猫を死なせてしまう『家にある危険物』5選 油断できない理由や命を守る予防策も解説

猫を死なせてしまう『家にある危険物』5選 油断できない理由や命を守る予防策も解説

猫は好奇心旺盛で、動くものや見慣れないニオイに本能的に惹かれます。そのため、飼い主さんが「まさか」と思うようなものが原因で、悲劇が起こることも少なくありません。今回は、猫を死なせてしまう恐れのある5つの危険物を紹介します。

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

1.観葉植物

観葉植物と猫

部屋を彩る観葉植物の中には、猫がひと口かじるだけで命に関わる危険なものも少なくありません。特にユリ科の植物は毒性が非常に強く、花や葉だけでなく、花瓶の水や花粉に触れるだけでも急性腎不全を引き起こし、最悪の場合死に至ることがあります。

また、ポトスやアイビーなどの定番の観葉植物も、嘔吐や皮膚炎の原因となることがあるため注意が必要です。

これらはごく一部の例にすぎません。猫にとって危険な植物の正確な数は断定されていませんが、分かっているだけでも400種以上、実際は700種以上に及ぶと言われています。安全とされている植物も、現時点では危険性が確認されていないだけの可能性があります。猫の命を守るためには、危険な植物は置かない、あるいは猫が絶対に触れられない場所に移動するなど、徹底した管理が求められます。

2.紐・ビニール袋・ジョイントマット

袋に入っている猫

紐やビニール袋、ジョイントマットの誤飲は「腸閉塞」を引き起こすリスクがあるため、非常に危険だとされています。

紐状のものは猫の舌に絡まりやすく、口に入ると吐き出せずに飲み込んでしまいます。長い紐が腸に達すると、腸がアコーディオンのように引きつれて壊死し、緊急手術が必要になるケースもあります。

また、噛み応えのあるジョイントマットやガサガサ音が鳴るビニール袋を好んで食べてしまう猫もいます。ジョイントマットやビニール袋は、腸に詰まりやすく腸閉塞を起こしやすいため注意が必要です。

腸閉塞は数日以内に死に至る危険性があるため、絶対に油断してはなりません。

紐状のものやビニール袋など猫の興味を惹きやすいものは、扉つきの棚に片付けるようにし、ジョイントマットを噛む猫がいる場合、すぐに撤去しましょう。

3.人間用の医薬品・サプリメント

散らばった薬の錠剤と猫

人間にとっては健康を支える薬やサプリメントでも、猫にとっては命に関わる猛毒になることがあります。特に、解熱鎮痛剤に含まれる「アセトアミノフェン」や「イブプロフェン」は、猫の体ではうまく代謝できません。少量でも重い中毒症状や貧血を引き起こし、最悪の場合、命を落とす危険があります。

また、「α-リポ酸」を含むサプリメントにも注意が必要です。猫にとって嗜好性が高く、興味を示してみずから口にしてしまうことがあります。摂取すると、肝障害の原因となり、よだれや嘔吐、ふらつき、けいれんなどの症状があらわれ、たった1錠でも致命的になるおそれがあります。

薬やサプリメントは決して出しっぱなしにせず、必ず引き出しや戸棚など、猫が開けられない場所に保管しましょう。人には安全なものでも、猫には危険であるという意識が大切です。

4.古い保冷剤・不凍液

保冷剤を持っている人の手

古いタイプの保冷剤や車のエンジンの冷却に使われる不凍液には「エチレングリコール」という成分が含まれていることがあります。摂取すると体内でシュウ酸に変化し、急性腎障害を起こします。症状の進行も速く、ごく少量でも死に至る可能性があるため非常に危険な物質です。

現在、保冷剤の多くは安全な高吸水性ポリマーに変更されていますが、古いものや特殊な製品には依然として注意が必要です。不要な保冷剤はすぐに処分し、使用する場合も猫が届かない場所で厳重に管理してください。

5.電源コード

家電コードと猫

家電の電源コードを噛む習慣がある猫は、感電による死亡事故の危険性と隣り合わせです。特に若い猫や退屈を感じている猫は、コードを「獲物」や「噛み応えのあるおもちゃ」と認識して、しつこく噛んでしまうことがあります。

感電すると、口内のやけどだけでなく、肺水腫などの内臓障害を引き起こして呼吸困難を起こす場合もあります。また、コードを噛むことで火災の原因になる可能性も否定できません。

電源コードには保護用のカバーを付ける、もしくは配線ボックスに収納して、猫が触れないようにするなどの対策が必要です。

まとめ

毛糸が絡まった猫

家の中には、猫にとって危険なものが意外に多く存在します。観葉植物や紐、ジョイントマット、ビニール袋、医薬品、電化製品などがその代表です。

猫は好奇心が強く、気になるものにはつい手を出して確かめたくなります。目に見えて危険なものや不快な場所は避けられますが、有毒かどうかを判断することはできません。そのため、知らずに口にしてしまうリスクがあります。

猫の安全を守るには、危険なものは室内に置かない、どうしても置く場合は手の届かない場所に収納するなど、徹底した管理をおこないましょう。

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