗期に近い行動変化のお話です。
まずスプレー行為といって、通常の尿とは異なる悪臭を放った尿を壁や家具などに噴射するようになります。特にオス猫に多い行動で、いわゆるマーキングと呼ばれる行動です。
これも成長段階で訪れる変化ではありますが、反抗的な態度を取っているわけではなく、正常な行動の一つであることを認識しましょう。
スプレー行為自体は、生後5~6ヶ月頃を目安に去勢手術を受けることで予防または軽減が期待できます。繁殖を望まない場合は検討してみてください。
5.脱走を試みる

これもオス猫に多い思春期特有の行動です。オス猫は生後5ヶ月頃を目安に実家のあるエリアを離れ、自分の縄張りを築くための旅に出ます。
猫であればオスでもメスでも起こり得る行動なので、くれぐれも脱走には気をつけましょう。特に未去勢のオス猫は発情期のメス猫などに反応して、外に出たい欲求が高まりやすいです。やはり去勢手術をもって予防することが大切です。
6.過剰に鳴く

お次はメス猫に多い思春期の行動です。メス猫は早ければ生後5ヶ月頃、遅くとも1歳までには子を宿せる体が完成します。いわゆる発情期です。
発情期を迎えた猫は定期的に『アオーン』と鳴き叫んではオス猫を引きつけようとします。非常に声量が大きいため、集合住宅で猫を育てる際は特に注意が必要です。
オス猫と同様、メス猫も避妊手術を受けることで発情期を食い止めることができます。将来的な乳腺腫瘍の予防にもつながるため、前向きに検討してみてください。
まとめ

猫の反抗期は子猫の時期に訪れます。
まずは生後1〜2ヶ月頃。『自立心の芽生え』をきっかけに、親猫や飼い主と離れての単独行動が増え始めます。
次は生後6ヶ月頃。思春期にまつわる行動の変化で、オトナのステップを踏む重要な時期になります。これに関しては、繁殖を望まないのであれば適切な処置を受けることが重要です。
ちなみに最初の反抗期が目立たない、あるいは全くないという猫も珍しくありません。その理由は人間と暮らす"室内猫"だからです。室内猫は独立する必要性も、飼い主さんと離れる理由もありません。つまり、ずっと子猫でいられるからこその反応というわけです。皆様の愛猫には反抗期がありましたか?
これから猫をお迎えする方は、猫にも反抗期のような行動変化があることを念頭に距離感を意識してみてくださいね。仮に大きな変化がなかったとしても成長が停滞しているわけではないのでご安心を。猫の個性を大切に、その子に合った接し方を見つけてみてください。